映画の話でコーヒーブレイク

映画の話を中心に、TVドラマや旅行の話などを綴ります

ゴジラ 1954

2014-07-26 | 映画 か行
先日NHKのBSで放送された「ゴジラ」第一作を見ました。

私が見た記憶に残っている怪獣映画は「ガメラ対ギャオス」。コント55号の映画と二本立てだったと
思います。「ゴジラ対ギャオス」だと思っていたのですがガメラでした。
強いぞ ガメラ、強いぞ ガメラ、強いぞ ガーメーラーというフレーズを
覚えています。そう、ガメラは悪役ではなく怪獣と戦って人間に味方してくれる良い怪獣だったんです。
ガメラもモスラも善玉怪獣、そんなこんなで、ちょっとゴジラとガメラを混同し、途中からゴジラも善玉に
変わったように誤解しておりました
だって松井のあだ名になってたし…「日本で生まれ、世界で認知された怪獣=ゴジラ」という刷り込みが
強かったんです。
ゴジラって・・・善玉?悪玉?

そして2005年の夏、50年を経て英国で本作オリジナルの「ゴジラ」が初上映され、
BBCが取り上げた記事を読みました。
ゴジラ第一作は子供向け怪獣映画ではなく、反核の社会派映画であること、誤解を生むようになったのは
ハリウッドの編集にあったとその経緯について説明し、素晴らしい作品だと書かれていました。

1954年に製作された「ゴジラ」は1956年アメリカの配給会社に売却され、核を推進していた当時のアメリカで反核映画が受け入れられるわけもなく、バッサリと編集され怪獣が大暴れする特撮映画として
英国を含む世界50か国で公開され人気を博したという事でした。
ハリウッド編集版では、レイモンド・バー(「鬼警部アイアンサイド」でで車椅子に乗った刑事、ヒッチコックの
「裏窓」で妻殺しの犯人を演じていた方です)がニュースレポーター役でゴジラが大暴れするシーンを実況する新しいシーンが20分入ってトータル80分。日本版の約3分の1がカットされていたそうです。
この記事を読んで、オリジナルの「ゴジラ」が見てみたいな~っと思っていたのですが、
やっと見ることができました。あれからもう9年かぁ~。


   **********************

           ゴ  ジ  ラ  1954

   **********************

 < ストーリー >
南洋の水爆実験により突如現れた体長50メートルに及ぶ怪獣ゴジラ。
終戦からようやく復興した東京に出没し人々はパニックに陥る。
政府は災害対策本部を設置し撃退作戦を開始するが、歯が立たずゴジラは破壊の限りを尽くす。
戦争で片目を失った芹沢博士は秘かに研究し、水中の酸素を破壊し生物を死滅させる物質
オキシジェン・デストロイヤーを開発。軍事利用を恐れた博士は公表を拒んだが、ゴジラを
倒すためにある決断をくだす。果たしてゴジラを倒すことはできるのか?

何といっても、「生きる 1952」「七人の侍 1954」で押しも押されもせぬ名優である志村喬さんが
古生物学者として出演しておられます。
それだけでも、本作が子供向け映画ではないことがうかがわれます。
えーーー!「七人の侍」と「ゴジラ」は同じ年に公開されているじゃぁありませんか!

ゴジラ映画に欠かせない宝田明さんが出演されているのはもちろんですが、
アイパッチをした影のある芹沢博士を演じているのは平田昭彦さん、ヒロインは河内桃子さんでした。
私は平田昭彦さんのファンでした。河内さんも晩年のホームドラマのイメージが強くて、
お若い時こんなにかわいい方だったとは知りませんでした。
      
               宝田明         河内桃子           平田昭彦

ゴジラを目覚めさせたのが核実験であり、映画の中でガイガーカウンターが頻繁に使われます。
オキシジェン・デストロイヤーという恐ろしい物質を作ってしまった芹沢博士の苦悩と決断。
60年を経て見て、反核のメッセージの強い作品であることに驚かされました。
戦後程なく公開されたとき、日本国内ではどのような反響があったのでしょう?

芹沢博士の苦悩は、マンハッタン計画を主導し「原爆の父」と呼ばれたオッペンハイマーの戦後の
苦悩と重なります。核を兵器として使用する前に科学の力の恐ろしさに気が付いてくれていれば…。

            
              日比谷シャンテの近くにあるゴジラ像   

本作公開から60年を経て31作目「GODZILLA」が25日金曜日から公開が始まりましたね。
前作、1998年に公開されたローランド・エメリッヒ監督マシュ―・ブロデリック、ジャン・レノ出演の
ハリウッド映画「GODZILLA」はかなり酷評されました。ストーリーは結構面白かったと思います。
ゴジラがティラノサウルスのようだという点がいけなかったようで、ゴジラを名乗るなら
オリジナルの造形を踏襲すべきだったんでしょうね。
いっそのこと名前を変えて別物だったら受け入れられたのかも?

最新作の評判は良さそうですね。
果たしてゴジラは善玉か?オリジナル版のメッセージは織り込まれているのか?
気になるところです。
近いうちに見にいくつもりです。



 * 追加 *
ゴジラ登場の音楽タタタン タタタン タタタラタタタラタン は誰もが知るメロディですが、
もう1曲、フリゲート艦対出動シーンで使われているマーチ。
何度かCMに使われ耳に残っていたこのマーチが「ゴジラ」の曲だとは知りませんでした。
 タタタタ タンタータンタータン


これは日立製作所のCMですが、いま伊右衛門のCMでも使われています。
作曲されたのは伊福部昭(いふくべ あきら)さんです。
  

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6 コメント

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Unknown (セレンディピティ)
2014-07-28 09:30:00
こんにちは。
昨日、ゴジラ見てきました。
私はオリジナルを知らず、ほとんど予備知識がなかったので
へ~ゴジラってこういう映画だったんだ~でした。
映像は迫力があってすばらしかったです。
ゴジラはウミイグアナみたいでかわいかった。^^

名作といわれているオリジナルのゴジラ、私も近いうちに是非見てみたいです☆
返信する
Unknown (ふじき78)
2014-08-02 22:47:11
ちなみに、キングギドラが登場する第五作から悪い宇宙人の作ったメカゴジラと戦う第十五作までがゴジラの善玉時代ですね(ちょっと私もアヤフヤですが)。この辺りは「東宝チャンピオン祭」と名売って、TV版の特撮映画とかいっぱいくっつけて上映して子供を呼び込んでました。
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Unknown (セレンさんへ(ryoko))
2014-08-10 00:44:06
コメントいただいていたのに、いつもながら反応が遅くてすみません。
セレンさんもゴジラご覧になったのですね。
今回は「大型トカゲ」ではなく「ウミイグアナ」。確かに似てました~

オリジナルの芹沢博士の台詞にしびれましたわ
返信する
Unknown (ふじき78さんへ(ryoko))
2014-08-10 01:03:12
おぉ、やはり悪玉時代と善玉時代があるのですね。
最初の4作は悪玉だったのですね?
今回ムート―が登場するのを知らなかったので、悪玉だと思い込んでいたので、ムートーの登場に驚きました。
キングギドラってメドゥーサみたいに頭がいっぱいある怪獣でしたよね。
「東宝チャンピオン祭り」は知りませんでした。
返信する
日本のエンニオ・モリコーネ? (ituka)
2014-08-10 10:56:26
おはようございます。
「ゴジラ」映画でいちばんインパクトあるのが、自衛隊出動時のあのマーチ(笑)
伊福部昭さんの音楽はほんとうに素晴らしかったです。
「ゴジラ」シリーズ以外にも「大魔神」など作曲されてましたね。
返信する
Unknown (itukaさんへ(ryoko))
2014-08-10 15:15:59
こんにちは。
いま伊右衛門のCMで流れてますね。
私、ゴジラのテーマ曲と知らないまま、CMで耳にしてメロディーを脳に刷り込まれておりました。本作でこの曲が流れてえ、え、えーーー!そうだったんだぁ。っと感動してしまいました。
「大魔神」も伊福部さんでしたか。youtubeで探してみます。
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