二畳庵庵主の戯れ言

一輪の桜に従い野に。ついに2015年、人生の第三ステージの場・高知に立つ。仁淀川に魅せられたオヤジの戯れ言日記。

白露

2014-09-08 18:09:23 | 徒然に想う
…!! マジかい…!!

畑で仕事準備を整え、いつも通り状況の把握に畑を巡回。今日はニンニクを植え付ける。その植え付ける畝のある小さい区画に入ろうと、モチ粟を乾かしているところの脇を通り過ぎようとした時のことだった。

明らかに干したはずの数より少ない。紐だけがぶら下がっているところがかなりある。

やってもうた…!!

地面に見れば、無惨に転がっている。

やってもうた…(涙)


ネットで粟の収穫の様子を見れば、稲のように茎を残さず、穂から二番の葉辺りで切り、葉を外し茎で束ねる。それを真似したのだが…。何故だ?


茎は乾燥し細るのだから、きつく縛らなくてはならない。この細るという当たり前のことを軽んじてしまった。いや、束ねるときの方法が何かある。確かにそれは確かめず、稲と同じ要領でやったしまった。いずれにしても、情けない失敗。

だから楽しいんだ! 失敗は成功のもと、さ!! 今日は白露。大気が冷えてきて、露ができ始めるころ。『暦便覧』では、「陰気やうやく重りて、露にごりて白色となれば也」だって。






《鷺一羽 稲田を舞台に 羽根広げ》





今日の一枚:胡麻の葉、白いのは花。8時15分頃、畑にて。

百聞は一見にしかず

2014-09-03 17:21:55 | 徒然に想う
どうしてこんな事しらなかったんだろう。

大根の種蒔きをしようと茂っているクローバを15センチ角ほどに切り開いていたときのことだ。バッタが、何個目かのところで、じっとして逃げない。時折、頭をうつむくように自分の腹の方向に持ってゆく。何やってんだ?

あと三つ、大根の種蒔き場所を作らねば。

戻って見ると、足の先近くに…。脱皮してたのか。はじめてバッタの脱皮を目の当たりにした。知らなかったとは言え、そんなことするとは思いもよらず、驚いてしまった。

虫たちは、どんな奴でも脱皮を繰り返し体が大きくなるんだろうか。蝉は地上に出て羽化したら終わり。脱皮などというリスクは取れない。地中に居るときは…?

目の当たりにしなければ知らないで済んだ。知るため、解るためにはやはり、百聞は一見にしかず、か。百聞は一見にしかず、なんですね。

《脱皮する バッタの背中に 風が澄む》





今日の一枚:畑にて9時半頃。

目の当たり

2014-09-01 08:06:46 | 徒然に想う

先週、高知に出かけてきました。「母なる土地」探しの為です。経験上車を借りだし走り回ったところで見つけることはままならないので、最近出席している講座の主催である高知県の農業研修機関の方にお願いし短期の研修をくんでいただいたのです。研修といっても、農家見学を主体にしたもので、三原村でのユズ青果を使った取り組みや四万十町に入られた方のところなどを見てきました。

三原村に出かけた翌日、28日のことです。お世話になった研修先で研修を終えられ四万十町に移住された方を伺いました。午前中、話を伺いながらトウモロコシの後片付け。その方は神奈川県出身で、慣行で生姜とお米を作る一方、有機で野菜を作られています。夏野菜の後片付けを手伝い始めて、あぁこれがいいとホッと、いや、正確には確信しました。

実は、お世話になったところは、県の機関。到着した日、圃場を案内してもらいました。いろいろな施設が何棟(一棟の広さは一反ははるかに超えていたと思います)もあって、さすがに、県の施設。栽培技術の展示をするとのことで、設備が充実しています。温度センサーで施設内温度を監視し自動で天井部分が開閉装置、温熱消毒の為の可動式の大型の加温機なぞいうに及ばず。県として環境保全型農業を目指しているので、土着天敵を使った防除法の展示用の施設と実践。もちろん農薬での防除技術も実践という形で展示、などなど:

  • 大きなニラの施設の中で農薬散布の実習をされていました。
  • 加温機が作動していたのですが、これは半日ぐらい重油を焚くらしい。環境保全にはそぐわないと苦笑いしてました。重油代が馬鹿にならないとも。
  • トマトを定植する施設の中での作業を少し手伝ったのですが、ゴマを蒔きました。なんでも、そのゴマは土着天敵の棲みかとなるとか。

農薬で防除しているという露地のオクラが、ボロボロ。恐らく、その農薬に対する展示に強く抵抗感をもったのでしょう。夕食後や作業の合間に長期研修の方たちと話しすると、農薬がなければという感想も多く、なおさらのことだったかもしれません。小川町のオクラは、虫の多さや種類が違いすぎて比べれようもありませんが、あれなら農薬なぞ使わなくていい。さらに、同じ町内にありながら手伝いに行ったところのオクラがずっとしっかりしているのを目の当たりにしたわけです。目の当たりにし、二つを並べて見る。何度も経験しているはずですが、これほど明快になるとは思いませんでした。別な言い方をすれば、読むだけでは何ともなりません。目の当たりにすることではじまるんです、と再確信できました。残念ながら、「母なる土地」は予感はすれども見つけることは出来ませんでしたが、大いに得たものがありました。

 

 

今日の一枚:ベランダの朝顔。今年はあまり花付きがよくない。去年が当たり年だったのかもしれません。8時頃。

 

追加:29日仁淀川町にも足をのばしました。その時に撮ったものです。