退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「音楽による日韓の歴史と『描写のパターン』も『謎解き』も古い映画」について

2024-10-03 02:21:34 | Weblog
晴れ。だったはず。

金成玟(キム・ソンミン)「日韓ポピュラー音楽史 歌謡曲からK-POPの時代まで」を読む。

李美子「トンべクアガシ」からBTSまで。
韓国と日本の関係性の変化を描いた作品。

かつては「世界第二位の巨大音楽市場」だったゆえ。
ビートルズ、ザ・モンキーズ、シカゴ、レッド・ツェッペリン、

カーペンターズ、ディープ・パープル、エリック・クラプトン、クイーンが来日し。
なるほどそういうことだったかとあらためて。

60年代の韓国は圧倒的な日本の歌謡曲の影響下にあった模様。
その後に李成愛、吉屋潤、パティ・キム、ヘウニ、キム・ヨンジャ、チョー・ヨンピル、桂銀淑。

いずれも「トロット」を元にした「演歌」扱いだったけれど。
「ラップ」から印象が変わりBoAも活躍。

ついには歌もダンスも上手い「アイドルたち」が誕生し。
KARA、少女時代などのガールズグループ人気がわが国を席巻することに。

その後TWICEやBLACKPINK、NiziUなども。
「韓国でのアイドルを目指す」動きもあったり。

著者は吉見俊哉門下らしく。
文章はいささか固いが平岡正明までカバーしている「射程の広さ」が素敵。

チョン・ジヨン「死を告げる女」(’22)を観る。

原題「앵커」は「ニュースキャスター」で。
この邦題はどうしてそうなったのか意味不明。

111分が実に長く感じられる出来。
「謎解き」のパターンも古く今頃これですかと思うことしきり。

「母親が娘を思い通りにしようとする姿」がここにも。
もっともこの母はまだマシやもしれず。

「いかにもあやしく描かれる精神科医」にシン・ハギュン。
これも今や「陳腐な描写」ではないのか。

「真犯人」を意外だと思わせる手段は限られていて。
ポー「モルグ街の殺人」くらいでないとどうにも。

「謎解き」より「謎解かず」の方が実は魅力的なのを忘れずに。
「理」は常に味気ないから。
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