ー きょうは玉椿理事の名古屋場所の展望をうかがいます。よろしくお願いいたします。
(玉椿) 「あー」
ー どうしたんですか? 元気がないようですが。
(玉椿) 「眠いんだよ」
― そういえば夜勤の時期ですもんね。
(玉椿) 「昼間に寝ようと思ってもなかなか寝つけないからな。頭がぼんやりしてる」
― では、名古屋場所の見通しをうかがいましょう。
(玉椿) 「スルーかよ。もうちょっとわしの身体とか心配してもいいんじゃないか?」
ー どうせ玉椿関はこんな状態ですから、優勝争いからは脱落でしょうね。
(玉椿) 「そうだな」
― では、毎度のことながら毛呂乃関と金精山関の一騎打ちという構図でしょうか?
(玉椿) 「んんー?」
― どっちが本命だと思いますか?
(玉椿) 「……わしの予想をきいてるのか?」
― そうですよ。ほかにだれかいるんですか?
(玉椿) 「んじゃ、今場所は優勝者なし、と予想するね」
― ひどい予想をしますね。その根拠は?
(玉椿) 「そもそも毛呂乃は優勝する気がないだろ」
ー はい。
(玉椿) 「金精山は横綱になったばかりで調整とか戦い方を模索する場所になるだろ」
ー なるほど。
(玉椿) 「大相撲では照ノ富士が強いから、優勝ラインもあがりそうだろ」
― ……なにガチ予想してるんですか? 場所前のあおり記事なんですから、もうちょっと景気のいい話をしてくださいよ。
(玉椿) 「あ? 眠いからあんまりものを考えたくねえよ」
― 眠いといえばぜんぶ許されると思わないでください。
― 下位の力士はどうでしょう?
(玉椿) 「播潟と明烏はいつもどおりじゃないか? 暑いから勝ち越しは厳しいかもしれんが、うまくやれば3勝くらいはするかもな」
― 期待の若手・巨砲さんは?
(玉椿) 「かれはやる気がみなぎってるね。結果をのこす可能性があるのはかれくらいだろうね」
― では、名古屋場所の注目は巨砲さんということですか?
(玉椿) 「べつにさ、勝ってるやつだけに注目しなくてもいいんだよ。こいつ弱いなあ、老化がすすんでるなあ、みたいな楽しみかたもあるんだからさ」
― なんでそうネガティブなことしかいえないんですか?
(玉椿) 「あ? うるせえよ。もう眠くてだめだ。おやすみ」
ー あーあ、きょうは玉椿理事に名古屋場所の展望をうかがいました。ありがとうございました。
(玉椿) 「......、……。」