最後の「kocorono」全曲レビューです。「1月」です。
去年の2月から月イチで始めたこの企画ですが
果たして誰かの目に留まったかどうかも現段階では不明瞭です。
でも、それでも、このアルバムに関しては時間を使ってじっくりと書いてみたかったので
完全版の発売はそれを書くキッカケになった良い出来事でした。
来月はこのアルバムについて、ちょっとしたまとめなんかを書こうと思ってますが、
その前に、色々不手際もありましたが(笑)、毎月一曲企画の締めくくりとして「1月」の感想を上げたいと思います。
もし毎回読んでくれてた方が居たら、本当にありがとう。
この曲は、元々の盤には入ってません。
旧盤はこの「1月」を抜かした2月から12月までの構成で
じゃあこの「1月」はどこに入っていたのか?っていうと昔はよくあったコンピ盤ですね。
ただ、自分がこの盤を手に取る頃には、もう既にそれは売ってなくて
当然中古でもなくて
今まで聴けず仕舞いでしたが、去年の完全版のお陰でようよう聴く事が出来ました。有り難い話ですね。
自分と同じような境遇の方々も多かったのでは?
そういえば元くるりの大村達身もこれ好きって言ってた気がする。ちなみに岸田繁は「2月」、だったかな?
昔のOH!MY RADIOより。
「4月」では道を分かつ状況のもの悲しさ、が、見事に描かれていたんですが
この「1月」はその先を描いているような気がする。
「1月」って言うと年初めで他の月よりも元気っちゃあ元気な気がするんですが
この曲はむしろ痛み明け、といいますか
ようやく混沌とした状況から立ち上がる、みたいな。
思えば、決して「1月」から始める必要もないな、っていうか
「1月」で本当の始まりを迎える、っていうのが面白いというか。
「2月」から迷いの季節が始まる、っていうのもリアルと言えばリアルです。
でも立ち上がったは立ち上がったものの
当然そこに明るさや前向きさはない。ボロボロの状態での再スタート。スマートさが全然ないんです。
でも結局は・・・そういうものですよね。
引きずってんなら、忘れるまで引きずればいいし。無理に忘れる必要もない。
そのままで行け、っていうのはちょっと違うかもしんないけど
傷付いたまま歩いていく、っていう意志。
それは決して強い意志ではないかもしれないけど、でも確かに感じるもので。
自分の中の「kocorono」は今まで「12月」の焦燥で終わっていたけれど、
これからは「1月」の微前進、で終わる事になりそうです。
といっても旧盤も聴くけどね。
大切な一枚ですから。
基本的には重めのロック・サウンドが中心の曲ですが、サビでちょっと明るく?なるのがツボな一曲です。
暗闇から差し込む一遍の光、みたいな。
ちょっとクサいかな(笑)。
あと、なんとなくLOST IN TIMEの「ひとりごと」にも通じてる気がした。
毎月更新と言いながらも
途中でそれを守れなかった事が何回かありましたが、
それでも一応公言通りの形で終わらせる事が出来てホッとしています。
知名度もキャッチーさもそれ程無いバンドですが
一度ハマれば抜け出せない中毒性・・・いや、そんなキャッチコピーは要らねえか。
とにかく響く人は響く、とは思います。
出来れば聴いてみて欲しい。って思いを込めて締めさせて頂きます。 それではまた、来月の総評にて。