超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

あっちこっち 第8話「宿題の夏⇔祭りの夏」 感想

2012-05-25 03:26:07 | アニメ






既成概念を破壊していくようなお話ですね。






こういう夏祭りネタって定番と言えば定番だと思いますけど
「あっちこっち」の場合は結構にパターンを崩してる印象がありまして
まず斬新だなって思ったのは勿論金魚掬いのシーンで(笑)。あれなんですか、
あまりにもイケメン過ぎて金魚の方から寄って来るって事態が発生しちゃうという
そんなバカな!?って思うようなネタなんですけど
もうある意味で伊御のイケメンっぷりっていうのはネタとして定着してるし、慣れも手伝って
普通に笑えるところまで来ちゃってるというどんどんネタの脂が乗って来ている事実を感じましたね。
勢い余って榊の金魚まで伊御の方へ移動とかあまりにも榊の残念さも目立っていて(笑)。
何にも指示も念も送ってないのに金魚からも好かれる伊御のキャラ性は偉大だ。

また、型抜きのシーンでも力の使い方で一気に型取りしちゃったりと
それじゃ型抜きの意味がないんですけど(笑)。
あれって本来ちょっとずつ抜いてくドキドキ感を味わうものだと思うからね。でもそのやりすぎ感も面白い!
割とそういう斬新なネタが随所に見られるのがこの「あっちこっち」の良さであって
伊御とつみきのニヤニヤアニメでもあるとは思いますが
一方で元はギャグ漫画らしいアクションだとか過剰な部分でも楽しめる良さなんかもあったりして
こうやって感想を書くのも個人的には書きやすいタイトルだったり。純粋に面白いって言うのもありますけど
他にも射的のパートとかは姫のキャラクター性がめちゃくちゃ目立ってて効いてて、
落ちなかったら傷を与えなかったから成功、
落ちたら転落させて傷付けたから失敗って概念は
はっきり言って本末転倒にも程がある考え方なんですけど(笑)。でも、その考えこそが
姫ちゃんの絶対的なオリジナリティでもあるんだなあ・・・と確認出来た良いコメディパートだったかと。
姫ちゃん型抜きでも絶妙なドジ加減を発揮していてそんな抜けてる部分も面白い
気が付けばどのキャラもこのアニメならではのキャラになった感覚があり
何の心配も何の不満もなく視れてしまった30分であったのは確か
ベタかと思ったら
その裏を描いて来るネタの数々に脱帽してしまった第8話でした。特に言う事ないくらい出来良いですよね。


で、今週もつみきと伊御のニヨニヨ描写について語ろうと思うんですけど
取り敢えず伊御を撃って伊御を景品として持ち帰ろうとしてるその発想と姿は非常に可愛かった(笑)。
子供っぽい考え方っていうか、でもその子供っぽさこそ正しく癒される要因になっていて
でも最後は伊御の甘い言葉に狙撃された!ってオチもまた見事に決まってて
まあ要するに半分はバカップル状態なんですけど(笑)。
今週はそんなキャラ性を純粋に出してた感覚で
いつもより素直なキュートさを演出するカットが多かった気がするな。それでいて、
みんなで過ごしたり仲良く遊んでる描写の雰囲気がすっごく良くて、羨ましく思える程に良くて。
平凡な日常って言うけれど、そんな平凡にこそこういうささやかな幸せが点在しているんだなあ、って
そんな風に素直に思えた話でもありましたね。みんなでワイワイ遊んで
みんなで仲良く二人の仲を見守って(笑)。
理屈じゃなく観てると気分がポカポカしてくるこのアニメ、個人的には至福の時間でした。
願わくばこんな青春時代を過ごしたかったものですよ。そんな幸せの表現に胸がギュッとなるアニメの一つ。

しかし宿題のパートの伊御さんは随分セクシーな格好してましたね。
つみきがまくらの匂いで興奮して鼻血出してたし
現実にいたら本当にフェロモン出しまくりのヤバい人なんでしょうね。その上お母さん的な立場だし
観る度に好感が上がるヒーローキャラっていうのも結構珍しい気はしますね。
そんな伊御くんに本気でキスマークを付けようとしたつみきちゃん
今回のこれは変態とかエッチではなく、純粋に乙女らしい可愛さが出ていてちょっとキュンとしました(笑)。
全体的にテンポもどんどん良くなってる印象なので続きを観るのも至極楽しみな一作ですね。







前述のようにベタと思わせて斜め上を往くお祭りのネタの数々も面白かったし新鮮だと思ったし
その上でつみきの乙女らしさや子供っぽい可愛さもいつも以上に際立ってて
榊とか真宵の存在感も往々にして目立ってる
姫ちゃんに関しては通常よりも抜けてる部分がキュートに映ったりと
オートマティックに眺めてるだけでも随分楽しめるような、そんなお話でありました。今週も満足です。




エリーゼのために/BUCK-TICK

2012-05-24 21:49:55 | 音楽






BUCK-TICKのニュー・シングル「エリーゼのために」を買った。






これ、一応シングルって形なんですがライブ盤とPVも付いてて3枚組なんですよね。
しかも相当パッケージに凝ってて、なんか・・・ベスト盤みたいな仕様になってるのが面白くて豪華だな、と。
去年の震災後の仙台ライブのアルバムは約40分、そしてシングルは約12分って考えると
正にアルバム並みのボリュームで大満足のシングルではありました。
おっさんになっても全然格好良いよなあ。なんか飾りとしても使えそうなシングルです。


【そんな歌より ちょっとトベる音で殴ってよ】

散々雑誌等では引用されてるフレーズだと思いますが、
この曲は一種の宣戦布告、決意表明の要素も垣間見れるような攻撃的なシングルになっていて
要は偽善者だとか温いラブソングとかは引っ込んでろよっていう話だと思うんですけど。
それよりも、もっとダークで、リアルで、オルガズムを感じさせる歌をって
そんな逞しいバンド・アンセムに仕上がっていて
それはきっと人が励まされる形は一つじゃないよ、って事だと思うんですよね。
「頑張れ」って言われてシンプルに元気になる人もいれば
「死にたい」って言葉でシンパシーで元気になる人もいるっていう
太陽と闇であれば、闇側の人間の音楽、歌、サウンドそれを突っ切って聴かせてくれるソリッドなロックアンセム
これからのライブでは一つの定番になりそうだと思えるくらい本当にバクチクらしくもある一曲。
最近再評価だったりこのバンドの音楽的なポテンシャルが評価されつつありますが
私もその内の一人として魅せられてしまったシングルでしたね。
the pillowsと同じく
長年やり続けていく内に一つのオーパーツ化してしまった類のバンドだと思うんですが
その圧倒的なオリジナリティ、存在感、この人にしか歌えない歌がめいっぱい楽しめる、
25周年の幕開け的にも相応しいシングルなんじゃないかと。同時にマジョリティに対する牽制もあったりして
その意味でも頼もしさすら覚えるシングル、冒頭のリフの時点でイカされちゃう楽曲でもありますね。
ちなみにこの曲に関して言えばサビよりもAメロの方が好きかもしれません(笑)。
そのくらい言いたい事が詰まってるナンバーに仕上がってますね。

カップリングの「夢見る宇宙」は元々シングル用に作ってたという話もあって
本当にこっちもこっちでシングルっぽい豪華さとキャッチーさが溢れている洗練された一曲
過去の曲で言うと「GALAXY」に近いエッセンスの楽曲だと思うので
あの曲でバクチクに注目し始めた身としては
鉄板的っていうか
過去曲のエッセンスも踏襲してる感じが素晴らしいというか。またこれも雑誌で言われてた通りに
表題曲のテーマとは対になってる印象の沁みるようなミドルバラッドになっていてその相反する感じや
その中に付随する儚さの要素が心地良いこっちもまた渾身の一曲に仕上がってるかな、と。
でもただきれいなだけじゃなくてギターが延々とノイジーに鳴ってるそんなやかましさも好きです。

また昔の「SANE」って楽曲の新バージョンも収録、この曲もまた個性的っていうか
エキゾチックで不穏な空気の流れからサビで一気にポップに変化する
そんな緩急の付け方が見事な楽曲で
聴きやすさも幾分UPされているような、そんな印象もなんとなくですがしましたね。三者三様にユニークで
かつ存在感もインパクトも放ってる新作、ここまで完成された世界観だと文句の付け様もないっていう。
これはライブに行きたくなるわってくらい完成度の高いライブ盤の様子も含めて
第一線で活躍し続けるバクチクの凄さばかりが詰まったシングル
今年のバクチクの勢いを感じるには十二分の音源になったんじゃないでしょうかね。
っていうかバクチクって今更ですが凄い格好良いです。ロックヒーロー的なバンドなんですよね。






結構、このブログで扱っている音楽とは毛色の違うバンドではあるけれど
聴いてるとやっぱり好みとかを超越した凄さを持っているバンドだと確かに感じられる。
同時にそこに込められたアンチ精神を感じると応援せざるを得ませんね。傑作シングルだと思う。




THE BACK HORN「KYO-MEIライブ in KASHIWA」@柏PALOOZA 12.5.21

2012-05-23 23:30:24 | ライブレポ





月曜日の事ですが、THE BACK HORNの企画ライブを観に柏へ行ってきました。






バックホーンが定期的に行っている共鳴シリーズにノベンバが招待されたって形なのですが・・・
正直この組み合わせは個人的に最高ですね(笑)。共感と言うのならばもっと近いバンドはいると思うけど
ノベンバとバックホーンって似てるようで似てないバンドですし、
でも通じる部分もあったりして
これこそ「共鳴」って形に相応しい対バンなんじゃないかな~、って私的には思いました。別の場所で共に、って。
何よりバックホーンがノベンバを誘ってくれたって事実が嬉しいですね(笑)。
多分会場にはバックホーンのファンのが多かったと思うけど
でもそんな彼らにもノベンバの魅力が伝わってたらいいな、と思いつつ。ノベンバのお客さんは
基本地蔵スタイルなので結構にアウェイ感のあるライブだったと感じましたが
後々バックホーンのメンバーがMCでその空気を壊してくれたのも中々にファインプレイな一夜でした。
普段とはちょっと違うノベンバも全然面白かったですけど
久々に観たバックホーンは数年前より確実にパワーアップしているのを肌で感じられる程に強力なライブで
まだまだ全然伸び代がある、むしろここからなんじゃないかって思えるくらいの進化っぷりもまた楽しかったです。


気が付けば柏パルーザは約10ヶ月ぶりくらい?でした。去年のトライセラのワンマン以来か。
でも赤ブリやO-EASTほどは空かずにまたここに来れました。個人的にこのハコ好きなんですよね。
キャパもちょうどいい感じだし、多すぎず少なすぎず・・・
このハコが出来てから小ハコオンリーだった千葉のライブハウスに足を運んでくれるバンドも増えまして
何かと便利さを感じつつ、ノベンバが千葉にライブをしに来る事もあんまりないので
その意味でも新鮮。
ちなみに前回バックホーンを観たのが千葉LOOKのワンマンだったので
バックホーンに関しては2回連続で千葉なんですよね。それもまたレアな話だとは思うけれど。

駅に付いてから、取り合えず時間が余ってたので駅近くのラーメン屋「誉」で味噌ラーメンを食う。
さり気に柏に来る度毎回このラーメン屋で食ってるんですが、正直めちゃめちゃうまいです。
常に席が埋まってて外で待つパターンが常套なのですが
この日は運良くすぐに入れた。まあ夕方前だったからかな。若者向けと思いきや繊細な味が堪らないですね。





腹ごしらえもした後で、いよいよパルーザへ。
珍しく良い整理番号だったので最前列付近まで辿り着く事に成功、
こんなに間近でライブを観る事自体久々だわ。
パルーザはステージの高さ的にも本当に観やすいハコなのでなお更近くに感じます。
そんなこんなでノベンバのメンバーが開演時間ほどなくステージに登場!
一曲目は何だろう?って思いながら観ていると・・・いきなりの「dysphoria」!!
普段は後半の盛り上げどころに使われる楽曲なので早速意表を突かれて興奮しちゃいました。
初っ端から絶妙な感度のギタープレイで場の空気を温めた後は、
数年振りに聴いた「Figure 0」。
音源ではよく聴くのに、ライブでは本当にリリースツアー以来?に聴いたので出だし分かんなかったです(笑)。
恐らくはこのタイプの激しく妖艶な曲は他に候補曲が重なってるから披露の機会も少ないんだと思うけど
やっぱ久方ぶりに、しかも目の前で聴いてると魂を鷲掴みにされちゃいますね。
叫ぶパートの小林祐介は猿そのもののような原始的感覚で
正にノベンバらしさが随所に感じられた迫力のステージングだったなあ、と思いました。

個人的に嬉しかったのは「ブルックリン最終出口」。コンピに入ってる曲ですが
これは更に聴いたのが約3年ぶり?っていう、どれだけレア曲入れるんだよ!って感じの攻勢で、
まあ多分私が観に行ってないライブで「Figure 0」もこの曲も演奏されてる可能性は大なんですが
それでも・・・久々のこの曲は本当に優しくて爽快で、気持ち良かったなあ。
そんな滅多にやらないであろう曲を対バンで入れて来るっていうのもまたニクいですなー。
普通対バン、しかも誘われた側って代表曲連発がデフォルトですから。
数年ぶりの旋律を楽しみつつ、
後半も後半で印象的な場面が沢山

「二ールの灰に」では「Moire.1」でも顕著だったビート感の強化が好印象だったんですが
それ以上にこの日はギターアクションが凄くて派手で、結構対バン意識してる?って勘ぐっちゃう位に
先天性のあるパフォーマンスの妙が個人的には強く印象に残りました。
いつもより歌もよく聴こえたかな。
同時に、「こわれる」のギターソロの迫力も更にパワーアップしていて
この辺の派手にガッと攻める楽曲群は程よくバックホーンファンにもアピール出来た気がする。
そんな激しめの楽曲に舌鼓しつつ、盛り上がりパート最後は「彼岸で散る青」。
この曲は生で聴くと音源以上にボーカルの必死さが増しているんで
何割か増しぐらいで感動しちゃうんですよね。それはこの夜も同じでしたが、サビの最後の部分は
いつも以上に叫びを強調して歌われてた気もしました。それもまた新鮮な印象で。

ただ、この日のハイライトは間違いなく「holy」にありました。
この曲も去年のツアーファイナル以来で半年以上ぶりですが企画ライブで聴けなかったので
なんか随分久々に感じたけど、それまで以上に声の張りと染み渡る感触が洗練されてる様に感じれて・・・
個人的には絶品だったし、ちょっと救われたような感覚にも陥りました。
「笑っていた」、
このフレーズだけで色々な映像や記憶がフラッシュバックして頭の中に流れ込んでくるような。
そんな想起させる感情も沢山受け取る事が出来た万感の対バンラストのプレイ、お世辞抜きで最高でした。
いつも思うんですが、光に照らされて歌う小林祐介の神々しさは異常ですね(笑)。
そのフレーズの数々だけで、しばらく生きていけるって思えるような。
また、次のライブも楽しみです。





続いてはバックホーンの登場。主催側って事で当然盛り上がりの激しさが予想されたので
ちょっと後ろに下がりつつ、でも身体を揺らす事は忘れずに参加。
冒頭からテンションの高いメンバーたち
そしてお客さんのテンションもまた高い高い!
一曲目「シリウス」から早くもモッシュ連発で大盛り上がりのライブホール
この曲は思ってた以上にライブ映えする楽曲だなあと思いながら聴いてたんですけど
シンガロング出来るようなアンセム感と、後半の尖ったフレーズの格好良さが同居してる曲だから
結構一粒で二度美味しい的な感触のある曲なんだなあ・・・と生で聴いて再発見することもあったり
初っ端からライブ参加の意義を強く感じたりもしましたが、
続く「フロイデ」の山田将司は確かに物凄く美しさを感じるほどに決まってるステージングで
この格好良さはバクチクの櫻井さんと怒髪天の増子兄を合わせて更にブラッシュアップしたようだ、って
ボーカリストとしての逞しさを肌で感じることの出来た楽曲、
観客の一体感も凄まじいものがありましたね。

その一体感は、「声」で大爆発を起こし、この時にはもう後ろに下がったはずの私も
いつの間にかモッシュの波に巻き込まれてました(笑)。
でもいいんだ、「声」めっちゃ好きな曲だし、和製バンドって事実をまじまじと感じさせてくれる曲でもあるから。
「響け 本当の声よ―」そう叫ぶ山田将司は真面目に美しさを感じる男気だらけで正直惚れるレベル。
続く「白夜」みたいな変り種の曲を挟んでくる緩急の付け方も流石だなあ、って感じつつ
「君にさよならを告げて 晴れて俺は自由になった」って冒頭の部分から香る
やりきれない哀愁の表現もまた胸にグサッと刺さったパートで、
そこから「人間」っていう流れが個人的にはもう最高で!この曲大好きなんですよね。
不穏で妖しくて、ゾクゾクずるビートの応酬に何度も音楽的なオルガズムを与えられつつも
最後の人間、人間って叫び倒すパートの破壊力もまた凄まじいレベルで、マジもんの狂気を感じたりしつつ
ここでまさかの「怪しき雲ゆき」!この曲もまた改めて聴くと相当の変態曲ですよね。
恐らくインディー以来だという柏でのライブだからこの曲演奏したのかな?
この日は両バンドともセットリスト凝っててえらい楽しかった(笑)。


初めて「世界中に花束を」を生で聴けたけど、想像以上にライブで披露するには相応しい楽曲で
震災云々抜きにしても貴重な歌い継がれるアンセムになる可能性を秘めた曲だな、と。
続く新曲「シンフォニア」もライブで聴く限りでは
ブランキーみたいな鋭さを感じさせる始まりとポップに弾けるサビとのコントラストが面白い曲に響いて
好印象のままに鉄板曲「コバルトブルー」に突入!ライブでは行く度に聴いてるけど
不思議と何度聴いても飽きない破壊力がある楽曲ですよね。
栄純のギタープレイも間近で観ると本当に優れて神懸かった出来だったんですが、
山田将司のBメロの丁寧な歌声も個人的には印象に残りました。「泣く為だけに生まれたはずじゃない―」
豪快でテンション高くて、爆上げって感覚の強い曲なのでそういう繊細な部分とのギャップが素晴らしくてですね
代表曲なのにこの日ライブで聴いたことで更に好きになれたような・・・そんな感覚さえありました。
この時にはもう結構前に近い位置で観ていたので余計に印象に残ったのかしら。
本編ラストの「戦う君よ」は正直こんな良い曲だったっけ?って聴いてて思いました(笑)。
「閉ざされた世界」のが印象が強かったのか、あのシングルはそこまで印象には残ってなかったんですが
本当にライブの最後に演奏すると締まる曲なんだなー、って。何だか目から鱗でしたね。

アンコールでは初期のカップリング曲「サイレン」を披露、
ゴーイングの松本さんも大好きだって言ってた記憶がある曲(確か)
「何にも媚びるな―」そんな力強いメッセージもフルパワーで伝わってきた名演
しばらくライブでは聴いてなかったけど、本当に今のバックホーンって良い状態なんだなー、って
そんな脂の乗り具合を再確認するには絶好のライブだったなと感じましたね。
秋の全国ツアーの関東公演は大ハコのみって感じなので
ここでこのサイズのハコでバックホーンの強靭さを体験出来たのは貴重な体験だったと思う。
アルバム、是非買って感想もきっちり書くよ。このイベントを企画してくれて本当にありがとうでした。






セトリ

THE NOVEMBERS
1.dysphoria
2.Figure 0
3.瓦礫の上で
4.ブルックリン最終出口
5.ニールの灰に
6.こわれる
7.彼岸で散る青
8.holy


THE BACK HORN
1.シリウス
2.フロイデ
3.声
4.白夜
5.人間
6.怪しき雲ゆき
7.世界中に花束を
8.シンフォニア(新曲)
9.コバルトブルー
10.戦う君よ
encore
11.サイレン





バックホーンは「アサイラム」のツアーぶりにライブを観たんです。
つまりは前のアルバムのリリースツアー以来って話になると思うんだけど
そんな、そこまで長くない期間の内に、
ここまでパワーアップ感や更に達者になった感覚を受け取れるのって凄いな、と。
後この日のセットリストが正に変幻自在とでも言うべきフリーダムなセットリストに仕上がっていて
あらゆる観点から最高だって本心で言い切れるライブだったのは確実、
全員格好良かったと思うけど
確かにノベンバ小林祐介が呟いてた通り、山田将司の色気は年を重ねる毎に増してる印象で凄かった!!
バックホーンは既に色々な軌跡を残してるけど、本当に濃くなってくのはむしろこれからなのかもしれない。

一方でお客さんの性質がいつもとは違う中で、精一杯実力を出せてたノベンバも相当に良かった。
対バンなのに数年ぶりに聴く定番以外の曲が何曲もあったり、
一曲目からクレイジーさのアピール、
いつも以上に過剰なリアクションときちんと対バンを意識した作りになってたのが新鮮だったな、と。
でも一番カタルシスを感じたのはラストの「holy」であの歌声はきっと忘れらないと思う。
そしてノベンバ小林祐介がバックホーンを知ったキッカケは
高校の時ダブりの先輩に教えてもらったという事実も判明したり(笑)。
ちょこっとだけ「サニー」の「有刺鉄線を越え~♪」のフレーズも歌ってくれたりと
その後の栄純と将司のノベンバベタ褒めっぷりも含めて相思相愛って雰囲気も感じられたのもまたベターでした。
ちなみに山田さんは昔柏の駅前で弾き語りをやって五千円貰った事があるそうです!!
いつもより明るい話し方で相当にご機嫌の様子でした。
地元でそんなノリノリのライブが観れたって事が嬉しかったな。ま、同じ千葉でも遠い方だけど(笑)。


相互リンクブログの「炭鉱のカナリア」のディムさんもレポを挙げられていたので
それをこの記事の最後に乗っけておきます。

THE BACK HORN/THE NOVEMBERS KYO-MEIライブ @柏PALOOZA 5.21


いつもお世話になってます!この場を借りて、お礼を。




私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 2巻/谷川ニコ

2012-05-22 22:38:11 | 漫画(新作)






谷川ニコ「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」2巻読了。






これは相変わらずキッツイわあ・・・所謂ぼっち系の漫画なんですけど
2巻が終わっても誰かと繋がりが出来るどころか、夏休み丸々ぼっちの退屈な日々って顛末で
どっかの誰かと同じような道の誤り方してるから心情的に泣けて来て仕方がない。
同時にこの智子ってキャラは本当に自分の分身みたいで
確実にほっとけないな、っていうか・・・。
きっと分からない人には絶対に分からないけど、分かる人には分かり過ぎるくらい分かってしまう
そんな哀しくも愉快で、でもちょっぴり哀しさの方が後に残る、そんな漫画。
一言で形容するならば「闇のはがない」って感じですかね(笑)。ここまで悲惨だと、もう一つの芸術だと思う。


そんなぼっちデイズの中でもきーちゃんっていういとこの新キャラが出てくるんですが
この子が本当に天使のようないい子でねー。別にロリコンじゃないんだけど
きーちゃんの可愛さと天使レベルには降伏せざるを得ない
どの辺がっていうと
とにかく純粋で他人想いで、智子よりも何枚も上手なその人間の出来てる具合が素晴らしくって
おまけに最終的には智子の嘘も間抜けさも許して、ある程度悟った微笑を投げかけてくれるところとか・・・。
本人にしたら同情されてるって事実があるから微妙は微妙なんだろうけど
でも不思議とちょっと百合っぽい雰囲気/要素もあったりして
この子らの将来が色々な意味で楽しみだな、っていう。
実直に百合展開にしなかったのは、きっと智子が報われるって展開を完全にカットしようとしてるからなんだろうが
それでもきーちゃんの純粋無垢な優しさは最低限は保たれていたのが一つの救いではありますよね。
一度は幻滅しつつも、あまりにも他の人間よりも弱いって事実が浮き彫りになって
考え方を変えてくれたきーちゃん
でもそれってある意味智子が心からの悪じゃない
本当は自分にいいとこを見せたかったって本心も垣間見れたからで・・・
何だかんだいって酷い部分は目立つけど、智子って憎めないキャラでもあるんだなー、って
このエピソードを読んでたら実直にそう思えてしまいました。しかし土下座とそれを見られてたのには笑った。
あれって最高に間抜けだし、きーちゃんにとっても一種の恥でもある訳で・・・
しかしきーちゃんはきーちゃんで優しい性格だって分かったから
その点は読者にとってはプラスなんですよね。
だっていくらいとこの姉ちゃんとはいえ、あそこまで勇気出してつっこめるパワーって凄いと思う。
智子のダメダメっぷりに反してきーちゃんの行動できる女っぷりが際立ってたけど
そんなコントラストもまた滑稽で面白かったかな、と。
取り合えず、智子はこれからもきーちゃんを大切にしなきゃね!(笑)。またきーちゃん再登場希望です。


その他にも花火のお話と声優の握手会のお話が特に面白かった。
前者は最終的には誰かと一緒になれたんだけど、花火を見てるのは一人・・・っていう
誰かと一緒にいてもぼっちっていう悲しき定めが如実に現れていて(笑)。
なんか微妙に共感しつつも、笑いつつも、若干切なさが目立ってたお話でした。
 後者に関しては、まず最初から汗だくの姿の智子って時点で笑っちゃったんですけど
あえてその後の声優さんの姿を描かなかったのが智子に対する一つの優しさだよなあ、とも思った。
それまでが酷すぎたから、この話は実直に智子を良い気分にさせてあげたかったのかな、とか。
それにしてはやっぱり他人に「うわぁ・・・」って思われるIDもまた顕在だけど(笑)。
順調にあっちの世界に移行している智子のヤバさが可笑しかったお話でしたね。
その他にも番外編の父親のさりげない優しさの描写も良かった。
何だかんだいって父と母はいつまでも味方なんだよな。
それにしても他の身内がリア充って内容にはシンパシー感じ過ぎて若干寂しい気分になりますね(笑)。
いまではそんな感覚ですら麻痺して何も感じなくなっちゃったけど、
逆にこういうのを読んでると焦燥感が蘇るって言うのは何気に反面教師的な役割もあるな、と。
動物だけには好かれるとか、えさの為に懐かれるのとかもまたあるよねー。
ここまで古傷を抉ってくる作品も早々ないですが
そんな共通感覚こそがこの作品の最大のウリと楽しみなんだろうな、と改めて感じられた2巻目でした。
取り合えず、智子よ3巻でもまた頑張れっ!ここまで応援したい主人公もあんまいないッス。






後は、自分の席に大して面識のないクラスメイトが座ってて、話しかける勇気もないから
そのまま廊下とかでずっと過ごすのとかもまたよくあったよね!って
そういうネタで共感出来る人は是非読んだ方が良いと思う。そんな漫画です。




這いよれ!ニャル子さん 第7話「碧いSAN瑚礁」 感想

2012-05-22 04:17:01 | アニメ







先週はちょっとマニアックなネタが多すぎかな?と思っちゃって
個人的にはいつもの回よりも微妙にテンションの低い視聴と感想になってた感アリアリでしたが
(それでも感想を書くって事はその時点である程度気に入った話であるのも事実だけど)
今週は・・・正直今までで一番面白かったです・・・!!
言葉にならないくらいの完成度で、
ちょっと涙腺くすぐられるくらい個人的には大好きでお気に入りなお話でしたね。素晴らしかった。
同時にこの作品もこの作品で純愛であるって事実が浮き彫りになったような話でもあって。
いやあ、流石今期ダークホース枠なだけのことはあるなあ。魅せてくれるわ。


所謂少年青年向けのラブコメではある程度はハーレム、三角関係等で関係を揺らすのが常套なんですが
今回のお話を観ても分かる通りこの物語ってニャル子さんの一途な片思いの話なんですよね。
ハス太は結局男って事実があるしニャル子と比べても押しが弱い
クー子はちょっとデレつつも結局はニャル子一筋
だから、沢山可愛い女の子や男の娘は出てるけど、本質的な話をすればあくまで真尋とニャル子の話な訳で
今週はそんなこのアニメの本質ド真ん中だったのが何より素晴らしいと思うんですよね。
メインヒロイン一人じゃもたないから他のヒロインも出すけれど
でも決して惚れさせる方向にはいかずに
あくまで二人の物語として貫くっていう、ネタに関しても頑張ってる作品だけど
実は純愛作品としても頑張ってる作品なんだなあ、とも認識出来てそれもまた今回の話の収穫で。

んで、もうこの記事で最も言いたい事を言ってしまいますが
ニャル子さんのふざけた態度や無茶苦茶に高いテンション、適当な目配せは
全部ある種の照れ隠しだった・・・!?って事で・・・
可愛すぎんだよチクショォォォォォォォォ!!
破壊力高すぎなんだよォォォォォォ!!
これで惚れない男がいたら、俺がそいつをぶん殴りにいってやるよ!って宣言したいくらいの凶悪な可愛さ。
でも、それってある種すげー切ない行為だとも感じる訳ですよ。だって考えてみりゃ
素直に言うのが恥ずかしいからテンションでごまかしてるって事は
その裏側に隠された本心があるって事ですから
そうやって彼女の行動原理や心情を自分なりに掘り下げて見るとこれ以上ないくらい健気なんじゃないか?とか
そういう風にも思えてくるのが不思議・・・いや、不思議では全然ないですね。うん。
今週ほどこのEDが相応しいと思えた回もそうそうないです。
誰が何と言おうと、
私の中ではこの作品って一つの純愛作品ですから。
パロディ、ギャグ、ラブコメ描写は笑えるけれど、後一つ深みは足りなかったと思う本作
今週の話では遂にその欠けてたワンパーツが埋まったようで・・・嬉しかったなあ。凄く素敵だったよ。
凄く明るい人間の裏側の、バカみたいな人間の裏側のシリアスな心情の表現に痺れた。
と、同時にこれでニャル子の可愛さに溺れなかったらバカだぜ!と思いつつ
真尋くんの場合はそんなツンデレ模様のが似合ってるのかな、とも。
何にせよ個人的にはこのままライバル出さずにこの方向性のまま行って欲しいなと思うところです。
前半のギャグ模様も相当笑ったし一部吹いたけど、後半の恋愛描写はそれを遥かに上回る濃さだった。
ただ可愛いだけじゃなく、いとおしいとまでも思えるような・・・そんな大傑作回でした。私にとっては。


ニャル子さんが普段必死にアプローチしてるのは、少なからず自分を売り込んでるっていうか
思春期男子の心を操って振り向いてもらおうとする意思があるんだと思う。
そのあてが外れてまさかの嫌い発言が来たからこそ、あそこまで落ち込んでしまった訳で。
ふざけてるように見えて、でも考えてみれば本当に一途だし
やりすぎな面さえなければ
本当に歴代の大和撫子キャラに並ぶくらい純情なキャラでもあるんだよなあ。
そんな描写の妙にさり気にニャル子さんの正しいヒロインっぷりも垣間見れたんですけど
邪神だけど、人間じゃないけど、変態的だけど、時折阿呆になるけど本質は一途なヒロインって事で
そういうニャル子さんの本来のヒロイン力が極限まで高まってるような話で
それをこのタイミングで観れたっていうのもまた嬉しくて。
ただ可愛いだけなら話は別ですが、
違った一面が観れたり何考えてるのかよく分からない彼女の心情がちょっと透けたり
ギャップ的な意味合いでも本当に価値のあったお話で・・・いつもこうならもうとっくに落ちてたかもね(笑)。
そんな彼女にちょっとずつドキドキちゃってる真尋くん、これぞラブコメ!って感じで最高じゃないですか。
こうやって少しずつ距離を埋めていくのも真っ当なラブコメの証ですよねー、って考えると
益々このお話が過不足のないお話に思えてくるから困ります。
前半あれだけふざけてやらかしていたからこそ、その後の態度の改めや内省が美しく映る。
そんな構成に関しても秀逸な第7話だったかなー、と思います。ニャル子さんって何気に繊細さもあったんですねえ。

そこに至るまでのふざけたニャル子さんも私は好きですよ(笑)。
夜這いのシーンは茶番でしたけど、
激しかったです!と堂々と嘘をついたり、母親に取り入って正式に認定されたり
「赤ちゃんが動いてます!」なんてのもあからさま過ぎてバカだなあ、って微笑ましく思える
マリオのパロディだったり男子トイレで用を足してる最中まで這いよる姿だったり
安産祈願のお守りを買いに行こうと誘ったり(想像妊娠かよ 笑)、
一番笑ったのは「真ャル子」の発音ですけど、
継いで明日のジョーよろしく真っ白な灰になってる姿も思わず吹き出してしまった(笑)。
前述のように、テンションで気恥ずかしさをごまかしてるって考えると普段以上に可愛く思えて来ます。
そんな彼女が最後の方には「真尋さんとずっと一緒にいられますように」
「夢叶っちゃいました」だとか
まるで冗談みたいに素直なセリフを吐き出してた訳ですけど、
ニャル子さんの本当の本音っていうのは案外そんな些細な事柄なのかもしれないなあ・・・って感じると
途端にしみじみもしてくるけど、そんな幾多の過程を経て繰り出された必殺セリフ「大好きです」の威力は
もう良回中の良回の今回の最後には相応しいレベルのインパクトでありました。
そこで終わるって構成もその後を想像出来て楽しいですし
何よりそのまま実直にEDに繋がってる感じもあってねー。凄く良い演出だったと思います。
取り合えず、今回の描写で本格的にニャル子さんに心を鷲掴みにされた野郎が何人いるかしらね(笑)。
やっぱり先週みたいにパロディが基盤になるよりもこれくらいの塩梅のがちょうどいいのかも。
そんな訳で凄く長文になってしまいました、それくらいドストライクの回って印象でした。
今までのお話に説得力が増すような心情描写の表現もまた流石でしたね。







なんか全部ニャル子についての感想になってしまってますが、
クー子の白スクは眩しかったし、公然の前でニャル子の水着を脱がそうとするシーンも弾けてて良かった。
それと前回のゲーム組織と顛末に関してのフォローが入ってたのもまた賞賛ポイントの一つですね。
美少女に夢中になる類の作品としては最上級の出来だったかなと。最高でした。