超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

パジャマな彼女。 第22話「星座Dairy」+ニセコイ 第36話「サンボン」 感想

2012-07-31 16:50:04 | クロス・マネジ(WJ系)






後編です(31日付けの更新とします)。






◆パジャマな彼女。

祝・掲載位置復活!地道なアンケの成果なのか、単なる他連載急落による延命に過ぎないのか
どちらにせよ内容含めて本格的に首の皮一枚繋がった感覚で・・・
本当に嬉しいです。
でも、本来なら先週の内容がクライマックスだったんじゃないか
ぶっちゃけ打ち切り覚悟で描いた告白話だった分、そこから「続けて」って言われて困ったんじゃないか
だからメガネっ子を本格的にヒロインに昇華して事無きを得たのでは・・・と
色々と邪測してしまいますね。
だって、巻末であの引きってどう考えても最終回付近でしかありえない
個人的には昔の打ち切り漫画「グラナダ」の最終回直前を思い出したくらい一直線だったのに
今週から一気に内容が変わってしまったみたいなノリで
逆に先週まで盛り上がりを必死に演出していたバルジが一気にまとめムードに入ってたりと
なんだか本当に執行の一歩手前まで追い詰められてた感アリアリで、余計にホッとしてしまうような・・・。

ただ、これで安心って訳でもないのでアンケートは引き続き毎週出します
そもそも人気作品になって欲しいと思って感想も書いてる訳だから、まだまだ満足は出来ませんね。
取り敢えずはもっとカラーでプッシュして貰える程度には人気になって欲しいです。
微力ながらアンケに感想と協力させてもらいますよ。


内容に関しては・・・端的に延命による余波が出てきてますね。
本来ならこれで計佑の気持ちに決着付ける気マンマンだったと思うんですが
他が落ちてきて「まだ続けられる」って分かったぶん、急になし崩しにしなきゃいけない辛さ
勿論そんなのは推測でしかないですよ?
でもあの流れならばここで決着が付く予定だって思うのがある意味自然で
そう考えると若干不自然な展開になっているのは否めないですが、まあそもそも
危険水域でまくら話で締めようって思ってたって時点で彼女ENDなのは明白
ここから更に面白い事になれば結果的には万歳なので。
今は、ともかく新展開の下準備って所ですかね。

にしても、結局ブラフだったとしても今一番距離が近いのはまくらである事に間違いはあるまい
今回の出来事がきっかけで微妙に距離(意識)が近づく事を考えてプラスすると
あながち今回の偽告白も無駄ではないのかも
とにかく夫婦と呼ばれてる二人の模様にやたらニヤニヤしてしまった今週のパジャカノでした!





◆ニセコイ

マリーは完全に噛ませ犬ですね・・・どう考えてもこの子とくっつく未来が見えない。
それはパジャカノのメガネっ子にも言えてる事ではあるんですけど(笑)。
だから、個人的にはメインヒロインのが感情移入出来ていいかな。
ようやく長かった印象のマリーのお話が終わり
来週からは多分千棘か小野寺さんのお話に戻ると思うので
寄り道以上に本筋に期待を、って事で。でも千棘の焦る表情がいっぱい見れたのは良かったです。





すっかり夏本番ですね。完全にバテてます。それでも更新は頑張って続けますので。




恋染紅葉 第13話「花火」 感想+a(WJ35号)

2012-07-30 15:14:25 | クロス・マネジ(WJ系)






暑いです。今週のWJの感想。






◆恋染紅葉

一気に掲載順ダウンです。普段なら残念がるところですが
上に「パジャマな彼女。」があるので正直何ともいえません・・・。
しかもちょうどよく終わりを匂わせる設定、というか事実もしっかり提示して来ましたし
割といつでも終われる準備はしているのかも・・・?個人的には続き観たいですけど。
これは来週以降の掲載順を見てみないと判断が付きませんね。

海音って作者の昔のキャラに似てる、ってずっと思ってましたが
「タカヤ」の夜明けの炎刃王に出てくるモサドラゴンに似てるんだなあ、って
今週読んでて改めて思いました。
割と殆どのキャラがミウラ色にコーティングされてる中で
海音ってキャラクターは本当に坂本裕次郎そのもの、彼のテイストが色濃く反映されてるキャラクターなので
他の友人キャラに比べて優遇されるのもある意味道理なのかも
坂本さん的には逆にこの子をヒロインにしたかったりしてな、とか邪測しつつ(笑)。
それでも、主人公のピーに反応しちゃったヒロインズに関してはみんなわけ隔てなく可愛かった
特に由比ちゃんに関して言えば、どんだけしっかり見てんだよ!っていう(笑
ああいう行動が予測不可能なキャラって観てて楽しいですよね。


それにしても海音とその父親の存在感はパないッスねえ(笑
一歩間違えれば主人公の事を意識云々~の流れになってもおかしくない関係性なのに
あくまで友達、そしてそんな感情を感じさせない自然さだったり
父親との微笑ましい(?)スキンシップだったり
正直な話、ここから海音のルートに入ってもある程度はおいしく出来るだろう、って思っちゃうんですが
まあそれをやるとしても、もう少し人気が出てから軌道に乗ってからなんだろうな、とは思う
少なくともこんなおいしいポジションのキャラを一切生かさず終わる事はない・・・
と信じたい
しかし、もう一人の友人のメガネといつの間にかくっ付いてる可能性も否定出来ませんが。
でもそれはそれで親父とのエピソードも楽しめそうだしいいかな、とか妄想してみたりね(笑)。
わきをこしょこしょされてる海音は普通にセクシーで可愛かったです!

って、気付けば海音中心の感想になってしまいました。
何だかんだで坂本裕次郎のエッセンスが自分はまだ好きだったのかも
それともただ単に懐かしかっただけ、かな。
とはいえ、あの親父と格闘対決→格闘の面白さに目覚める→格闘漫画へ~って流れにならないで良かった
まあ流石に格闘一切関係ない所から出てきた漫画なのでそういう心配は要らないよね!
その辺はミウラタダヒロがどれだけストッパー役として作用出来るか・・・!
って結構失礼な事書いてますね自分。自重します。

ただ、今週は普通に学生同士の友情漫画としても面白かったです。その分、時間が無限じゃないって
楽しい時は永遠には続かないって事実を示唆させた流れも青春時代特有の刹那感があって個人的には良好。
派手さは思ってたよりもないけれど、その分割と堅実で良い漫画だと自分的には思ってます。
少なくとも明確な目的がある分、目的の感じられない漫画よりはずっと、ね。




◆斉木楠雄のΨ難 第12話「ビーチΨド 夏物語」

「見る目のない女どもだぜっ」

これ、割と当たってるんですよね(笑)。自分を馬鹿にした相手の為に必死になれる正義感に
仲の悪い海藤くんも何の躊躇いもなく背負って泳ぐ勇気、灰呂までも担いで決死の救出を試みるなど
潜在的には心の優しい少年として成り立ってるのが彼、燃堂だとは思うんですけど
それでも顔が極悪な為に結局はモテないというオチ、に思えて
しっかりと彼の事を評価してくれている人物も居る・・・という事で
順調に友情漫画としての基礎がどんどんと出来ている感触を受けますね。
さり気に友達の輪が出来上がりつつある連載ならではの面白さを演出出来ているのがお見事。
結局海藤と燃堂も半ば打ち解けてますしね。

「勇者学」とかでは最後まで微妙に登場人物の仲が険悪だったのを考えると
この漫画は結構、意外なくらい少年漫画していていいのではないでしょうか。
友情ごっこを否定しつつ、でもやっぱり友情ごっこを楽しんでしまう
スカした振りして中身は普通にお人好しなのが実に少年漫画のキャラクターらしくていい
こうやって徐々に結果的に仲良くなっていく方向性を保てれば
以前の連載とは違って
普通にキャラ押し漫画として成立出来ちゃうかもなあ、と。ポテンシャルは感じるので期待しています。

それにしても大人の女性に冷やかされる海藤くんは普通に可愛い(笑






◆SKET DANCE

う~ん、悪い生徒ばかりを狙ってた、って言うなら仕掛けられた人間も半分は自業自得のような。
単なる勧善懲悪のお話にも思えなくなってきたな。その分、どう締めるのかには期待。
そしてこの頃からヒメコは藤崎意識してたのか・・・またこの二人のラブコメ話も読みたいな(笑


読切に関して何か書こう、って思いましたが
意外と何も思い浮かばなかったのでスルーします。
可もなく不可もなく、って感じでしたが
読後感はそこまで悪くはなかったかもなあ。
こういう否定するほど悪くないけど絶賛するくらい良くもないってタイプが最も厄介ですね(笑




トラウマ量子結晶 4巻/青木ハヤト

2012-07-29 23:52:01 | 漫画(新作)






「そいつらは他人の批判はお上手ですが 自分からは何もしない卑怯者です」






青木ハヤト「トラウマ量子結晶」4巻読了。






この漫画も何気に独特な作風ですよね・・・哀愁人間の反抗、っていうか
基本的に対リア充って流れで物語が進んでいくのが実に素敵な漫画ではあるんですけど
でもそれが単なる僻みとか嫉妬だけの感情論ではなく
偽善者に対する否定的な視点も含んでる
正に底辺者の反抗、レジスタンス的な物語になっているのが面白くて、ある種少年漫画的だな、と。
弱い人間立場の低い人間は否応もなくねじ伏せられるのが現状ですけど
たまにはこうやって言いたいことだって言っていい
それを叶えてくれる漫画、って事で
結構読んでてスッキリする部分はあるし、普通の異能力バトル作品とは一味も二味も違う癖があって素晴らしい
3巻ではそんな勢いが少し欠けてるようにも感じられたんだけど、4巻で復調してくれたのでいい
この無茶苦茶さ加減こそがこの漫画らしいな、と大いに頷ける良好な4巻目でした。
ちょっと能力が高くて他人を見下している人間ほど
偽善を使ったり、
望んでもないのにカテゴリーに入れたがる
でもそんなもの結構なんです、こっちはこっちで勝手に動くよ、って
そんな雑草魂を感じさせる流れになってたのも実にこの漫画らしいですね。
割と方向性も見えてきたんじゃないか、って感じられた部分も個人的には大きかったので
その意味でも続巻以降の展開にも注目ですね。次はどんなリア充ブレイクが見れるのか?にも期待です(笑

それにしても人前で見せ付けてくるカップルの厳しさは読み手としてもこたえましたね・・・
なんでしょうね、人が見てる前で腰に手を回す男とか抵抗しない女とか
家に帰って勝手に、、、
ってそう願わざるを得ないんですが
そんな私生活の苦い経験もあって久々に大きく笑えたお話
あれは逆にやっつけられた不良にもちょっと同情してしまいますね(笑
行き過ぎた幸せ気取りは、もはやある種の凶器や公害でしかない、っていう。
でも感じること自体「負け」の証ではあるんでしょうね。
みんな本当によく頑張ったな、って思います(笑)。田中くんが意外に(?)アホの子だったのも驚きですが
味方に回った時の有無を言わせない圧倒的な格好良さは正直頼もしく思えちゃいましたね。
半分少年漫画に対する批評的な視点が組み込まれている漫画ですけど、
でももう半分はきっちりと少年漫画そのもの
セオリーをおちょくりつつ、セオリーの面白い部分も否定せずに取り入れるっていう
その中立的な視点もまたこの漫画ならではの長所かな、と。意外にストーリー的にも気になるのが見事ですね。
でも、日常話はそれはそれで笑えるし面白いので完全にストーリー漫画にもならないでね(笑
気軽に読めて気軽に笑えて、グサッと来る場面もスカッとする場面も同時に味わえる
さり気にお得感の強い内容として成り立っている漫画かな、と。
バトルの構図もそれなりに練られてて好感触ですね。






それにしても、青木ハヤトって童貞なのか・・・?(笑)。作者コメント参照。




オシエシラバス 4巻/高尾じんぐ

2012-07-28 07:40:28 | 漫画(新作)





高尾じんぐ「オシエシラバス」4巻読了。






今回も素晴らしい出来でした。色々と感動した。
この漫画はやっぱり超が付くほどの現実主義だと思うんですよね。
設定は漫画的な、本から出てきた家庭教師と小人っていうものなんですけど
キャラの普遍的な描写とか、緻密で温か味のある背景だとか、過度に漫画チックな癖を付けない工夫だとか
本当に現実にあってもおかしくないレベルのギャグやコメディパートが多くて
これまででも一番じゃないか、って思うくらい
漫画的と現実的のその中間
グレーゾーンが完璧に研ぎ澄まされた形で提示されていて感動してしまった。
漫画っぽいとも言えるし、現実っぽいとも言えるこの何とも形容し難い感覚は
間違いなく高尾じんぐにしか描けない個性的な作品であり、
実際ここまで美しくグレーゾーンを描けてる漫画家って正直他に思いつかないですね。
その分、余計な欲と色が無さ過ぎるっていうか、ここまで読者受けを想定していない漫画だと
正直知名度が低めなのも納得といえば納得なんですけど
(サブカル系王道の雰囲気漫画にする事ですら避けてますしね)
でも、どの枠やパターンにも当て嵌らないこの独創性はきっと好きな人は全力で好きなんじゃないかと
まあ実際私がそうですもんね(笑)。じんぐさんの漫画はいつだって気持ちの良い場所に連れてってくれます。
67ページの1コマ目の何とも言えない写実的な青空の描写なんかは
いつか自分も見たかのようなリアルさを内包していて心から素敵だな、って思える。
そういう相対的に無欲でありながら、でもキャラはきっちり可愛く面白く読めるっていう
通常の日常作品、美少女中心の作品からアンポンタンな部分を完全に抜き切った感じ・・・ですかね。
勿論アンポンタンなのはそれはそれで面白いし時には毒も必要ですけど
この漫画は本当に自然に、
肩肘張らずに読んで可愛さや楽しさ、賑やかさに
日常の隙間でふと物思いに耽る感じだったり我に返る感じだったり
いつか見た懐かしい風景だったり・・・色気と読者受けの想定して無さから、
割と読む人によっては退屈に感じられるかも、だけど大人にとってはむしろこういう作品は心地良い。
そういった意味で割りと青年誌で連載している目的もかなり明確な漫画じゃないか、と思います。


それにしても、善くんの照れた顔は本当に可愛いですね・・・!
ここまで4巻もじらしただけの事はあったわあ。
思春期男子ならでの気恥ずかしさっていうか
普段はクールを装っている分、ギャップ的なインパクトも抜群で
一気に駆け出して逃げてしまうあたりも男の子らしいリアリティがあって素敵だな、と。
今までは半分苦手意識ばっかだったから、余計にその本心を知れば好きな気持ちが一気にあふれ出す
まあその本心って言うのも奥村の勘違いではあるんですけど(笑
その勘違いもまた素っ頓狂なものでなく
まあ普通はそう思うよなあ、って納得の行く勘違いであるからして
やっぱりこの作者は色々な意味でリアリストだと感じる部分は大きくありつつ
そんな素敵で面白い勘違いの連鎖が今後どういう方向に向かっちゃうのかも至極楽しみ
気づけば前作の松戸くんのポジションに猛スピードで近づいてる気もしますけど
今回は教恵が割と素直過ぎるきらいもあったりするので
彼女の反応も描かれれば楽しみ
いつにも増して続巻が気になっちゃう仕様にニクいなあ、と感じつつも(笑)。
ここまで応援したくなる、見守りたくなる男キャラも早々いないので素直に続きが楽しみです。
善くん、普段は本当に男らしくて格好良いからなあ。その分やっぱ衝撃度は抜群でした。

そして、個人的に笑ちゃんのキャラが大好きです!(笑)。
なんだろう、所謂うるさ型のキャラなんですけどなんか懐かしくもあるんですよね。
学生時代に傍目から見ていてこういう子いたよなあ、と思える感じがあるというか
その辺もまたこの作者ならではのリアル感が出ていて
何の抵抗もなく好きになれたんですけど
無防備な可愛さだとか
一心不乱に楽しさを求めるあの頃ならでの若さの表現だとか
個人的なツボを突かれまくりの他意の無さ過ぎるキャラ造詣に拍手!ですね。
最後には実家に帰ってしまうんですけど、でも自分的には是非これからもちょくちょく出て欲しい
これ程のキャラが1巻で退場とか、ちょっと惜しいと思います。それに、笑もまた過程キャラ
本当の意味での「成長」は未だ遂げてないと思うのでその意味でも先を見たい
彼女が一生懸命になってる姿もいつかは拝んでみたいですねー。そしたら過程を見てる分グッと来そうだ。
でも実際に居たら
可愛くてこづかいあげてしまいたい程あいらしく感じちゃうんだろうな、とも思うけど(笑
着てる服もいちいちあの年代、性格の子が着そうな服で現実的なんだよなあ。
特に最後のお話で着ていた服と下着とか。奥村に腹パンしたい。

そんな複数の新要素/新キャラの登場等で
今回も飽きずに最後まで楽しんで懐かしんで読めた4巻目
もはや私にとってこの方の漫画を読むって言うのは一種の至福行為になっているようです。
この方の作品に関しては相当に個人的な感情移入必至のようです。
そして、どんどん情緒的な成長を遂げてる教恵ちゃん
初期と比べて明らかに表情が柔らかく自然になっていて、その意味でも読んでてとっても楽しかった
相変わらずくにちゃんすうちゃんたちのコントも面白かったですね。特にお姫様願望(笑






にしても笑ちゃんのルックス見てて八重歯って本当にいいものですね、って。
特にキャラのルックスに関してフェチ的なものはないんですけど
八重歯は本当に好きなポイントかもしれないです。
愛嬌があって可愛く思える感触があるし、
そういうキャラは必然的にピュアな性格として描かれる場合が多い気もするなあ。




ゆるゆり 9巻/なもり

2012-07-27 06:21:23 | 漫画(新作)







なもり「ゆるゆり」9巻読了。






これ、全部描き下ろしで約140ページくらいあるんですけど
連載と同時進行で全部描き下ろしっていうのは傍目から見ても異様に映るんですけど
でも本当に凄いのはそんな表面的な部分ではないと思うんです。
何が一番凄いかって、
その全てが面白く感じれるっていうのが正直最も驚いた部分だったんですよ!
自分は百合姫買ってないので分かりませんけど、これ雑誌派の人は相当嬉しいだろうなあ。
ただえさえ掲載分も面白いのに、全描き下ろしで新作を一気に読めるって言うのは絶対に至福だと思うんですよね。
それに、全て描き下ろしな分キャラの登場配分もコントロール出来るから割と均等になってるし
特にスポットの当たってないキャラが一切いないっていうのもまた凄い
おまけにネタはどれもこれも確実に磨き上げられてるしで
個人的には最高、
大満足も大満足の新刊に仕上がってました!一つくらいは普通のネタがあるんじゃないか、って
微妙に睨みつつ読んでたら結果的に全部のネタに満足していた!っていう
いやはやなもりさんは本当に恐ろしい子・・・!って感じですね。
なんかもう大ファンになりそうな勢いです。

個人的に感じている事なんですが、キャラの魅力を掘り下げるのが上手くなって来たと思います。
京子なんかは基本お調子者ってイメージのキャラクターなんですけど
何気に本当に仲の良いあかりんを3人目のメンバーに迎え入れる為に特に募集をしなかった
本心からあかりんと一緒に遊びたかったという裏設定だったり
綾乃に対する気遣い、ていうかエスコート?もさり気に出来ていたり
いつもふざけてるようで何気に考えてるキャラなんだなあ、って改めて思えましたし
櫻子なんかも漢字が超苦手っていう弱点を可愛くポップに描けてる
そして綾乃の真似をする幼稚な可愛さだったり
結構多角度からじっくりとキャラの魅力を描けてる印象でそれもあって読んでて一切退屈しなかった
極めつけは遂に満面のスマイルモードを披露してしまった結衣の抜けた可愛さ、ですかね(笑
基本クールキャラな為に初めて「可愛い」とか思えたかもね(笑)。
そんな風に
元々可愛いキャラクターたちではあったんだけど
それに輪を掛けて魅力を伝わりやすく提示する技術が上達してるなあ・・・と
個人的には読んでて強く思ったのでした。ギャグに関してもきちんと洗練されていてサクサクと読みやすい。


で、今回はいつもより心なしか百合成分が微増されてた気がする。
まずあかりんとちなつのデート回、京子と綾乃の実質デート回と
2つもデート回が用意されてるのに加え
通常のネタに関してもいつも以上にスキンシップ関係のギャグが多いようにも思えて
その意味でも非常にオイシイ新刊、正にこの2日前に出た傑作百合漫画集「ゆりゆり」から地続きで読めた感
勿論「ゆるゆり」はあれほど真面目ではないので適度にギャグを挟みつつ、ではあるんですが
それでもあかりんとちなつの純真なランデブーの様子だったり
綾乃のいじらしい心理描写の繊細さだったり
読んでて心にグッと来る場面が幾つかあったのもまた私の中では確実に
でも、決して「その先」には行き切らない程々な結末は正にタイトル通りだなあ、と
何気にしっかりしたコンセプトの元で連載されてるんだな、って作者の美意識も感じられたりして
そういった点でも実に楽しんで読む事が出来た新刊、原作だとやっぱり一つ一つの描写が丁寧に感じるので
その意味でもなもりさんが描いた原作の「ゆるゆり」にも是非目を通して欲しいと思う、
巻数を重ねる度に面白くなっていく、上達の程を垣間見れるので個人的には楽しくて仕様が無い
なんかもう今から10巻が楽しみになっちゃうくらい如実に成長を感じれた9巻目でした。

それにしても、やっぱり私はあかりんとちなつのカップリングが大好きなんだな、と思いましたね(笑
どっちかがリードするっていうカップリングも普通に良いとは思いますけど
なんか二人で一緒にリードし合ってるような関係性がいいんですよね。
以前だったらきっと結衣先輩の事ばっか話してたと思うんだけど、
今回は普通にあかりん自身と楽しく遊びたいって感情も垣間見せたりもしていて
そういう心身の成長、あかりとの絆の深まりも感じられて読みながら終始ニヤニヤしてしまいました。
初々しくて微笑ましいっていうのはこういうふたりに使うんだと思います。
でも、オチは良い意味で酷かったですけど(笑)。






とにかく、今回はいつも以上に純粋に面白かったです。
すっげー夢中になって読んでました。
なもりって作家は多分これからもどんどんと化けていく、活躍していく作家だと思いますよ。
そんな訳でまた次の新刊にも早くも期待しています!あかりんを抱きしめる結衣のカットも良かったな(笑)。

8巻ゆりゆりの感想も書いてるのでそっちもよろしくです。一気に新刊が読めてホクホク気分でした。