別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

花の雪

2007-04-07 | 別所沼だより


 別所には、 めずらしい「鬱金桜」 も咲いている。 ショウガ似の 鬱金ウコンで染めたような黄色。 
 晴れ、ハウスの中は18℃。 お花見がてら68名の方がいらしった。 団体もあり、 はじめて大勢のまえで説明した。 真剣なまなざしが射るようにとどく。 道造と神保光太郎の交遊について熱く語った。


 ・ 入って来るなり 「はい! 四つ葉のクローバー…」 年配の男性はリピーターでしょうか。 うれしいプレゼントをくださった。 柔らかな緑に目を奪われお礼も言えないうちに
  「シャガも 咲き始めたのにね…… 」  と出て行った。
               風信子も無惨なすがたをしている。


 ・ 立原道造は24歳でなくなりました。 存命なら91歳くらい。
  「あ! わたしも91です」 息子さんの案内で来られた。 細面のきれいな、 男性にきれいとは失礼だろうか。 でもそう言いたいくらいに 背筋もピンとして 品が良い。


 ・ 建築家はこころから興じ、 熱心に採寸し、 写真を撮る。
 「彼が長生きしていたら すばらしい仕事をしたでしょうね」  プロの厳しい眼でみて、感嘆される。
  「設計図はありますか」  かならず聞く。  


 ・ 神戸に住む娘さんから聞いてきた。 ご本人が訪ねた日は休室だったそう。 彼女は道造の熱烈なファンで、 外観だけでも満足していたという。  
  わざわざいらしたのに ごめんなさいね。  曜日を確かめて、こんどこそかなえてくださいませ。
 ヒアシンスハウスのホームページは こちらです


 ・ 春休みも終わる。 小さなお客様もだいぶあった。 5坪足らずのハウスのこと、 いつまでも心に残りますように。
 

  鬱金桜    鬱金桜は八重咲き 


 しゃべり通し  声もしゃがれて 雪道を帰る。 花の橋懸かりをしづしづと歩いた。
  

       キャ !  ノンは入院中で  携帯のカメラで写した。 

    

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  裸婦像と桜

 

    花ちるやおもたき笈オヒのうしろより  蕪村

    生涯は一度 落花はしきりなり      朱鳥

    空をゆく一とかたまりの花吹雪     素十 

 

 

コメント (4)
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