― きょうは玉椿理事に九州場所の展望をうかがいます。
（玉椿） 「ほんとは場所直前の展望記事は大黒柱事業部長の分担なんだが、あいつ忙しそうだから、リスクヘッジとして、わしのほうでも記事をつくっておくよ。もしやつから原稿が届いたら土曜日にアップするわ」
― では、よろしくお願いします。
（玉椿） 「うむ」
― やはり今場所も本命は毛呂乃関でしょうか？
（玉椿） 「まあ、毛呂乃が強いのは間違いないんだが、今場所は金精山が強いような気がするよ」
― 金精山関ですか？ カド番で苦しそうな印象ですが？
（玉椿） 「このまえ、場所前のインタビューの質問をメールで送ったらさ、たった30分で回答が返ってきてさ。『稽古中だったからメールに気づいた』ってわけのわからんことを言うんだよ。まあ気合が乗ってるから、こっちからのメールにもすぐ気づくし、回答の文章もすらすら書けるんだろうね。今場所は気合の入ったまらずもうが期待できそうだよ」
― ……そういうものですか？ 気合が乗ってるからと言って勝てるかどうかは別問題では？
（玉椿） 「気合が乗ってればさ、ふだんの生活態度もまらずもう中心になるし、ちょっとくらい調子が悪くても粘りがきくからね。勝率はだいぶあがるよ。そもそもまらずもうはメンタル要素の大きい競技だから、気合のあるなしは重要だよ」
― なるほど。では対抗となる毛呂乃関はどうでしょう？
（玉椿） 「まあ、強いよね。弱いわけないよね」
ー いつもどおり、と。
（玉椿） 「たださ、10月は台風だの噴火だの、いつも以上に暴れまわっていたろ？ あれで息切れしてないかがちょっと不安材料かね」
― 場所前の大暴れは気合の表れなのでは？
（玉椿） 「ものには限度ってものがあるからさ。毛呂乃は、いくらなんでもやりすぎだよ」
― さて、玉椿関の調子はいかがでしょう？
（玉椿） 「わしはだめ。夜勤やってるから。7月と11月は夜勤やってるから勝てないんだよ」
― そうですか？ 7月はともかく11月はそこまでひどくもないような気がしますよ。直近5年の成績をみると5勝―12勝―10勝―7勝―8勝、5年間の合計は42勝33敗ですし。
（玉椿） 「あれ？ ほんとだ。7月ほど暑くないから、昼間でも眠れるのかね？」
― ぜひ場所を盛り上げるような活躍をお願いしますね
（玉椿） 「いやあ、どうかな？ 場所前の調子はあんまりよくないんだよね」
― 下位力士はどうでしょう？ まずは十両の蒼狼関は？
（玉椿） 「蒼狼は十両5枚目か。あいつは年明けになると税金だなんだと忙しくなって勝てなくなるから、十一月は星を稼いでおきたいところだよね。大勝ちすれば入幕も狙える位置だしさ」
― 明烏さんと播潟さんは？
（玉椿） 「明烏はのみすぎに注意、播潟はもうちょっと気合をいれろ、って感じかね」
ー まあ、いつもどおりですね。
