曖昧批評

調べないで書く適当な感想など

統一球問題のどこに怒るべきか

2013-06-12 23:42:28 | スポーツ
今年のプロ野球の使用球が、実は飛ぶボールだったということが発覚して大騒ぎになっている。

コミッショナーが「私は不祥事だと思っていない」と言ってみたり、隠していた理由が在庫処分だったりと、NPBの対応のお粗末さというか、隠蔽体質というか、情報共有ができてないというか、かなり恥ずかしい状態。これに対して、ファンとマスコミが一丸となって怒っている。

まあ、公表すべきだったと思うし、在庫は捨てればよかったし、隠してたのが一番よくないとは思うが、不公平とかフェアプレーの精神がどうのこうのというのは、ちょっと違うような気がする。

というかこの問題、我々は何に対して怒ればいいのか、僕にはよくわからない。

わからないから、とりあえずこれまでの流れを書きながら考えてみる。

例によって調べないで書くが、2010年まではホームランが多かった。岩村が44本打ったほどである。それが2011年から「統一球」といって飛ばないボールに変わった。理由は「国際大会に備えて」。WBCの使用球が飛ばない(MLBと同じ?)ので、普段から慣れておこうという。

で、2011年と2012年は極端に本塁打が減った。セリーグでは30本を越えたのがバレンティンだけ。そして、投手の成績が極端に良化した。防御率1点台が続出した。打者が割を食って、投手がおいしい思いをした。この時点で、すでに不公平であった。

だが、我々野球ファンはアジャストできる。この球で20本塁打なら今までの30本塁打と同じ評価でいいな、とか、防御率は頭の中で1.5掛けてみることにしよう、とか。本塁打が減ったのは寂しいが、これはこれで見るほうも慣れるより仕方がない、と僕は思っていた。

そういう寂しい思いをしたのに、WBCで初めて決勝にも進めなかった。そっちのほうが僕はがっかりだった。なんJじゃないが、「統一球とはなんだったのか」と思った。ここは怒るべきポイントだった。が、もう過ぎたことだ。

そして今シーズン。ブランコが60本ペースで打ちまくっているのに、僕はつい昨日まで、「さすがプロのバッターだ。飛ばないボールに合わせてアジャストしてきた」と思っていた。自分で自分が恥ずかしい。ボールが飛ぶものに変わっていたのだ。何で隠してたんだよ!・・・ここは怒っていいのだろうか?

別に怒らなくていいんじゃね? 誰かに笑われたわけでもないし。

宮本が、これでクビにならなくてもいい選手がクビになったかも的なことを言ってた。確かに、あと一本本塁打が出ていれば、あのセンターフライがフェンスを越えていればクビがつながったという打者はいたかもしれない。だが、それなら、本塁打になるはずがセンターフライに討ち取れたからクビがつながった投手もいたはずだ。

敵も味方も同じボールを使っている以上、不公平ということはないのだ。公平さに飛ぶか飛ばないかは関係ない。投手が有利か、打者が有利か、というだけだ。2010年までは打者有利で、2011年と2012年は投手天国。今年は打者が有利かも。終わって見なきゃわからん。だが、それでファンやマスコミが怒るのは、なんか筋が違う気がする。飛ぶボールになって怒るべきなのは投手たちだ。

細切れに書いてる上に、いま「怒り新党」を見ながらなので、結局どこが怒るポイントなのかわからなくなってきた。結論を急ごう。

強引に今思っていることをまとめると、打者と投手の双方が納得のいく反発力の球を採用するのが一番の解決策ではなかろうか。そして、それをNPBが怠ってきたことにこそ怒るべきなのではなかろうか。

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