
冷たい雨が降り出していた。
心中に火の玉を抱き悴めり 鷹女
うかんでくる鷹女の句はいつも烈しい、 火の玉は 怒りだろうか、 それとも希望や夢だろうか。 12日 清川先生の万葉講座。 学ぶことは楽しい。 悴みながらも胸にささやかな灯りをだいて教室に着いた。 いつも通り ときを忘れ、 いい時間だ。 ちいさな灯りもだんだん熱くなって、 その先を知りたい、もっと知りたいと大きな火の玉に成っていくのがわかる。 帰るころは鷹女になって。
こころの通う同志がいて しあわせだ。
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先生に会うといつもこころがシャンとなる。 だらけていた自分を立てなおす。 あらたな挑戦をうかがって見習おう、 少しでも近づきたいとねがった。
雑誌 「毎日が発見」 「いくつになっても脳は進化する」 のなかに
昨日できたことを 今日も明日もできるように 毎日を保つ 清川 妙
とあった。 グラビア・ページの先生は穏やかなお顔でこちらをまっすぐ見つめている。 呼びかけられた気がした。
「ていねいに」 「続ける」
何かを始めるのに 遅すぎることはない!
勇気が湧く。
万葉歌を読んで味わう。 歌のせかいに分け入って何か感じる。 共感するものがある。
「大勢のなかで こんなことを言ったら笑われそう… などと思わずに 私と一対一のつもりで何でも思うこと 感じたままを言ってみてください」 と仰った。
手紙も 一対一がうれしくて、 楽しくて四年も続いた。 ていねいに見つめ、よいところを探してたくさん誉めて下さった。 貴い時間は束になって、 きれいな箱に収めてある。 いつでも取り出して読み返す。 文章の書き方と 生きる知恵と 作法を教えていただいたとおもう。 なかなか実践できないけれど。
朝カルの万葉講座は もう25年も続いているそうだ。
いつもていねいに それはていねいに…
どの生徒も先生と 一対一。 ありがたいことだ。