別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

咲き初めし

2006-03-27 | 向き合う

 市が指定する居宅介護支援事業者のなかからたった一カ所を選ぶ。こちらの意にかなう所を捜すのは思いのほか大変だった。ここぞと思うところに電話をし面談をかさね、やっと探しあてた。

 理想のかたちができそうだ。
本日、クリニックのN医師に会う。 会社を抜けだし、1時間以上電車に揺られ弟も臨んだ。 

 診察の合間を縫って 約束どおり誠実に対応してくださった。 実績もあり、医師、薬剤、介護が一体になっている。 話には説得力もある。HPも閲覧し納得のいくところ。 
「病院ではできない医療を提供し、患者さんの満足とQOLの向上に応える」 力づよく響いた。 弟も喜んでくれた。夕方のメールには「姉の言う通りこれ以上の所は、もう無い様な気がします。ここまできちんと冷静に進捗させてきたことの成果であり感謝して居ます」とあった。

    -☆-

 痛みがなければ いつもとおなじ。 咲き初めしさくらかな。 白い顔にほのかなほのかな紅を浮かべ、やわらかな表情。つかの間、安堵する。

しかし、きょうは反対側も痛むと言っている。
 ふたりそろって見舞えば元気もでる。 庭に咲いた山吹、カワラナデシコ、木瓜、椿の写真。新聞の料理面、相撲の記事など置いてくる。「新聞! なつかしい!」 よろこんでいた。 彼女の気持ちを、帰宅に向けるほうが難問だ。 治して帰る気でいる。

桜ばないのち一ぱいに咲くからに生命イノチをかけてわが眺めたり  岡本かの子歌集「浴身」