退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「人間らしく」をとうにすぎて

2008-04-09 01:06:41 | Weblog
雨のち晴れ。起きたら晴れていたが。

増村保造「黒の試走車(テストカー)」を観る。

ふたつの自動車会社が互いの新車の性能や価格を盗み合う中
若く有能な社員は自分の恋人を相手の部長と寝させてまで情報を取る。

だが社内のスパイを「自白」させた上司のそのやり口に
「人間らしくやりたい」と会社を辞めて恋人と仲直りするお話。

社員・田宮二郎、恋人・叶順子、上司・高松英郎、部長・菅井一郎
平木・船越英二、的場・上田吉二郎、バーのマダム・響令子ら。

敵の部長は関東軍上がりの猛者なのに
恋人に簡単に情報を盗まれるのがやや強引か。

結局一番得をしたのは
両者に情報を売っていた的場とマダムのコンビ。

この監督特有の「女らしさ」が出てこないのは残念だけれど
仲直りした恋人は新車での北海道旅行が出来なくなったことを嘆く。

もちろん冗談半分ではあるものの
「モノはモノで大事」だという半分が「女の残り香」だとしよう。

1962年(昭和37年)の作品は
現代の目からすると「人間らしく」に頼りすぎている感じ。
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