埋草草紙
埋草草子
彼岸花はお彼岸に咲くから彼岸花の名がついた。今年は9月に残暑が長引き、彼岸花の開花が遅れたと言われた。そういえば10月中旬に彼岸花が咲いている庭や公園を見た。
9月22日、猪名川町栃原という所の彼岸花はもう盛りをすぎていた。ここには残暑の影響はなかったのだろうか。10月7日、JR加茂駅あたりヘハイキングに行った。あちこちの田は稲刈りの真っ最中で、そんな田の畔にヒガンバナが満開だった。もう終わったと思っていたヒガンバナが満開で、黄色い田、緑の草、背景の山や空の色とあいまって、正調日本の秋を演じていたのである。素晴らしい天然の劇場だった。
加茂駅は関西本線の駅だ。ここまでは大阪駅から直通電車があるが、ここから先へは、ここでジーゼルカーに乗り換える。10月7日(日)、私が乗って来た電車に接続して、隣のホームに二両編成のジーゼルカー亀山行きが止まっていた。電車より小型だ。電車から乗り換えた人達が乗って満員になり、すぐ発車して行った。この線、ここから亀山まで毎月第二土曜日には午前10時から午後3時まで保線作業のため運休する。この間代替輸送はない。この線を第二土曜日に利用する人は要注意だ。沿線の人々は第二土曜日の5時間は鉄道で移動出来ないのだ。それが不便なのかどうか私は知らない。
兵庫県三木市にある三木鉄道は来年3月命脈が尽きる。三木鉄道はJR三木線を三木市などが第三セクターになって運営してきたが、赤字が続き来年3月で廃上を決めた。アンケート調査によると、80%近くの人が廃止に賛成しているそうだ。この執着のなさは、路線の立地条件に問題があるのだろう。でも公共交通機関である鉄道がかくも簡単に廃止されるのは問題なしと言い切れないと思うのだが。寂しい気がする。
NHKテレビ、クローズアップ現代で知った。ここ5年間で361人も餓死した人がいたのだ。5日に1人餓死者が出た勘定である。私は衝撃を受けた。これが豊かな国日本の実情なのだ。福祉を軽んじ弱者を切り捨てて平気な国の姿なのだ。一部の金が集まる人、えぐい政治家そんな者をほうっておくのもしゃくだが、中流なんて言葉に惑わされ貧乏に気が付かない人々、明日は我が身という言葉がある、早く気付かなければならないのだ。
ワーキングプアー、こんなカタカナ語を平然と使う国にしておいてはならないのだ。