超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

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marble「お子さま~ぶるランチ Vol.1」@六本木ケントス 12.9.30

2012-09-30 21:27:22 | ライブレポ







marbleのライブを観に六本木まで行って来ました。








お昼ごはんを食べながら、気楽にランチライブ・・・って体で行われたであろうイベントだったんですけど
気付けばずっと真剣に、のめり込むように聴いていて、ラス前の曲では一粒涙がこぼれたくらい
「音楽そのもの」を何の他意もなくしっかりと味わえた素晴らしいワンマンでした。
冗談じゃなくその世界観に骨抜きにされてたんですけど・・・
凄いストイックなんですよね。
何もかも。
トークがゆるい分、本当にチューニングしたかのように本編の空気は張り詰めていて沁みる
個人的にですが、今更だけど自分の人生に重ねれる詞が多いな、と思い・・・。
最初から最後までずっと夢中になれた、至福の3時間弱でした。
本当に素敵な時間をどうもありがとうございました。
また一つ、失くせない思い出が増えました。

加えて、すっごく「距離」のないワンマンになってましたね(笑
自分の目の前近くで食べたり話したり、別にファンイベントでもないのに
気分は何かもうファンイベントみたいでした。 何もかもが良心的な空間で
正直あと5時間は居られたくらい(笑)。
空間がもうmarbleそのものでした。marble純度100%、みたいな。その場に居た方ならきっと伝わるはず。
基本的には歌とギターに感動した公演なんですけども、
同時に変に自分たちの事を神格化してない
ナチュラルな立ち振る舞い、
ああ、いつまで経ってもmarbleはmarbleで居てくれるんだなあ、って安心感なんかもあったり。
そして、お子さまランチはもう憶えてないくらい久々に食べましたけど美味しかったですね。
旗がmarbleになってたり、
さり気に駄菓子入りだったり
そんな所まで素朴な雰囲気で非常に良い気分になれたし
案外定期化してもいいのかもしれないですね(笑)。
個人的に不満が一切なかったので。

2人きりのワンマンライブだった所為か、楽曲の演奏はいつも以上に真剣でストイックに聴こえていて
そのふり幅というか・・・切り替えも実に鮮やかで記憶に残らざるを得ない、そんな一日でした。
音楽が人に与える影響は伊達や酔狂じゃなく実に大きく豊かなものなんだと・・・
そう素直に、何の他意もなく思いました。







一曲目「nora」の時点で既に心の琴線が揺さぶられまくってましたね(笑)。
心象風景が次々と浮かんでくるような、雄大で繊細な歌と演奏にいきなり陶酔させられ
強弱のコントラストが実に見事だった「芽生えドライブ」、
間奏のギターが情感たっぷりに伝わった「アネモネ」、
ファンタジックに聴こえて詞に耳を傾けると実は相当地に足の付いた歌詞になってるんですけど・・・
「届くことのない手紙」とか「少しは記憶に残れたかな」とか、もう沁みる沁みる。
だからこそしっかりと自分の経験と照らし合わせて陶酔出来る。
改めてその作詞の塩梅に感銘を受けつつ・・・
「流星レコード」の3回目のサビはやっぱりこの日も超シリアスで最高でした。
ギターのアレンジも雰囲気たっぷりで実直に浸れるんですよね。
アコースティックで聴くこの曲が最高じゃなかった事なんて一回もないから。この日もじんと響きました。

3番目に作った曲という「ディジームーン」、
非常にセンチメンタルな楽曲でしたがこの日の雰囲気とは合致してました。
んでこの日はそういう結構レアめな曲が多かったんですよね。
その皮切りになったこの曲も、
当然素敵に聴こえました。


いや~この時点で相当満足してたんですが、上記の記述に何一つ添加はないつもりなんですが
後半が更にヤバかった・・・! の、前にランチライブらしくお食事コーナー、
そしてお客さんの質問に答えるトークコーナーで一休みでした。
ここでも本当、
お客さんとの距離がないんですよね(笑
傍目から観ててビックリするくらいの知人友人感覚?
これは是非好きな人は一度は体験して欲しいね~。
未だかつてここまでゼロ距離のライブをするミュージシャンを観た事がない(笑
「マブ達」のファン名もはっきり言って伊達じゃないな、と。
そう感じられたお休みコーナーの数々でした。
まあ、
休みっていってもmarbleのお二人は頑張ってトーク等されてましたけどね(笑
心なしか菊池さんのテンションがいつもよりも高かった気がします。

以下発言からピックアップ
菊池「食べながら話すのってどんだけ行儀悪いんだよ(笑
micco「小学生っていくつくらいなの?」
菊池「昔の事すぎて忘れちゃったのか←何気に失礼な気がする(笑
micco「(菊池さんに対して)・・・近いな!(一同爆笑)」
micco「ひだまりのことを考えて作った曲なので、4期の新曲は是非ON AIRで聴いて欲しいと思って」
micco「(「女性ファンが増えて欲しいですか?」の質問に対して)達也のお色気でなんとか・・・」
菊池「(デビューのきっかけを聞かれて)頑張ったんじゃない?(笑)。紹介もあった」
菊池「でもその年で何も決まらなかったら解散しようとは思ってた」
菊池「(UFO等の不思議体験を聞かれて)そもそも、まずmiccoさんが不思議ですから(笑)」
micco「ひだまりはサザエさんみたいになればいいんですよ」
micco「(何か能力が一つだけ備わるとしたら何が良い?という質問に対し)どこでもドア!」
菊池「それ、能力じゃないじゃん。道具じゃん。」
micco「達也は透明人間でしょ?お風呂覗いたりとか・・・(笑)」
菊池「なんで犯罪の方向に持っていくんだよ(笑)。」
micco「(過去の自分に向けて一言)もっと芸術に触れなさい」
菊池「(過去の自分に向けて一言)もっと頑張っといた方が良いよ。」
菊池「ラジオで掛けた楽曲のアルバムはいつか出したい。出します。」
菊池「(サトジュン監督に一言)飲み会に誘ってくれ」

菊池「(ケンカしますか?という質問)ケンカねえ・・・
   あんまり喋らない、っていうのがケンカならば年中ケンカしてることになるけど。」
micco「ない」
micco「仲良しです。」
菊池「あっ そう!?(大声で)」
micco「会話は少ないけれど仲良しです!」

お決まりのやりとりなんだけど、「あっ そう!?」の声がデカ過ぎて思わず吹きました(笑)。




ライブも後半戦。
コーラスワークがばっちり決まってた「初恋limited」の賑やかさを皮切りに
ポップさとシリアスが絶妙に混ざり合った名曲「水彩キャンディー」に思いっきりのめり込む、
自分でもビックリするくらい集中して、一滴も魅力を逃さないように聴き込んでました。
音源以上に歌が上手いのが本当に凄いと思う。
新曲で初披露の「未来シルエット」がこれまたすっごく良くてね・・・(笑
「一歩も進めないまま過去になる日々」って歌詞、
うろ覚えだけど一発で大好きになりました。
恋愛ゲームの主題歌の割にはまるで人生そのもののような歌だった気がする。早く音源で聴きたい・・・!

そんな浸れる名曲を連発した後には
個人的に待ってましたのアルバム曲「monopolize」!
シングルやタイアップ曲も最高ですけど
ノンタイアップの楽曲だって本当に心地良いのがmarbleの素敵な部分の一つで。
凄く久々に聴いたのと、ここに来てのアップテンポの楽曲という事で
盛り上がりも好調、
ダンサブルな仕上がりで二人きりなのにバンド感を受けちゃったくらい弾けた音像が最高でした。
ちゃんとコアなファンにも向けてるところが実にいいですね。

いつもよりも郷愁感が伝わって来た静かに盛り上がる「さくらさくら咲く」もしっかりと聴き入れたし、
最後にこれまた初披露の新曲「すすきがそよぐ」も本当にメロディがよく練り込まれててね、
というかそういう風に個人的には感じられてね、
何かもう感無量でした(笑
ここまで新曲披露に不安のないミュージシャンも珍しいなあ、と思いつつ
「きれいと思える心があるよ」って歌詞が(うろ覚え)またじんわり沁みる感じでグッと来てました。
凄く単純な書き方なんですけど、「ああ自分今素直に音楽を楽しめてるな」って
そう思いながらずっとその楽曲観に浸ってました。
marbleのライブっていつでも真剣にストイックに鳴らして歌ってる所が最高だって思うんだ。
この日もまた、そうしみじみと感じつつ・・・。


アンコールで披露された未発表の新曲「永遠の記憶」、
こんなん聴いたら本当にラジオのアルバムの発売を願わずにはいられないです(笑
鮮やかなイントロの音色から、現実を見据えた歌詞まで含めて
一発で気に入れた新曲でした
そろそろオリジナルアルバムの発売も近いのか・・・な?そんな事を思いつつ
アンコールラストの「幸せは星の上」、完全に夢中になって聴いてたら終わる頃には涙が一粒出ていました
シンプルな言葉と演奏が、逆に奥深く味わい深く感じるという・・・絶品でしたね。

「一緒に歩いていきましょう。
 これからもよろしくお願いします。」

そんなmiccoさんの言葉が、ちょっと頼もしく感じられました。
こういう思い出を糧にして、生活を頑張ろうって。
そう素直に思いますね。


marbleのライブって基本昔からアンコールが一回の時が多い・・・というか二回の時に出くわしたのが
前回のTOKYO FM HALLのワンマンの時だけ、かな?だったんですけど
菊池さん本人も「まさかの」って言うくらい
珍しいダブルアンコが来ました。他のお客さんもみんな驚いてた様子でしたね(笑
そこで演奏したのは今やすっかり定番となった黄金アンセム「Lingering Fizz」!そういえばやってなかった。
今回もまた客席に突撃してみんなで一緒に歌って騒いで、
今やライブには欠かせない起爆剤になったな、と。
本当にこの曲を聴いて一緒に歌うのは何の含みもなく楽しくて、愉快な時間ですよね。
miccoさん作曲の楽曲ではこの曲が今や一番歌われてるんじゃないでしょうか?
小ハコだったのもあって
実に気持ち良く、最高の気分で鑑賞を終える事が出来ました
粋な計らいをしてくれた皆さんに感謝!ですね。この先もずっと定番であって欲しい、そんな曲です。







セトリ
1.nora
2.芽生えドライブ
3.アネモネ
4.流星レコード
5.ディジームーン(表記適当)
6.初恋limited
7.水彩キャンディー
8.未来シルエット
9.monopolize
10.さくらさくら咲く~あの日君を待つ 空と同じで~
11.すすきがそよぐ(表記適当)
encore
12.永遠の記憶
13.幸せは星の上~旅の途中、空を見上げて~
encore
14.Lingering Fizz




非常に手作り感があって、アットホームな空気感があって、聴き手との距離も文字通り近くて
でも演奏や歌う時はあくまでストイックに、丹精に聴こえて実直に浸れる
歌の世界観に自分自身を投影出来る・・・
そんな素晴らしいワンマンを今回もしっかりと味わう事が出来ました。
本当はもっとバカみたいに「素敵だった!」とか「最高っ!」って言葉だけで済ませたい気持ちも
正直あるにはあるんですけど(笑
でも、それでもこの感動をしっかりと伝えたくて。
伝わってたら、とても嬉しいです。
全曲良かった。
本心から、そう思える素敵な音楽体験をこの日もまた受ける事が出来ました。

実は言うと、「おやつmarble」に行けなかったのでもっとイベント感がメインだと予測してたんですけど
そんな事はなく、しっかりと音楽自身と向き合える、とってもmarbleらしい真摯なライブでした。
2人でも全然3時間以上回して充足感を生み出せるそのセンスにも脱帽でしたね~。
年末の新宿ワンマンも楽しみです!
会場は広めなので是非好きな方はファンとして一緒に楽しめたらな、と。これからも応援します。



ところで、ちょくちょく記事をツイートして下さってる(感謝!)
「きょむりんの「日記は苦手」」のきょむりんさんの質問が読まれてて心の中で「おーっ」って思いました(笑)。
この日のライブは無事に行けたようで、良かったです。



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2012年 秋の新番組チェック!

2012-09-30 09:45:47 | アニメ(情報・その他)
↑祝・2期決定! BDは寝る前によく観てます。個人的に、応援してます。






まあ、なんというか、夏は完全にワンマン体制で相当に衰退してたんですけど(笑
その辺は正直日々が過ぎていかないと分からない部分があるので・・・
端的に書けば「色々とやる事があって書く時間がなくなった」、という事にはなるんでしょうけど
秋はもう少し何とか出来たらな、と。まあそう思ってるだけですが(笑)。でも、継続だけはしっかりと。

今回も関東中心のチェック表です。全部が最速って訳ではないので。







10月1日(月) となりの怪物くん テレビ東京 1時35分~ 
        神様はじめました テレビ東京 2時5分~
        ライチDE光クラブ 東京MX 3時半~

10月2日(火) 新世界より テレビ朝日 3時10分~

10月3日(水) 中二病でも恋がしたい! 東京MX 12時半~
        ハヤテのごとく3期    テレビ東京 2時5分~

10月4日(木) BTOOOM! 東京MX 11時~
        ひだまりスケッチ×ハニカム TBS 1時25分~
        武装神姫 TBS 1時55分~

10月5日(金) To LOVEる ダークネス 東京MX 1時~
        K  TBS 1時55分~
        絶園のテンペスト TBS 2時25分~

10月6日(土) リトルバスターズ! 東京MX 10時半~
        好きっていいなよ。 東京MX 1時~

10月7日(日) マギ TBS 5時~
        CODE BREAKER 東京MX 10時半~

10月8日(月) アイカツ! テレビ東京 7時半~
        さくら荘のペットな彼女 東京MX 12時半~
        ガールズ&パンツァー 東京MX 1時~

10月9日(火) お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ 東京MX 11時~

10月11日(木) PSYCHO-PASS フジテレビ 12時45分~
        ROBOTICS;NOTES フジテレビ 1時15分~






非常になんとも言えない・・・
なんとも言えない、というのは「殆ど知らない」って意味合いですけど
逆に真っ更に、素直に観れるのは良い事なんじゃないですかね
スタッフ的に書けば「好きっていいなよ。」と「ガールズ&パンツァー」は好みですけど
でも性質的に好きになるかはまた別の話だからなあ。まあ気楽に気長に観て行きましょう、って事で。

ただ、間違いなく「ひだまりスケッチ」の4期だけは確実に観るでしょうね(笑
今回もmarbleのEDに非常に期待してます。リリースにも。
でも4期って何気に凄いな。あんま聞かないですよ。4期って。

「マギ」は、「すもももももも」と同じ原作者なんですけど
何か一気にスターダムな立ち位置にのし上がってるような気がしてならないですね
あの頃は確実にマニア向けだったのになあ。
懐かしいなMOSAIC.WAVのOP・・・。






そんな訳で、秋アニメも存分に楽しみましょう。
全然感想書けなくて申し訳ありませんでした。今期もどうなるかは分かんないのが本音ですけど
それでも、少しは書けていけたらいいな、って思ってます。よろしくお願いします。

ちなみに全作品通して夕方や夜の時間帯です、
幾度か確認はしましたがもし違ってる部分があればお知らせ下さい。


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Syrup16g全曲レビューその55「夢」

2012-09-29 17:13:17 | Syrup16g全曲レビュー






この曲を聴き終わった後のグッタリ感は凄いですね。これもまた、大切な一曲です。








夢             ミニアルバム「My Song」
              アルバム「Mouth to Mouse」収録









【幸せはヤバいんだ】

凄く観念的な意見なのかもしれないですけど・・・
過剰に満たされる事を望んで、一時的な快楽を得て、で、その後何が残るのか?って言えば
いいようのない空しさ、胸に居座る空っぽな気持ち、そんなもので
求めれば求めるほど
自分の理想とは違う現実が待っているだけ
身の丈に合わない服を着ても結局は着こなせない
高級な傘を買っても貰っても最終的には合理的な傘を選ぶ
心では分かっていても
体がどうしても付いていけない事だってあるから
それを考えると、今ここにある「空っぽ」を大事にする方が実は幸せなのかも、とか
この年になるとそういう事を延々と考えてしまうんですよね。求めて手に入れた時こそ嬉しいけど、
でもその分失ったり慣れた時に受けるダメージの量は普通に生きてるよりも大きいもので
刹那的で陳腐な喜びよりも、
もっと自分にとってよりよい物、事
最終的に自分の為になる方向を選んだほうがよっぽど良いんじゃないか
要するに自分自身の身の丈を理解する方がプラスなんじゃないか、と。

満たされても満たされても、結局は空っぽになる
それを埋めるものは既にここにはない
そんなループが続く中で
ただ一つ、確実に思うのは時にはその「幸せ」を諦める勇気だって必要だという事で。
この曲を聴いていると、個人的にはそんな事を考えてしまうのです。
世間的な正しさや真っ当さは決して人自身は救わない
従っても救われない
だとしたら、もう無理して身の丈に合わない服なんて着る必要なんてない
搾取されて、失望して、何度も軋轢を繰り返すぐらいだったら、もういい加減理解しよう、って。
過剰な幸福だったり快楽、充足を求める事自体が結果的に身を滅ぼす事に繋がる。
ならば、最初から求めず
自分の足で地道に歩いていけばいい。
何にも頼らず、「そのまま」を貫いて生きればいい。
世の中や自分自身に絶望している歌に思えて
その本質は、
五十嵐隆の人生や実体験から来てるであろう真摯で必死なメッセージソングに聴こえます。
それは歌詞の内容以上に痛々しくて、どうしようもなくて、厳しくて、決して良い気分にはならない
でもこの歌を歌ってくれた事自体が個人的には嬉しいし、勇気にも還元出来る。
救われた、っていう程聴き手に優しい曲ではないですけど
その託された想いが勇気に変わるのは嘘じゃない。
インスタントな幸福に依存するより、
自分自身の身の丈や本質を見つめながら誠実に歩いて、生きていきたい。そう思わせられる一曲です。
Syrup16gの音楽は処方箋であると同時に、気付け薬でもあるのだと。改めて感じました。






大人になって子供の頃には叶えられなかった幾つもの夢を自分だってそれなりに叶えてきましたが、
「叶える」というのは同時に「知る」という事でもあり、それが満たされない想いにも繋がる。
ならば、幻想を捨てて、理想を破って、今ここにある空っぽを見つめながら生きていく。
悲痛な叫びがこだまして聴き手の胸に爪痕のように残っていく
ある意味壮絶って形容も似合う名曲。
多分、この曲は経験を重ねれば重ねるほど響く度合いも違って来ると思う。 また、時期が来たら書きたい。


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ランクヘッド「青に染まる白」全曲レビューその11「明日」

2012-09-28 22:01:49 | 音楽(全曲レビュー)







これで、最後です。ラストナンバー。








11.明日







「明日」っていう日に対するイメージは各々で違うとは考えてますが
仕事で嫌だなあ、とか
考え込んで暗くなってしまった今日の続き、とか
何にも期待してない日、だとか
割と特別な日でもない限り誰もがそこまで明るいイメージは持ってないと思ってるんですけど
ただ、じゃあ何でそこまで息苦しさだとか精神的な辛さを抱えながらも生きるのか?
そんな風に言われれば
やっぱり本心では何かを諦めてないから
口では弱音戯言ばっか吐いてても結局は前に進みたいんだと思う
そういう気持ちに差異なんてないと感じてるから。

必死に何かを頑張っても報われないかもしれない
どんなに気持ちを込めて誰かに何かを伝えても一つも届かないかもしれない
そんな現状に失望して生きる事すら放棄したくなるかもしれない
そういう自分を更に嫌いになってしまうかもしれない

一方で、
何かを必死に頑張れば少しは状況が変わるかもしれない
気持ちを込めたら気持ちを込めた分だけ伝えたい言葉が届くかもしれない
そしたらもう一度自分を信じれるかもしれない
自分を好きになれるかもしれない
半ば結果が分からないからこそ、不安にもなるし逆に期待もしてしまう
ただ一つ、はっきり言えるのは朝が来て一歩踏み出した時点で、「続ける」ことを選択している
何も選ばずにただ流されてるだけの様に思えて「生きる」事は選べてる
だから・・・
余計な事なんて考えずにがむしゃらに生きろよ
這いつくばってでも生き延びろよ
それがお前の選んだ道だろ、と。
そうやって一つ一つ地道に作ってきた道こそが本当の「道」と呼べる
そこに向かえてる事は紛れもない事実なんだから、そのまま真っ直ぐに進め、と。




「届かないならいっそ やめてしまおうとした日も
 叶わないならいっそ 捨ててしまうとした日も」

この歌は所謂結末のない歌で、最後の最後まで報われる事のない歌詞にはなってるんですけど
そういう「痛み」を感じるのは本当に自分が真剣だった証拠だし
嘆くって行為は自分の本心の確認作業でもある
悲しい顔をすればするほど
皮肉な事に自分の心に素直になれる。 そんなバラバラになった自分自身の欠片を拾い集めながら、
傷が冷える夜を越えて、また「何か」が始まる朝を迎えて・・・
何もかもが嫌になる時なんて茶飯事ですけど
結局手元に残ってるのは、
この手にあるのは
今、進むのを止めてない、まだ進む意思がある、そういう事実だけですから。
満たされない心の処方箋であると同時に、そこからまた一歩踏み出すパワーも貰える
正に後ろ向きだけど、姿勢は前向き。そんな名曲に仕上がってると思います。
何度も挫折して来たであろう小高芳太朗が歌うからこそ
(勿論傍目からの想像でしかありませんが)
説得力を持って響く、
余裕のあるミュージシャンには決して出せない類のロックンロール・ナンバーになってるな、と。
ある意味ランクヘッドを総括するようなアルバムだったので、その意味でも至高の一曲です。

サウンドに関して、最後に少しだけ。
基本的にはポップですけど
アレンジは微妙にガレージのテイストが漂ってるので
思ったよりゴリゴリに聴こえます、
ただ、そんなゴリゴリ感もまた気合の表れなんだろうな・・・とか
険しい人生の表現なんだろうか、とか色々と想像させてくれるのもまたプラス
こっちが勝手に感じてるだけですけどね。
でも、
感じるのは自由なので。
和の雰囲気を活かしたリフもまた耳に残る一曲になってます。







今まで自分はどっちかって言えば暗い人間だと思ってたけど、
毎日なんらかの希望を持って、毎日その為に一歩一歩頑張ってて
それだけでも根本は前向きなんじゃないか、だとか
そんな事も考えたりしましたが
散々嫌な気分になっても、努力が実らなくても全然止める気配がない時点で
生きていく事に、自分の場所を作っていく事に関しては多少はやる気なんじゃないか、だとか。
もう少し、自分の事を認めつつこれからも歩んでいこうかな、と。そう思いました。

そんな訳で「青に染まる白」の全曲レビューはこれにて終了です。
今まで読んで下さってた方々どうもありがとうございました。



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おやすみモンスター/GOING UNDER GROUND

2012-09-27 21:39:23 | 音楽(旧譜レビュー)








いつか似てない僕らでも
同じように笑ったりしたいな (胸いっぱい)








今から5年前に出たアルバムなんですけど・・・
収録曲の「TWISTER」を聴くついでにアルバム全体も通して聴いてみたら
正直当時レビューを書かなかったのが不思議なくらい良い作品でした
まあ書かなかった理由は一応察しがつくんですけどね。

恐らく、結構ゴーイングのアルバムの中では実験作というか異色作というか
端的に書いて「らしくない」曲が多いアルバムで
それが当時の自分にとってはしっくり来なかったんだと思うけど、
今聴くと逆にその攻めてる感触、パブリックイメージに反した曲が多く入ってるのが
えらい新鮮で、でも所々に王道のナンバーも入ってるその塩梅もまた素敵で
何より一曲一曲に込められた熱量が半端ないんですよね。
多分初聴きの時は、
その熱量の高さにもお腹一杯になっちゃったんだろうけど
それも時間が経てば全然気にならなくなる、という。改めて、すっごい良いアルバムだと思います。
個人的には後半のミドルバラッドの連発が異様にグッと来てしまいました。


ゴーイングはインディー時代にNHK-FMで掛かってるのをよく聴いていて
どっちかって言えばポップス寄りのロックを鳴らすバンド、
ロックまんまってイメージはないんですが
このアルバムはのっけからアグレッシブなロックナンバーで幕を開けますからね。
当時「さかさまワールド」を聴いた時はロックまんまなのが違和感バリバリに感じてたんですが
やっぱりもう5年も経ってる訳だから、そこまで違和感もなく素直に聴けた、
上に普通に名曲じゃん、とも感じられ(笑
時間も案外必要なのかもしれない。
「TRAIN」「海にまつわるエピソード」なんかは割と王道のゴーイングなんですが
その後の「PLANET」と「暗夜行路」は明らかにはみ出してますね(笑)。
前者は詞が厳しすぎだし、
後者はもうメロディとアレンジが異様にダークで。
でも前述の通り今ならそのギャップを楽しめるようにもなってきたので
正直聴き心地は王道ナンバーのそれと全然劣っていません。
中澤ボーカルの曲もいつも以上に攻めてるし、「Title」なんかはもうゴーイングらしさがゼロで(笑
そこら辺の下北系ロックって感じの尖った曲調はポップさの欠片もないんですけど
ある意味スクラップ&ビルドの精神で作られている感覚もあって
今までのゴーイング像を壊して
とにかく新鮮な作品を作って行こう・・・と、そんな意思も垣間見れる曲調の数々
声質とハートフルって方向性によって結構縛られてた部分もあったのかも
それを思いっきり解放してるような弾けっぷりが気持ち良いです。
そういう「意図」を感じ取れるか、感じ取れないかでは作品に対する印象ってこうまで変わるのか、と。
実際、このアルバム以降ヒダカトオルと組んでまた新たな方向性を模索してますもんね。

このアルバムの肝は最後のバラッド群にあると思ってて、
自分の心に巣食う醜さと向き合う「モンスター」、
そして久しぶりに聴いたらメロディがあまりにも綺麗過ぎてビビった「愛のうた」、
その2曲で歌われたテーマを引き継いで爆発させるかのような「胸いっぱい」、
そして安らかに眠れるような心地良い「おやすみ」
この辺の流れは鉄板過ぎて
聴く度にハッとするような完成度の高さを感じるんですが、同時に一つ殻を破った感覚もあって
青春だったり、ハートフルな音像だけでなく
そういうシリアスな方向性でも作品を締めれるようになった
今聴くとその手さばきが本当に見事に感じられて・・・今更ながら当時の成長が伝わって
かつ、久々に聴いたので新譜のような感動もあったりして。凄い作品だと思います。
チャレンジングな作品ではあるんですけど、
だからといって最後は手堅くいつも通り・・・なのでなく
最後まで「らしさ」以外の部分で勝負してる、それがまた個人的にはグッと来る
聴き直してからは正直最高傑作って言ってもいいんじゃないか、ってくらいに好きなアルバムになりました。
それまでは大体「かよわきエナジー」か「h.o.p.s」ばっか取り出してたんですけどね。
あまりに良かったので、ついつい記事にしちゃったんですけど
当時レビューをやってたのにも関わらず
魅力に気付けなかった自分への戒めも兼ねて(笑)。
同様に、リアルタイムではイマイチに感じても今聴くと・・・って作品は全然あるでしょうね。
そう考えると、音楽って無限の楽しみがあるなあ。 そう気付かせてくれた最新の作品です。








NHKのラジオで松本素生が語ってたんですが、
この場合の「モンスター」は誰かに対する「消えればいいのに」だとか
そういういつの間にか心に芽生えた醜い感情を差すのだそう。
うろ覚えではありますけど、ニュアンス的にはそれで良かった(はず)。

そういう生まれた邪心や雑念を振り払いつつ
不恰好な自分を認識しつつ、
それでも「本当の自分」で居られるように、それを守れるように、必死に素直に生きていこう、と。
個人的に咀嚼して自分なりに出した今作のテーマはそういうものでした。
ここまで気合一閃!って作品はゴーイング史上珍しく
それでいて貴重だと思います。曲数が多い上に捨て曲がないので、一度魅力に気付けばいつまでも聴ける。


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