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初場所の見どころ

2013-01-12 10:00:00 | まらずもう新聞編集部のまらずもう分析

 いよいよ平成25年最初のまらずもうの開幕が目前に迫ってきた。主軸は昨年の年間最多優勝・年間最多勝利数を分け合った両横綱、汚痔と摩羅の川。これに新大関お披露目となる家満が食いこんでの3つどもえとなりそうだ。
 この寒い時期にまらずもうを取るのは極めて難しく、大関玉椿などは寒さのあまりまらがなくなってしまう日もあるほどだという。そんな厳しい条件下で開催される初場所だが、そこはプロ集団、一年の最初、まらにとっての「かき初め」ともいえるこの場所に懸ける各力士の思いは強い。
 大相撲は対戦相手あっての競技。自分が勝てば相手は負けるので、場所を通じて全力士の勝ち負けの合計から算出した全体勝率は、当然ちょうど5割になる。一方、まらずもうは自分との闘いであるため、全員の調子が良ければ全体勝率は上がり、全員の調子が悪ければ全体勝率は下がる。よって、場所ごとの全体勝率を比較することで、人間は一般に、どの時期にまらの調子がよく、どの時期が悪いかを知ることもできそうだ。さて、昨年1年各6場所の全体勝率を求めてみると、おおよそ6割ちょうどから7割、という数字が出た。プロのまらずもう力士の平均的な勝率は6~7割。これだけの数値が残せれば、読者のあなたも力士として十分通用するということだ。ぜひ入門を検討していただきたい。
話が横道にそれたが、昨年1月の初場所全体勝率は.690。これは秋場所の.693にわずかに及ばないだけの年間2番目の高勝率。季節的に近い十一月場所、三月場所がともに6割3分台なのと比べても、この冬場に初場所だけ勝率が異様に高い。これもひとえに、力士たちの「かき初め」への並々ならぬ意気込みによるものだろう。冬場にも関わらず、新春ともなればまらを振るい立たせる、それこそがまらずもう力士。寒さを跳ね返し、布団を跳ね飛ばすぐらいの跳ね起きぶりに期待しよう。

 ではそんな新春を彩る看板力士を見渡してみよう。主軸は不動の両横綱だが、さすがに年明けという時期から不安要素もないではない。史上初の連覇を懸ける東横綱・汚痔は、初日前日に新年会という難敵を迎える。例年意識を飛ばす程の強烈なぶちかましを食らう相手で、初日の土俵に上がれるのか自体が不安要素。長年にわたる激戦の影響か、場所前まらから赤い玉が出たというアクシデントもささやかれる中迎える注目の初日。連覇のための最大の山場が、早くも訪れる。一方、優勝奪還を目指す西の横綱・摩羅の川も場所前の稽古では「5勝2敗」という程度の仕上がりで、万全とは言い難い。同期入門でともに最高位まで上り詰め、各段で優勝を重ねてきた両者だが、過去、初場所の優勝経験だけは2人ともなし。このあたりも波乱要素か。
 そこに割って入るのが新大関・家満。プレッシャーのかかる新大関場所なうえ、年末に体調を崩したということでこちらも万全とはいかないが、そこは大関昇進の勢いに期待。前年の初場所の覇者でもあり、初場所に優勝経験のない両横綱よりもむしろ、実績面ではリードか。実力面でも優勝争いを演じるに申し分なし。先場所ははじめて1場所に2敗するも、相撲内容の面白さ、という質の面では過去最高の出来。優勝争いを牽引しつつ、面白い相撲を見せてくれるに違いない。
 3者ともに不安要素は抱えるが、それも含めて実力伯仲。プロとしてどう仕上げてくるかも見ものだ。蓋を開けてみれば一歩も譲らぬハイレベルな優勝争いとなり、今場所も一敗が命取りになるのではないか。
 残るもう一人の大関・玉椿は、優勝争いは期待できないものの、年全場所勝ち越しという現実的な目標を立てており、初場所から負け越してさっそく目標不達成にしてしまうわけにもいくまい。ここ3年、初場所は11勝→10勝→9勝と1つずつ成績を落としており、数字の面でも衰えて行くさまが顕著に観察できるが、この流れなら8勝は妥当な線。場所前は銭湯の女湯に潜入するなどの思いきりを見せた。本人の勘違いによるものとはいえ、そんな勘違いをすること自体、まらだけでなく脳も下降の一途であることを証明した形。警察沙汰にならないことを願うのみだ。警察沙汰といえば野外で寝ていたところを警察に保護されたモンゴルの暴れ馬・蒼狼も今場所は自己最高位。2年前の初場所来日し、幕下付出・全勝優勝でデビューし今や幕内に定着。多忙な生活サイクルから抜けだし、いよいよ三役が狙える位置につけてきたので、先場所の二ケタ勝利の勢いそのまま、活躍を期待したい。
 さらに今場所、長らく新入幕の途絶えていた幕内に、7場所ぶりの新入幕が出た。新入幕の池男王子は女性ファンに絶大な人気を誇り、ひとり稽古週十番はあたりまえ、その間実戦もという精力的な稽古、相変わらずの大食いで女食いにも意欲的。現横綱・大関がみな1~2場所で卒業した十両に在位すること8場所。十両で足踏みした感はあるものの、負け越しても8敗までしかしたことがないという安定感も売り。勝敗以上に、華のある相撲が幕内の土俵を盛り上げてくれるはずで、敢闘賞の筆頭候補といったところか。
 汚痔・摩羅の川・家満の白熱した優勝争いに、池男王子の相撲が華を添え、蒼狼がマイペースの相撲を取り、玉椿が自身のまら同様、存在感を消した相撲を取る、そんな場所になりそうだ。

 大相撲では頂点のはずの横綱・日馬富士に横綱としての新記録となる6連敗が懸かっており、注目を集めているが、連敗記録ならまらずもうも負けてはいない。底辺の序ノ口に君臨するフニャチンの雄・茸の山は、底辺の責務を着実にこなし目下10連敗中。あと4連敗で玉椿の持つ14連敗に並ぶ。今場所の取組数は7番。場所中に連敗記録の更新も十分可能だ。
 強すぎる横綱から弱すぎる序ノ口まで取りそろえ、各段見所の多いまらずもう。初場所初日はいよいよ明日。

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平成25年初場所番付表

2013-01-12 09:00:00 | 番付表

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