今年最後の更新です。楽曲編に続いてアルバム編です。
正直どうしてもベスト20の中に入れたいアルバムがいくつかあったのですが外しました
それくらい今年も今年で自分の中では甲乙付けがたい傑作の連発でしたね。
特に10位以内の作品に対する思い入れは半端ないです
勿論この記事で選んだ全てのアルバムが確実に私にとっての「勇気」や「豊かさ」に化けてくれました
音楽は必要なものだと私は言い切れますね。
その力作たちに敬意を表して、心を込めてお送りします。では以下。
1位 GIFT/THE NOVEMBERS
2位 曽我部恵一BAND/曽我部恵一BAND
3位 100年後/OGRE YOU ASSHOLE
4位 Alternative/音速ライン
5位 新造ライブレーションズ/MONOBRIGHT
6位 青に染まる白/ランクヘッド
7位 PARAGRAPH/ASPARAGUS
8位 死ぬまで一生愛されてると思ってたよ/クリープハイプ
9位 変身/チャットモンチー
10位 ECHOES/LOSTAGE
11位 Follow the Stars/PERIDOTS
12位 HUMANIA/NICO Touches the Walls
13位 GREAT3/GREAT3
14位 SALVAGE YOU/cinema staff
15位 すとーりーず/ZAZEN BOYS
16位 叙景ゼロ番地/eastern youth
17位 MASTERPIECE/エレファントカシマシ
18位 カジツ/Qomolangma Tomato
19位 TRIAL/the pillows
20位 楽しいね/神聖かまってちゃん
次点 Ave Materia/People In The Box
後半がちょっと渋いですね・・・(笑
ちなみに12月発売の作品は聴き込み具合、思い入れの差によって翌年に回してます
なので11年の12月発売の作品も普通にランクインしています。
まあ自分ルールという事で(笑
初めてミニアルバムがベストになりました。これは自分でも想像してなかったんですが
逆に言うとミニアルバムでもフルアルバムを越える聴き応えや心地良さを演出する事は出来るし
ミニアルバムだからこそ出来るコンセプトもあり得るだろうと。
そんな事を確認出来た年でもありました。
ランク外ですけどGRAPEVINEの「MISOGI EP」も良かったです。ではコメントを少々。
最後まで1位をどっちにするか悩んで
基本的にはソカバンにしようと思ってたんですけど
でも「GIFT」もめちゃめちゃ励みになったし、心から推せる作品だし・・・って事で
ほぼ横並び状態になったんですが、聴いた回数の多さを加味して「GIFT」に決めました。
なんせ買ってからほぼ毎日寝る前に聴いてますからね(笑
ここまで夢中になれる新譜は久々でした。
6曲入りなんですが、どの曲を聴いてもいたわりや意図がきちんと過不足無く伝わって来て
聴き手を甘やかすのではなく、きちんと自律を促すような言葉の数々
だからこそ素直に勇気や気持ち的な豊かさに変換出来た
作為的な部分と純真な部分が見事に調和して完璧なバランスで聴く事の出来る作品かと
心地の良い風景や言葉は広がりつつも、決して無防備にもなっていない
聴き手に対して真摯に向き合う姿勢が真っ直ぐに伝わって来た紛う事なき名盤だと思います。
名曲「しか」入ってないような、私にとってはそういう音楽でした。
今年最も真っ当な作品に感じられたのでこの順位です。
ソカバンは、ソカバンのアルバムとして最高傑作なのは勿論
曽我部恵一のキャリアを含めても完成度の高いアルバムになっていると感じました
ここに来ての集大成的アルバム、感性にガツンと響いてくれました。
「100年後」はもう聴いてて受ける陶酔感が危ないレベルですね
完全に自分を違う場所/新しい思想に誘ってくれる「発見」の作品でした。
メロディを聴いてるだけで心の琴線が揺さぶられます。
震災後を加味したアルバムは多数作られましたが、音速ラインは作り手がそもそも福島在住なので
他の震災影響作品にはない「堪らず出ちゃった感」のある怒りと
どうしようもない悲しみの表現
それに真っ直ぐに貫かれてしまいました。
「帰りたくても帰れない」
「僕らがここにいる事を分かって欲しいだけ」
多分一番リアルに震災の実情が伝わる作品なのでは で、メロディと演奏のクオリティも抜群に高いので
相乗効果でこの順位に 個人的には最高傑作と呼んでもいいんじゃないかと。
「新造ライブレーションズ」はライブの温かさと楽しさをダイレクトに伝え切った名盤
全曲新曲なので「でも原曲の方が~」って逃げ場も最初から封鎖されている
よく考えられて誠実に実行された相応の力作
でも一番の評価ポイントは単純にその殆どの曲が良い曲であること。基本も忘れてない姿勢に拍手。
「青に染まる白」はランクヘッドらしさに溢れたアルバムでしたが
単なる原点回帰ではなく「AT0M」~「[vivo]」の流れもきちんと組み込んで
過去と現在が交差したかのような絶妙なミックス具合がとにかく聴いてて心地良かった
和製ロックの素晴らしさをしっかりと伝えた傑作です。
ASPARAGUSの「PARAGRAPH」は全体的に歌詞が暗すぎて・・・(笑
すっごいハッピーな曲調なのに歌詞カードの和訳読むとどん底の心境が歌われていたり
でもそれが何気にオルタナティブでいいな、と。前作以上にお気に入りの作品。
クリープハイプのアルバム、すっごく良かった。
ベテラン・中堅の哀愁溢れるアルバムを多く聴いた中で
久々に若手らしい突き抜けるロックサウンドを堪能させてもらった
ボーカルの声の時点である程度勝ってますよね。フラカンをオシャレにした感じがする。
歌詞の内容も思った以上に深みと皮肉が満ちていて自分好みでした。
「変身」は絶対にベスト10に入れようと思ってました
オルタナティブ度ならどのアルバムにも負けないくらいオルタナティブ
「少女E」とか「歩くオブジェ」、「ふたり、人生、自由ヶ丘」とアルバム曲も相応のクオリティで
再びロックモードに突入したチャットの本領発揮的な一枚になっていました。
取り合えず水準は大きく越えた感じですね。
「ECHOES」は初めてといって良い短編集的な、作家的なアルバムでした
今までがバランスを考えた連載だとしたら、このアルバムは読切が集まってる感じ
それ故にある種ロストエイジのポテンシャルを総括するような内容になっていたと思います。
11位以下で取り上げて置きたいのはこれまたミニアルバムである「SALVAGE YOU」、
出色のポップナンバー「奇跡」を皮切りにしっかりと突き抜けた曲だけで固める、といった
コンセプチュアルな部分が見事に成功しフルアルバムと同等の聴き応えを獲得
よりグッと胸に迫るようになった楽曲のタフさに感銘を受けましたね。
もう一つ、Qomolangma Tomatoの「カジツ」も個人的にヒットアルバムです
無力感だったり泣き寝入りを強いられる日常に向けてのアンチテーゼ的な作品
その湿った空気感は本当に象徴的で相当のめり込んで聴きました
「翌朝」「目眩がして」等のポップな新境地にも可能性を感じて嬉しかったです。
アングラで終わらないパワーはあると思ってる。
振り返ってみると、こんな時代(音楽が主役ではない)だからこそ更にグッと来るような
限界を越えて底力を出してるアルバムも多く(叙景ゼロ番地、TRIALとかね)、負けん気も感じられて
中堅は中堅で安定を求めず新境地に向かう冒険作も数多く出され
中々追いかけてて面白い事にはなってるかな、と
やっぱり小細工よりも誠実な姿勢を見せた方が絶対に良いと思う
その意味じゃ誠実だと思える作品にコンスタントに触れる事が出来て良い年だったとは思います
私生活が全く奮わなかった分、背中を押される事も多かった助けられた2012年の音楽ライフでした。
来年もまた素敵な音楽に沢山出会えたらいいなと思ってます。
勿論漫画とアニメもね!
そんな訳で、今年も一年間ありがとうございました。
常連の方々には特に感謝しています。
ではまた2013年で。