超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

大室家 2巻/なもり

2014-08-04 17:51:53 | 漫画(新作)
















最早スピンオフの領域じゃないですね。




















1年ぶりの刊行なんですが、公式に配信された分は前半の7話だけで
残り10話は全部この単行本だけの描き下ろしとなっております。
・・・これまで丸々描き下ろしだとか、
分厚いおまけ漫画とか散々やってきたせいで平常運転とか思われそうですけど
普通に考えてそういう半分以上描き下ろしだとかを継続して実行し続けているのは本当に凄い事なんですよ!
なもりさんがめっちゃ頑張ってくれてるおかげで短いタームで新刊が読めている訳で。
初出のページ読んでビビりましたもん(笑

ただ、描き下ろしをそこまで気合入れてやってるのはこの作品が単なるスピンオフなどではなく
ある種独立した面白さがある作品だからなんじゃないかなあ・・・とか個人的に思います
その分筆もノってきてるんじゃないかと。


「ゆるゆり」はその名の通りゆる~い百合模様を交えた日常コメディですけど
「大室家」の場合ちょっと感動も交えたホームコメディって言い方がしっくり来る気がしてます
わがままで暴れん坊だけど時々お姉ちゃんっぽさを見せてくれる主役の櫻子に
大人びてるけど、でも根底には隠せない良い意味での子供らしさが光る花子
そして唯一本家からのほんのり百合要素を引き継いでいるニヤニヤ要員にして見守り役である撫子、と
メインキャラの役割分担が割とはっきりしていて上手い具合に家族ものとして機能しているのが素晴らしいですね
限定版には「古谷家」と称した向日葵姉妹が主役の小冊子が付随していて、
そこでもまた良い具合の家族模様・家族愛を垣間見る事が出来ます
女主人公とはいえ、
某埼玉の幼稚園児や某浦安の小学生を想起させるくらい方向性は違うけどおバカで可笑しい櫻子の姿は
正に本編の主人公よりも主人公然としていてとても立派だなあ、と(笑
そんな櫻子にもまた子供っぽい意地っ張りな部分や滑稽な部分があってそれもまた微笑ましく読めたり
一応スピンオフという触れ込みで始まった本作ですが読めば読むほど独立した面白さがある事に気付きます
例えば京子の場合計算でおバカを演じてる部分がありますけど櫻子はそういう部分皆無ですから
なもり版天然はちゃめちゃ娘のホームコメディとして新機軸になってるのが一番のセールスポイントかなと
1巻はまだ始まりだった為に「スピンオフ」という言葉が頭をチラついてましたが
2巻はもう「新作です」と普通に形容していいくらいの安定感・オリジナリティだったと思います
子供時代を想起させるエピソードや心情描写も多くそういう部分も含めて新鮮で読んでいて楽しかったです
特に櫻子と花子のプチ喧嘩のエピソードはなんだか両者の心境とも少し懐かしかったですね(笑
そういう風に「思春期」も楽しめるのがこの漫画の独自性の一つだと思います

ちなみにその喧嘩のエピソード、本家11巻のエピソードとリンクしてるので合わせて読むと更に面白いです。
合わせて読むと櫻子の気持ちが更に理解出来るかもしれない。


また、櫻子が暴れたり、勘違いする類のエピソードは鉄板的に面白いんですが
元来の人気キャラである櫻子、または本家の4人組・生徒会に一切頼らない
だけど面白いなあと思えるお話が多々載ってるのもイイですね
花子の友達である未来・こころの友情エピソードにほっこりさせられたり
1巻でも存在感を放っていたみさきちと花子のエピソードは大抵笑える仕上がりになっていたり
あんまり人気キャラに頼らずに新キャラ中心で作中観を構成させているあたりに
「大室家は大室家。」っていう線引きや矜持を感じさせてくれてとても素敵だなあ、と
そういう引き出し、掘り下げからもやはりどんどん本家から独立して一本の作品になってるイメージを受けます
櫻子が暴れてればどう転んでも大抵面白くなりますが、タイトルは「大室家」ですからね
きちんと各々、各々の友人のキャラが立って来てより面白くなった2巻目
ギャグもピリリと効く普通に笑えるものが多いので
その点でも興味があれば是非って所ですかね
2巻目もめっちゃ面白かったです!


















それにしても今でも十分注目されてますし、評判の高い作品を生み出し続けてますけど
個人的には依然としてなもりさんって作家には注目し続けています
ゆる~い百合作品、百合作品と来て
質の良いホームコメディという新たなアプローチも披露してますから
まだまだ色々な引き出しが見られそうでファンとしてはずっとワクワクしていられます

前述のように本家からのスピンオフという始まりの作品ですが
この漫画ならではの面白さがきちっと存在してますし
本家に負けないクオリティだとも思うので、
本家のファンは余技と考えずにガッツリと楽しめるんじゃないかと
改めてそう感じました。そして、やっぱり櫻子は面白可愛い(笑 そんな櫻子の小学生時代も拝めますので。

それにしてもチャンネル争いのお話は特にツボでした。




千と万 2巻/関谷あさみ

2014-07-10 18:57:23 | 漫画(新作)

















関谷あさみ「千と万」2巻読了。実に1年ぶりの新刊!




















待った甲斐あってめちゃくちゃ面白かったです
関谷あさみは元々生々しさだとかリアリティに関しては得意な印象ですけど
この作品の中に流れている空気だとか思春期感は本当に現実のそれに近い雰囲気があって
それもあって一言で「日常もの」と言っても他作品とは一線を画した漫画に仕上がっているなあ、と
主人公は女の子で女の子特有の悩みも出て来ますけど、
男でも「ああこれ分かるわ」っていう思春期ネタがちょいちょい出てくるので
ある意味読み手として普遍的な懐かしさを感じる事の出来るコミックスじゃないでしょうか
夏休みの終わりの風景だとか、失敗して友達と気まずい空気になったりとか
まだまだ子供なのには変わりがないのに必要以上に子供じみた行為を恥じる気持ちだったり
周りの目を気にしだす頃会いの生々しさがよく出ていて正直分かるなあ、と
本当はまだまだ子供じみた事が好きなくせに
周りの声を異様に意識しちゃって
結果的に少し息苦しさを感じながら周りに溶け込もうと頑張るあの感じの再現には
読んでてこしょばゆくなりつつも相当感情移入しながら読んでましたね
また家では自由に気ままに振る舞えて幸せっていうのも本当にあの頃の真理の一つなんですよね
詩万はまだまだ子供だからその有難味はそこまで感じ取れてはいないみたいだけれど
あの描写こそ本当は物凄く恵まれてる事実の証拠なんだと思います

また普通の何気ない会話の中にも子供の視点から見た「親の嫌な部分」が滲み出ているのがいいですね
こっちの好みに合わせてくれない融通の利かなさとか何度も呼びつけるわずらわしさだったり
子供の前で大喧嘩する無神経さ
それは別に今考えればそこまで悪い事ではないんだけれども
それでも経験から共感出来ちゃう、っていう(笑
自分の価値観で買って楽しんでるものを安易に否定されたり誰でも経験あると思う
そういう「子供の視点から見た理不尽」が上手い具合に表現されてるのが流石だなあ、と
 ただ、大人になった今こういう作品を読むと大人の気持ちもそれはそれで「分かる」と言いますか
「仕方ないよね」とか「必要だよね」って感じる事も多々あります
等身大の中学生を描いているのと同時に、
等身大の大人も描いているのが尚素敵な作品ですね
子供(詩万)の気持ちも理解出来るけど、大人(千広)の気持ちも理解出来るという
その意味じゃ親子漫画としては理想的なバランスに仕上がっている作品だと感じました
またこの父親の千広もさり気にいじらしくて可愛い部分があるのが実にいいなあ、って思います(笑
生理痛を武器に取られてしおしお状態になるシーンは情けないけどそれもまた「分かる」な、と。


先ほど「等身大」という言葉を使いましたが
主人公の詩万は普通の日常漫画の女の子と比べて誇張されていない
人として未成熟で滑稽な部分も多々描かれているので余計に感情移入出来るというか
人間らしいな、と感じて好きになれるのかも、とか読んでて感じました
ちょっとわがままで父親似で融通の利かない部分もありますが
それでも基本的な手伝いはやってくれたり、
サボりすぎる事もなかったり
時折父親に対して恥ずかしながらも愛情に近い念を見せてくれたり
本当に「普遍的な女の子」を意識されて描かれている気がしてそこがすっごく好きで面白いなと
そういう未成熟で滑稽な部分を含めて「可愛い」と思えるキャラに仕上がっているなって
この2巻を読んで改めて感じる事が出来たのは個人的に大きかったですね
すごく「生きてる」キャラというか・・・
そんな風に思いました。

なんか一緒に出かけたはいいけれど、些細な事で不機嫌になって親を困らせたりするのは
自分もあったよなあ、って思い出しつつ(笑
一番可愛かったのはマニキュアのお話で思春期の女の子の可愛さが全部出てましたね
最後の「はぁあー!?」も含めて色々と難儀な詩万がとってもキュートでした
また千広のデリカシーのなさも面白かったけど(笑)。
流石女流作家だけに思春期女子を描くのは天下一品だな、と読んでて素直に思いました
休校の日の二度寝とか家でやりたい放題のワクワク感の再現も上手く
冒頭に戻りますがマニアックな題材に思えて実はかなりの普遍性を携えた作品だなと感じますね
詩万ちゃんも思春期ではありつつも何だかんだ素直な面もある可愛い子なんだと全体を通してそう思えました
そのバランス感覚も含めて読んでてひたすら楽しかった新刊でした。やはり関谷あさみはイイです。




















しかし詩万は1巻と比べるとまた更に可愛く読んでて楽しいキャラクターになってますね
表情のバリエーションも豊かですし色々な意味で魅力的な女の子に感じられます
好きな男の子を意識する場面ではニヤニヤ出来たり、
体育祭では珍しく素直に感謝の気持ちを照れながらも伝えるシーンが凄く良かったり
泣き顔は泣き顔で可愛く、ちょっと計算高い部分もそれはそれで小悪魔的な魅力があったり(笑
読んでて見てて飽きないキャラクターだなあとつくづく思いましたね。
リアリティを含む日常ものが好きなら是非触れて欲しい一作です。



最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。7巻/松沢まり+アニメ13話 感想

2014-06-30 22:34:05 | 漫画(新作)

















限定版(OAD付き)を購入。通常版は7月9日発売。




















読んでて思わず泣いてしまった
というか事実後半からはずっとグスグスしながら読んでました
理由は色々あるけれど・・・多分今までずっと自分本位だった日和が
初めて「美月のために」行動してくれた、美月の本音を伝えてくれたその心意気に
感動して泣いてしまったのかもしれません
芽生えた友情というか、
今までずっと同じ時を過ごしてきたからこそ分かる気持ちというか。
おまけに夕哉に対して愛情に近い感情を抱き始めた美月の様子を観て想う所がある節をみせたり
どんどん日和が変わり始めている、または一人の少女として成長しているのが読んでて嬉しかったです
初期と比べて段々と美月の気持ちに寄り添うようなキャラクターになりつつある
彼女が寂しい時、
どうしたらいいか分からない時に抱擁を願うのも
日和の欲望であると同時に美月の気持ちを落ち着かせる為だったりもするのかもしれない
そんな風に読んでて目頭が熱くなるようなドラマチックさが横行していた珠玉の巻だったと思います
繊細な心理描写に、清廉とした雰囲気、素朴で温か味を感じさせるストーリー運びと
本来この作品でやりたかったんじゃないかなあ・・・と思っていた
総ての要素が上手く絡み合っていたのがファンとして嬉しかったですね
その空気に魅了され続けた7巻目でした。

美月が夕哉に愛情を抱く理由・・・というか過程はしっかりと描写されてきたと思ってますが
この巻の最後で完全にはっきりしましたね それは今まで知らなかった「家庭」の表現
母子家庭で忙しく普段は構ってもらえなかった子供時代に加えて
男を選んで海外に行ってしまった今現在の寂しさ
だけど、夕哉に出会って
「家庭」の良さを知った
帰って来て温かく出迎えてくれる人の頼もしさを知った―
寂しい時も辛い時も常に支えてくれた夕哉に対して芽生え始めた愛情の念
今まで積み重ねて来たものが一気に結実した美しい瞬間でした
しかも当初の不貞腐れた態度が逆に夕哉のありがたみを痛感する基礎になってるのも面白かったですね
そのカットを見て松沢まりさんは確かな構成力があるよな~って改めて感じました
だから最早ニヤニヤするようなラブコメパートはそのまんまめちゃくちゃニヤニヤしてます(笑
超頼りがいのある兄貴ですもんね 
特に乗馬発言からの赤面カットはヤバかったなあ・・・(笑
なんかもうこれ以上なく良い雰囲気になりつつあるのでこれから先を読むのが楽しみです
更に雪那姉さんも雪那姉さんで思春期らしい葛藤が発生したり本当ラブコメとして最高に面白い
何故好きになったか、なってるかが理屈でも感覚でもはっきりと分かるラブコメって早々ないと思います
この巻はラブコメとして最高にニヤニヤ出来る上に涙流す位感動出来て私にとっては最高峰の内容でしたね
松沢まりさんの表現もここまで極まって来たかあ、、、と思いながら読んでました。
どのキャラも成長してたり良い方向に歩んでいたり心証がすごく良かったです。


美月は頭では母親の気持ちも自分への愛情も理解出来ていたけど
中途半端に賢い故に決して出せなかった「本音」をひた隠しにしようとした
本心ではずっと寂しかったくせに「そういうもの」と自分の中で完結させよう、と
変な方向に努力していたいんですね
香子さんもそうやって「隠している」から美月の本心に気付けなかったんでしょうね
自分を犠牲にすることで軋轢を生むまいと必死に我慢していた美月
ある意味漫画・アニメに於ける通例の設定に対して深く切り込むような内容になっていると言えます
二人きり、という都合の良かった設定に対してメスを入れて納得に持ち込むような作劇というか
本当に誠実な作品だなあ・・・と
今勝手に感心しています
しかも香子さんを決して悪者にしないのも良いんですよね
結果として日和が良い具合にギクシャク解消のきっかけになってるのにもグッと来ますし
要所要所で支えてくれる夕哉も兄貴・子供としての役割をきっちり果たしてくれて好印象
雪那さんもその中で心地良いラブコメ要素を絶やさないのに貢献していたり
読んでて無駄なキャラクターが全然居ない事に気付きます
変にヒロインを無闇に量産したり
場を引っ掻き回していくキャラクターもいない
あくまでメインキャラ達の心情の変遷を中心に描き続けているのは
やっぱり一読者としては「誠実だなあ」って感じますし自分の理想に近い、とも思います
美月も日和も夕哉も雪那も各々の歩み方でしっかりと成長している感じが読んでて堪らないですね
今読んでるラブコメ漫画の中ではトップクラスにこれが好きです
そしてちょくちょくサービスカットも相変わらず挿入(少なくはなってる)してくるセンスを含めて
本当に傑作然としてきたなあ・・・と感じられた内容でした
とにかく、日和の行動に最大限に感情移入出来て涙も流したのは大きかったですね
この巻では日和が美月のカウンセラー役になっているような節もあって初期と比べると色々と面白い(笑
複線もいよいよ回収の一途を辿るような節も出て来ましたしこれからの変遷も実に楽しみです
もうここまで来たら後は全力でニヤニヤドキドキするだけです。
日和と美月の友情の行方も含めて今後、8巻に注目ですね。

ちなみに絵柄も結構洗練されてる感があって
更に可愛く感じられたのも収穫でした
よりドキドキする感じというか、絵に柔らかみが出て来たというか・・・
表情も豊かになってきている節もあり作画的にも読んでて至福だった一冊ですね
そしてカラーページのイラストもめっちゃ可愛いです!

最早「愛している」と形容しても過言ではない漫画です。







◆アニメ第13話「萌亜の初恋メモリー?」「16年目のハッピークリスマス」

原作でも大好きなエピソード、鳥井兄弟のお話をアニメ化!
感想でもやってくれないかな~と執拗に書いてたのでこれはすっげえ嬉しかった(笑
主人公の美月たちと比べれば複雑でなくシンプルな面白みがある兄妹だったりするので
これはこれでストレートに水面下に漂う兄妹愛を感じて頂ければこれ幸いです
そして妄想の中の萌亜情事パート(笑)がとっても官能的でした。
なんかこの二人も観てるとニヤニヤしてくるなあ。

クリスマスの方はちょいちょい原作のアレンジがあって
それが上手い具合にハマってる印象ですね
雪那姉さんと美月のスタイルを比べる描写は程よくポップにアレンジされてますし
正太郎が美月の友人の肩に手を回すシーンも更にコミカルに仕上がってます
ここでも妄想情事が炸裂してますが(笑
ある意味一番の見どころは夕哉の歌でしょうかね
とんでもない棒っぷりでこれはアニメ化されてイメージが生まれて良かった好例になってますね
美月の嫉妬描写も良かったですし相応しいエピソードになったんじゃないかな、と

両方サブと言えばサブのお話なので、進展云々については期待しない方が吉。
原作がめっちゃニヤニヤ出来る出来栄えなので続きは是非原作でね!















それにしても夕哉お兄ちゃんが香子さんに助言した台詞が名言過ぎる
香子さんが再婚した真の意図も素敵だったし自分の中で惚れ直した感じがあります。
この作品に。松沢まりさんの手腕に、ね。原作で泣いたのは7巻が初めてでした。




ボクガール 2巻/杉戸アキラ

2014-06-19 22:16:59 | 漫画(新作)



















杉戸アキラ「ボクガール」2巻読了。



















表紙の瑞樹が可愛すぎますね・・・
でも瑞樹って最高のヒロインであると同時に最高のヒーローでもあるんですよね
元々瑞樹は女の子になる前までは「イケメン」という設定でもあった訳で
要所要所でそのイケメン要素が出てくるのが面白いです
中でも人間界に登場したロキ様、
ロキ様はロキ様でおてんばで困ったちゃんで、でも憎めない可愛さがあるキャラなんですけど(笑
そんなロキ様は雷が苦手で瑞樹でいたずらして遊んでる最中に突如雷が鳴って急激に怖がりになってしまう
その時瑞樹が自分がいたずらされて弄ばれてるにも関わらずロキ様を庇って優しく守るんですよね
正にイケメン的行動というか女になっても失われない逞しさ・・・のようなものを感じました
ロキ様は単なるいたずら役かと思ってたのでサービス&ちょいデレ(?)が来るとは予想外でしたね
この回を読んでるとさり気にロキ様ルートも有り得る気がしてくるのは素晴らしいですね(笑

そんな風にただ女っぽい顔付き(今は女だけど)を強調しているだけのキャラでもなく
所々で元々持っていた男らしい、格好良い部分がはみ出して来るので
余計に感情移入しながら読めるのが素晴らしいと思います
藤原さんのコンプレックスを笑わない姿勢だったり、
猛の怪我をテキパキと応急処置する姿だったり
意外と・・・と言っては何ですがかなり頼れるキャラクターでもあるんですよね
だからこそふと見せる可憐な部分だったり弱い部分が尚際立つ構成になってるんでしょうね
猛もそういう瑞樹の姿を何度も観てるから支えたくなって好きになっちゃったんでしょうねえ
最後の引き、あのシーンは本誌で読んだ時は真っ当にラブコメとしてドキドキしてました
いよいよ混戦模様になって来た恋愛作劇、益々見逃せない展開になって来ましたね。

また瑞樹の表情の数々だったり、無防備な行動の数々が実にイイですねえ
逆に言えばこんな子に恋しないのは無理だろ、ってくらいのヒロイン力を放っています
それでいて元々持っている献身的な部分も冴えてるとはこりゃ無敵クラスですね
これからどんどん瑞樹が可愛く矯正されていくと思うと今からニヤニヤが止まりませんな(笑
適度なサービスカットもちょくちょく挿入、コメディパートも順当に面白いとこれまた良い出来の2巻目でした
とにかくこの瑞樹ってキャラが私は大好きで尚且つ性格もちょいちょい頼もしいのがツボですね
その辺のさじ加減は思ってた以上に上手い印象でそこもまた収穫だと感じた内容でした。


また瑞樹だけではなくロキ様や藤原さんも可愛いです
ロキ様は基本的に瑞樹に対してトラブルを仕掛けるおじゃま虫(又はニヤニヤメイカー)ですけど
悪意とかそういうのよりはもっと無邪気に子供として楽しんでいる感じがするというか
そこが不快にならない要因なのかなと個人的には感じました
またその時の「楽しんでる」表情の数々がいちいち可愛いんですよね
ちょっと「良い子」な部分も出せてますしそこまで心配しなくてもいいキャラになってるのがナイスです
今後の変遷も楽しみですがいつかは素直に瑞樹に照れてくれるシーンが来れば、と思ってますね
彼女がゾクゾクしちゃってるシーンはどれも可愛くてちょっと官能的です
さり気に下着姿も披露してるしサービス満点ですなあ(笑

藤原さんも出番は少ないけれど「男の子の憧れ」としての役割をきっちりと果たしてました
まだまだ瑞樹に気を持つには遠いですけど良い感じのシーンもあったのでそこは良かったですね
料理を色っぽく食す瑞樹の表情にドキドキしてたりそっち方面からの進展も有り得るのかな(笑

猛も格好良くて何があっても瑞樹の味方だったり困ってる瑞樹を支えたり
そんな中で見つけた瑞樹の「女の子らしさ」の可愛さに魅かれて真っ直ぐに瑞樹を好きになったり
相当男らしいキャラクターとして描かれていて好印象ですね
彼との幼少時のエピソードは単体で素晴らしかった、と同時に
後々重要な要素にもなって来そうで今後の展望が実に楽しみになりますね
それにしても幼少時の瑞樹「も」明らかに可愛すぎだろう(笑
うーん逆に男の時点で惚れてなかったのが不自然に思えるくらいです(オイ)。

瑞樹も意外と頼れる良い奴なら、猛も猛で真っ直ぐな性格した良い奴で・・・実にお気に入りの二人です。
ある種この二人の熱い友情物語としても読めるのがこの漫画の隠れた良い部分ですな
その友情がどんな風な変遷を遂げていくのか、超ワクワクしながら続巻を待つ!
(いや、本誌で読んじゃってるけどね 笑)
今やってるラブコメの中でも特に大好きな漫画ですね
「サクラサクラ」とか「姉ログ」とかと同じくらい大好き。
今回もニヤニヤ出来るシーンが盛り沢山で最高に楽しませて頂きました。
可愛くてエロティックなのってやっぱどう考えても素晴らしい、と再確認しましたね。

















それにしても疑似フェラのシーンはエロすぎだろっ!
瑞樹が「ふう」とか無駄にかっこつけてるのがまた滑稽で面白いなあ(笑
なんかもう瑞樹のすべてが好きだな。本当にそう感じる。



ボクガール 1巻/杉戸アキラ

2014-05-19 21:45:28 | 漫画(新作)
















杉戸アキラ「ボクガール」1巻読了。




















これはとっても面白くて繰り返し読んでます。
所謂「性転換」をネタにした漫画ですが
主人公の瑞樹の可愛さが何度読んでも堪らないんですよね
凄く絶妙なんですよねキャラクターデザインが
限界まで突き詰めた中性感というか
イケメンと言えばイケメン
可愛いと言えば可愛い~っていうギリギリのポイントを突いてるキャラデザなので
正ヒロイン?の藤原さんと良い感じになってもそれはそれでニヤニヤ出来ますし
友人ポジションの猛とのアブノーマルな絡みも順当に興奮出来る
性転換ものの旨味は要所要所で押さえつつも正統派のラブコメとしてもしっかりと楽しめる
そういう「いいとこ取り」な感覚が読んでてカタルシス満天な1巻目でした
憧れのヒロインとの甘酸っぱい恋慕も自身の状況に於ける変化も両方面白がって読めたのが良かったですね
絵柄も可愛くてテンポもいい、細かいギャグも良い潤滑油になっててスムーズに読み切れたのもプラスでした
性転換ものが好きならば多分間違いない作品だと思うし、
そうじゃなくても「ラブコメとして」面白い漫画だと思うので
ラブコメ好きなら是非チェック推奨な作品です
めちゃくちゃ面白かったですね。

また、瑞樹の他のキャラクターが天然だけどすっごく良い人な藤原さんだったり
友人ポジションでありながらある意味主人公の相手候補(?)かもしれない猛は
ちょっと無防備な瑞樹をちょこちょこ助けてくれる格好良くて頼れる男として描かれてたり
読んでて変なストレスがないというか
終始展開だったりキャラクターの表情にクスクスニヤニヤ出来た印象で
そこもまた気持ち良く読める要因なんじゃないかと思いました
瑞樹は可愛いし時にカッコいいし、
藤原さんはちょっと天然入ってて可愛いし
猛は読者にとってもすっごく頼りになる良い男で心証もいい、という
メインキャラクターの性格だったりディティールがきちっと練られてるのが実に良いですね
展開自体も性転換ものお約束のハプニングを順当にこなしつつ心情の変化も描いていく至極丁寧な流れで
もう何も考えずに読んでオートマティックにニヤニヤ展開を味わえるレベルの漫画だと思います
メインキャラがきちんとしてるので読んでて安心感があるし感情移入も出来る、という。


それにしても「見ようによっては女の子にも見える」ってデザインはやっぱり素晴らしいですね
「女の子にしか見えない」んだったらここまで瑞樹を可愛く思えなかったと思う
前者だからこそふとした瞬間に見せる女の子っぽい表情や仕草、格好にドキドキしてしまう
正に猛の心情に思いっきりフィットしてしまう、
それほどの主人公兼ヒロインだと思います
要するに「ギャップ」ですね
そんなギャップを感じさせる破壊力抜群のシーンが出し惜しみもなく次々と投入されるので
この主人公を好きであればあるほど読んでて堪らなくなる漫画なんじゃないかと
正直私なんかは読んでて妄想が膨らんじゃってどうしようもないですね(笑
ある意味性転換漫画の主人公としては正に「ベスト」とも言えるようなキャラデザだと思います
サービスカットもちょこちょこ挿入されててその意味でも退屈しなくていいですね
でも何より瑞樹の表情の数々こそが一番グッとくるし可愛いなあ、と思う
むしろ「可愛い」では物足りない
「可愛すぎる」って言葉で表現したいくらい個人的にはツボにハマったキャラクターです

実は本誌でも読んでてこの先更に出し惜しみなくどんどん良い展開を連発していくので
早く2巻3巻と刊行されて改めてニヤニヤしっぱなし状態になりたいですね(笑
ラブコメ大好き人間としてはご褒美のような1巻目でした。
取り敢えず瑞樹をどうにかし(略
















しかしまあ、最後の7話の威力はビックリするくらいに高いな
女の子の服を着るという辱めに加えてハマった瑞樹が見せる最高の表情に
だからこそ無邪気に接して来る藤原さんにドキドキする瑞樹の心情~、と
この漫画の良い部分が全部出てた気がする
もうほぼ全部が好きな漫画だし読んでて単純に元気になるのでこれからの展開にも期待大です
可愛くて色気があるって素晴らしい!