退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

時にはベストセラーも

2008-02-15 01:18:48 | Weblog
くもり。寒さやや緩む。

たまにはベストセラーをということで
福岡伸一「生物と無生物のあいだ」を読む。

「生命とは自己複製を行なうシステムである」という定義が
「生命とは動的平衡にある流れである」という定義に変わるミステリー。

個人的にはエピローグに懐かしさを感じた。

家の前の細いどぶにアイスキャンディーの棒を流して
どこまで流れていくかをずっと追いかけた記憶がよみがえる。

虫を扱った文章は北杜夫の精密と静謐に似ている。
評判を何も知らずに読んでいたらもっと感動していただろう。

「内部の内部は外部」という一見奇妙な言葉に
徐々にリアリティが生まれていく叙述がいい感じ。

新書としては「濃い内容」なのが久方ぶりでうれしい。
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