二畳庵庵主の戯れ言

一輪の桜に従い野に。ついに2015年、人生の第三ステージの場・高知に立つ。仁淀川に魅せられたオヤジの戯れ言日記。

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2014-11-13 17:31:54 | 徒然に想う
風がゾオゾオと林の上吹いていたのに気付いたのは、ランチを取ろうと荷物を広げているシートに座ってしばらくしてからだ。いつ強くなったんだろう。EPIをセットし、お湯が沸く間に間引いたばかりのリーフレタスを口に放り込む。ちょっと苦味があるが、柔らかく美味い。

小さな虫たちが、なんというんだろう、蚊柱のように集まって乱舞している。Tシャツ一枚が寒い訳じゃないが、スープの一啜りがホッとさせ、目の前の光景に感嘆する。雲一つない青い空から、強烈な太陽。虫たち、ただ、ただそんな光が嬉しいか、君らの使命を果たせる嬉しさか…。

畑の野菜はもはや自然のものでなく、人工物なんだろうと思うことがある。畑に蒔かれたタネはいずれヒトに食べられ、それ一代で終わる。すると野菜工場で管理され出来たものと何が違うか…。大地があり、雨、光がある。畑の野菜たちは遺伝子の中にある力をより発露できる。まだ次世代に残ろうと思えば、残れる。

目の前の虫たちの乱舞を見ていたら、改めて、自然に在るものは次世代へ次世代へと繋いでゆくだなぁと感じ入ってしまった。ヒトのように持続性を選んだり否定したりすることなく、持続性が唯一無二。やっぱり、許される限り、蒔いたタネは食べないなら、そのままにしておこう。彼らの記憶を信じ…。実に、野点のコーヒーは美味い。

《月冴える 青き空にぞ 残りけり》





今日の一枚:畑にて、三時半ころ。どうしてもゴーストが入ってしまう。
畑に向かう道、まだ月が見える。10時ころ。

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