超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

這いよれ!ニャル子さん 第4話「マザーズ・アタック!」 感想

2012-05-01 04:21:09 | アニメ





日本じゃなきゃ売れた。





○○じゃなきゃ売れた~っていうのは一つの常套句ですよね。
ジャンプの漫画が短期打ち切りになった時にサンデーなら続いてた、とか
青年誌ならば人気になってたのに、とか。
それと同じで、宇宙でならば人気になってた・・・ってこれ結構失礼なネタじゃないですか!?
要するに地球の、日本人の頭では理解不能な内容である、と(笑)。
いきなり物凄い所から毒吐いてきたなあ!って思ったけど
ある意味そんな「言い訳」に対する皮肉だったりもするのかもしれないですね。
こういうネタがあるからこのアニメはたまらんのです。はい。
単に勢いだけじゃないからね。
ちなみに失敗した雑誌と言えばまずコミックギアが頭に浮かんでしまう私です。
マガジンのアッパーズは何気にいい雑誌でしたよね。後は、あくまでリニューアルですけど
ガンガンWINGが休刊したのは本当に寂しかったなあ・・・。
あれも宇宙で続いてたらいいのにな。
って考えると皮肉と同時に救済の意味合いもあるネタでもあるのかもですね。要するに魅力はある、と。

観てて疲れるって意見もあるそうですけど、自分なんかは本当に楽しくて
あっという間に時間が過ぎてしまうのがこのアニメ。
今回は母親の登場で防壁役が出来たし、
前回クー子の躍進によってニャル子の存在がより引き立つって書いたと思うんですが
今週は正にそれが顕著で、正直ニャル子のツッコミがブーメランになってると感じられたり
「お前がいうな!」って視聴者側のツッコミが発生したりと
安易なハーレムでもないし
それでいてキャラは際立って良い関係性を気付いてるしで
4話目にしても一向に衰えない、どころかどんどん良くなっているこのクオリティに
今期でも随一の作品なのでは、と個人的に確信しましたね。
ただデレてるだけでもなく
ニャル子さん涙って女の武器を使って真尋をデレさせたり
胸を強調して真尋を落とす作戦を一緒に練ってたりその仕掛けの仕方もまた面白くて
ずっと笑ったままの状態で観られるタフさがあるっていうか・・・。
話題性云々置いといて本当に凄い作品だと思います。
コメディとしては一級品、
元ネタが分からなくてもここまで楽しめる辺り本気の作品だな、って
テンポもネタも抜群の本編を観て如実にそう思うのでした。
ラーメン二郎ネタとかは分かったけど(笑)。



今回登場の新キャラについて。お母さんのキャラは思ってた以上に愉快で面白かったですね。
息子二ウムとか、普通の子に育てたいからずっと友達のままでいてね、とか
何気にかなりの息子コンプレックス、溺愛ぶりですね。
おまけに監査役としても秀逸って事で
便利な上にちゃんとキャラも立ってる、良い具合のポジショニングのキャラだなー、と感心
でも、そんなお母さんは邪神ハンターをバイトでやっていた!って事実もあって
ますますケイオスになっていく関係性がたまらないですね(笑)。
朝から息子二ウム補給、ニャル子の擦り寄り、クー子との喧嘩に付き合って
真尋の苦労も相応に心配になってくる感じですよね。

そんな中で出会った天使のような女の子、ハス太くん・・・とか思ってたら
なんと男の娘だったでござる!っていう。
そもそもまた宇宙人だし。
しかも、真尋の家が狙われてるし・・・って
これまた彼の心労がまた一つ溜まりそうな出来事が発生と本当に次から次へとトラブル続きで
視聴者を飽きさせる気が全く無い矢継ぎ早な作りがこれまた素晴らしい。
おまけに男の娘のハス太くん、普通に可愛いキャラだし
順調に惚れてくれそうだし。
でもこれ、また上手いと思うのがそれでもこれってハーレム作品ではないと思うんですよね。
ハス太くんは一応男だから女の子に惚れられるのは訳が違うし
クー子は未だに少年って呼ぶくらい無関心だし
現時点で本気で嫁に出来る懐があるのは本当にニャル子だけ・・・って事で
意外と堅実な作りにもなってるんじゃないか、とも思うのです。
堅実って言うか誠実って感じかな。
この先どうなるかは分かりませんが、今の時点では割と純粋にニャル子との一途なラブコメを楽しめそうで
そこもまたこの作品の個性の一つと言えば一つなんじゃないですかね。そこもまた好印象で。

ああ・・・ニャル子さんの感想は毎回長くなって申し訳ないんですが
最後に今期本命ヒロインのニャル子さんの魅力について、今週も語らせて下さい(笑)。
なんかこう、観てるだけで幸せになるんですよね。
それでいて切なくもなる。
一見アホの子に見えるかもしれませんが、客観的に考えるとずっと真尋にアプローチを続けている
その様子を観ていると不思議と健気な女の子だなあって考えが浮かぶのが
これまたニャル子さんの良さの一つで
ちょっと過剰な行動や求愛も、全ては好きな人と一緒にいたい
好きな人に尽くしてあげたいっていう素直な愛情表現の一部なんですよね。
料理の部分もそうだし、
宇宙の食材云々は抜きにしても
母親の前で自分の料理を出したいって気持ちは
正に女の子のそれだと真面目に思いますし。その気持ちを汲んで真尋も許したんでしょうけど
案外チョロいなっていうかこのままアプローチを続けていったら折れそうな気もしますね。
目を見つめられただけで妊娠しちゃう!とか
母親の前で赤ちゃん作って嫁として~って宣言する所
真尋にアタックしてテーブルの上で真尋にほっぺをむぎゅっと抑えられるカット、
ニャル子さんの絵柄がプリントされたエロまくらプレゼントに
意外と着やせするタイプのボディーだったり
今週もニャル子の可愛くてセクシーなシーンやカットの宝庫で観てるだけでも幸せ
でも前述のようにただふざけているだけでもなく、本気の想いも端々から伝わる作りになってて
この調子じゃいつ落とされてもおかしくないなって思えるような、
いやむしろさっさと落とされなさい!と(笑)。
そんな見せ所を一切誤ってない安定した作りもまた賞賛に値する一話でしたね。
ここまで一話の中で必ず声に出して笑うシーンがあるあたり、真面目に侮れないアニメです(笑)。最高です。







自分でもなんでここまで押してるのか分からないんですが
理屈ではなく感性に訴えかけるものが物凄く強いアニメなのかも。
キャラの絡みだけでも十分に満足な内容なのに、
気になる引きもご用意とその抜け目の無さもまた素敵でしたね!次回予告観る限り、
来週もまた非常にはっちゃけてくれそうでめちゃくちゃ楽しみですね。




君と僕。2 第5話「あの空の裾」 感想

2012-05-01 04:20:58 | アニメ






春の絵が相変わらずで安心した(笑)。






これまた・・・繊細で深い話でしたね。というか、これもよく分かるんですよね。
別に彼女との間に不協和音がある訳じゃなく、仲違いするような出来事があった訳でもない
それでもちょっとぎくしゃくしてる関係性の原因っていうのは
受験のプレッシャーだったり
彼女が推薦で受かってて自分がギリギリである事からの劣等感や焦燥感のようなもの。かな。
誰が悪いわけでもなく、誰の所為でもなく、それでも微妙になってしまう雰囲気の妙。
でもそこでいじけるのではなく、必要以上に不安になるのではなく
彼らのように、春たちのように全力で走れたら、まっすぐに走れたら、その気持ちを取り戻せたら・・・という
一見迷惑のようで何気に気持ちを吹っ切らすことの出来たこれまた良い具合のお話でしたね。
鍵を失くした代わりに、
大事な初心を、余裕を教えてもらった受験生
それもまた一つの大事な経験になるのかな、なんて。
少なくとも、あの年賀状は届いたら彼女も絶対に嬉しいって思うだろうしね。
だから、要するに結果的にはオーライって事で。

自分も受験の経験は当然あるんですけど、その時って無性に不安定な気分になるというか
逃げたいような気持ちになるんですよね。頑張らなくちゃいけないのは分かってるんだけど、
それでもどっか遠い場所に行きたいって思うような
現実逃避の気持ちや焦り、もし落ちた時の体裁の心配だったり、それによって哀しむ人の存在だったり。
勿論私にゃそんな約束をするような彼女なんて全然いませんでしたが(笑)。
それでも親の事を考えると・・・ね。
でもそんな時に余裕や必死さを失うよりも、
届かないと分かってても必死に走って追いつこうとするような、がむしゃらな気持ち。
そういう感情を少しでも持てたのなら、心境もモチベーションも随分違ってくるのかもしれません。
コメディに特化したお話のようで、水面下では繊細な感情の変遷なんかも描かれてて
何気にすっごく気分良く観終える事の出来たお話でした。当たりばっかで凄い!

その他の部分に触れると・・・
お賽銭で100円っていうのは自分も結構勇気要りますね(笑)。
大体ご縁がありますように、って感覚で5円玉を入れるのがデフォルトで
銀色の玉を投げ入れることはほぼないと言えばないですね。
単純にケチくさいのか?(笑)。
春の願いが、世界平和から違うものに変化していったのも、また別の意味での影響
受験生が春たちの若さや無鉄砲さに影響されたように
春もまたそれに触れた事で意識してなかった「終わり」を如実に認識させられて
だからこそ、また一緒の時間を大切にしたい気持ちもこれからどんどん生まれるんだろうな、とも。
「来年も年賀状出しますね」、ってセリフが印象的なお話でもありました。
上級生も下級生も
お互いに触れて全く違うものを受け取った
でもその価値っていうのはお互いにとって同じくらい大きなものでもあったんだろうなあ、と。
それまで、精一杯遊んで、楽しんで、笑って。その姿を見せてもらうのが益々貴重だとも感じられるような
シンプルな様でいてその本質は深いと思えるような賀正のエピソード。沁み入るような良回でした。





しかし、上級生の目線から観ると思ってた以上にみんな子供っぽいね(笑)。
大人びてるイメージもあるけど、意外に年相応な感じもあるなあ・・・とちょっと思いました。