奈央晃徳「カウントラブル」6巻読了。
ついに吉沢さんと恋人同士に・・・!ってのはいいんですけど
ぶっちゃけメーコの方を応援していたので心境的には複雑ですね(笑)。
ただね、この主人公のコータって男は何気に今までも一度も揺らいだことのない男なんですよね。
ずっと吉沢さんだけっていうか、記憶を忘れたりもあったけど、好きに気付いた時でも
決して自分の思いを曲げなかったっていうか・・・
それを考えると
物凄く純情な物語にも思えてくるから、まあこの方向性で正しいとは感じるんだけど。
しかし、理屈ではなく個人的な感覚としてそれでもメーコを・・・!って気持ちはどうしてもあるよね(笑)。
すっごく健気で、すっごく良心的な女の子だし、嫌味な部分が全くないですし、
一緒にいても十分に楽しんで付き合えそうだし
そんな素敵な女の子を選ばないっていうのがまず信じられないぜ。
ってそれを言うなら吉沢さんも吉沢さんで十分素敵な女の子ではあるんですけど(笑)。
例えば、「美鳥の日々」だったら綾瀬よりも美鳥の方が好きだったから別にこういう感情にはならず
切ないなあって感触のみだったんですけど
それもまた場合によりけり、なんですかねえ。
ここまで幸せになって欲しいなあって思えるキャラってそんなにいない
コータが一途だったように、メーコもまた一途な女の子だったんですよね。だからこそ、報われて欲しいって
でもそれはコータにとっては一途さを捨てる事にもなるから・・・
ってまさか
読み始めた頃にはこんなにメーコに感情移入するようになるとは思わなかった(笑)。
元々好きではあったんだけど、5巻のラストを読んでたら無性に寂しい気持ちになっちゃって。
この6巻なんか、彼女の出番殆どないじゃないですか。付き合い初めだから当然なんだけど
なんかメーコの存在って言うか役割が終わってしまったようで・・・
微妙に個人的な切なさが胸を埋めた6巻でした。
それでも、自分の気持ちを殺してまで尽くすメーコを私は最後まで応援しますよ!って事でね。
7巻はメーコのエピソードも入るので実に楽しみです。吉沢さんとのホテルも普通に気になりますけど。
ところで、普通成就したらそこで物語の完結に入ると思うんですが
この漫画の場合普通に続いちゃってますね。っていうかそこがゴールではなく
もっともっと親密になってから、って話なんですかね。
あまりにもトントン拍子にイベントが続いていくから驚いたんですけど
まあ相思相愛なのは数巻前から分かり切ってはいた事なので、中途半端に引き伸ばすよりは潔い、かな?
それにしても初々しいカップル描写は流石の安定感とニヤニヤっぷりでしたけど(笑)。
こんな青春送ってみたい!って思わせられたらその時点で負けよね。
コータは頑張りながらも空回ってたりするんだけど
その頑張りを認めつつ寛大な心できちんと「彼女」やってくれてる吉沢さんは良い女だなあ、とも思いつつ。
基本メーコ派の私ではありますけど、ぶっちゃけ出番なくてもある程度は面白かったです。
でも、それもここまで6巻も使って関係性を徐々に徐々に高めてたからで・・・
気軽に読める作風ではありますが、丁寧な作りだとも感じますね。
吉沢さんの妹まで出てきて
コメディ的にも十分に面白いって思える良巻でした。7巻もまた楽しみです。
ところで、そんな吉沢さんの妹さんが何気に初めてか?パンチラしてましたね。
ゲストっていうかサブキャラなら一応可って認識なのかな。
要するにメインキャラに関してはそういうサービスは一切させないって方針なのかな、って
読んでて改めて思ったりもしました。まあ、この漫画の場合はそっちの方がいいかなとも思うけど。
健全さが一つのウリでもある作品ですからね。
最後に、読切版の「カウントラブル」も収録されています。
この漫画のヒロインをブラッシュアップさせたのがメーコって事は・・・
あ、読切で一度前身が成就してるって話なのね。でも絵柄が全然違くてそんな気もしないけれど(笑)。
今の方が数段上手いッスからね。それでも連載になるだけあってお話的には鉄板で
本編にも繋がる部分が色々垣間見れたり実に良い読切でした!
それにしても表紙の美麗さは半端ないですね。最高です。