近くの公園に自慢したい木があります。
名は 楷樹(カイノキ) (とねりこばはぜのき)
ごくまれにしか見られない珍しい樹木です。
目通り幹まわり1.69m。 根まわり1.85m 高さ約16m 中国原産
ウルシ科の落葉高木。 雌雄異株。 ご案内によれば
浦和市指定天然記念物。 北浦和公園のこの場所にあった 旧制浦和高等学校の漢文科教授が 大正14年に中国出向の折、 曲阜の孔子廟を訪れ、墓上を覆っている大楷樹の種子を数個拾い、 帰国後に種を播いて育ててきたものです。
カイノキは 大正4年白沢保美林学博士が中国の孔子廟から種を持ち帰ったのが最初で、 岡山の閑谷学校などに現存する。
調べてみると、 湯島聖堂 乃木神社 井の頭公園 多摩森林化学園など 他にもありそうです。
カイノキとモミジの競演にうっとり

カイノキの細葉がハラハラと舞った

散らねども かねてぞをしき もみぢ葉は 今は限りの色と見つれば
(古今集 よみ人しらず)
これ以上はない 極限の色 どうか散らないで…
紅葉襲を こころゆくまで堪能して
濃紅 濃黄 赤朽葉 黄朽葉 蘇芳スオウ 濃蘇芳
落栗色 淡紅 淡朽葉 青 緑青 薄紫 檜皮色
濃二藍
今日の主役はこちら…
カイノキの葉が揺れて軽い音をたてた
眼つむれば今日の錦の野山かな 虚子
季節を変えて この方のところに大きな写真が載っています
自然が持つアートの美には、人のどんな技をもってしても及びもつきませんね。
美しいものに囲まれる日本に生まれた幸せを、この季節には特に強く意識します。冬までのしばしの時を、しみじみ味わいたいものです。
備前に2年ほど単身赴任していた夫が、閑谷学校の近くで暮らしていましたので、何度か出かけていますが、楷の木の黄葉は、いろは紅葉に先駆けて散りすぎ、こうした競演はなかなか目に出来ませんでした。
行く秋を惜しみつつ、いつまでも残したい自然のアートです。ありがとうございます。