超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

marble Growing Up 2013~笑顔のループ~@TOKYO FM HALL 13.6.29

2013-06-30 21:38:58 | ライブレポ















昨日、marbleのライブを観に東京は半蔵門へ。













結構ギリギリだったのでOpening Actを観れなかったりしたんですが
それでもmarbleの演奏には紙一重で間に合いました

この会場は一年ぶりで、凄く分かり難かった記憶があって、実際今回も分かり難く(笑
ただ駅からは近いのでもう勘を頼りに意地だけで間に合わせました
去年は一曲目の途中からINした記憶があるんですけど
今回は一曲目が「nora」という深みのある楽曲からのスタートだったので
その意味でも間に合って良かったな~、と 盛り上がる曲だったら途中でもアガれますからね。

いつもバンドセットのライブは終始テンション高めでワイワイやるようなイメージがあるんですが
今回はかなりシックに、アップテンポの楽曲よりもじっくり聴く楽曲が多目に配置されてたような気がする
それはそれでいつもと違ったシリアスさがあって結構に好感触でしたね
またこの会場で今年中にワンマン?やるみたいで早くもその時が楽しみです。









「nora」で始まるとは思ってなかったのでかなり意表を突かれました
シックな会場に響き渡る雄大なスケール感に早くも良い気分にさせられつつ
続く「芽生えドライブ」もいつもよりもアレンジが美しく聴き応えが違ってました
「流星レコード」もそうだったんですがかなり繊細な方向性で鳴らされていて
その良い意味での緊張感が個人的に心地良かったですね
解放感よりも張り詰めた空気が気持ち良い感覚。

無垢な歌声が印象的だった「smile」は初めてバンドバージョンで聴きました
これはこれで小気味良いバンドサウンドとマッチしていていいものですね
Bメロの完成度はやはり流石です。


間髪入れずに、miccoさんがウクレレ弾き語りで「風が吹く」を披露
そうそう、こういうのが聴きたかったんだよ!ってくらいナチュラルな感触に感動出来ました
本当に昼下がりのフェスで聴きたくなる音像というか・・・。
弾き語りはやっぱり最高ですね。

MCでmiccoさんが「達也は今日も髪ボサボサだね」と言うと
「でも今日はヘアメイクしてもらったから、ちゃんとしたボサボサなんだよね。」と
ちゃんとしたボサボサって言い得て妙だな~とか思いつつ(笑
miccoさんは髪を切られてました。
そういういつものやり取りの後で「未来シルエット」だったんですが何かもう本当に丁寧な歌唱でした
音源でも丁寧だと思うんですがこの日は輪を掛けて丁寧さが際立っていた気がします
相変わらず宝石のような歌声で素敵だったなあ。

「catchlight」はこの日披露された新譜の楽曲の中でも特に感触が良かったですね
一番メジャーデビュー直後っぽいというか、囁くように歌うサビ前のメロも色っぽくて(笑
最後の「dive!」ってフレーズも勢いがあって思った以上にノる事が出来ました
初めて聴いた「fluffy」も王道感があって素晴らしく
「水彩キャンディー」では菊池さんの弾く歪みも含むギターフレーズに興奮
流れるようなメロディの美しさも堪能しつつ、次の「凛」でクールダウンモードに突入。


「凛」はなぜベストに入らなかったの?という声が多かったらしいです
そしてそこからドラマチックさが際立つ「永遠の記憶」、儚さに心打たれながら
胸を掻き毟るようなフレーズの一つ一つに静かに酔い痴れました
この曲ライブ会場限定なんですけど
ぶっちゃけ相当シングル向けのメロディだなあ、と
是非是非チェックしてみて欲しいマスターピースの一つです。

スタイリッシュに駆け抜ける「puzzle」から後半戦に突入!
続く「残像キセキ」でも聴き手を引っ張るような強い歌声を響かせつつ
やっぱりライブで更に化けちゃう「夢ぐも」はとみに素晴らしかったと思う
この曲を演奏してる時のmarbleはすごくロックバンドっぽいんですよね
歌詞も転がるようなイメージですし
ちょっと今後のライブでもまだまだ聴きたい感じの一曲です
そして流麗なビートが気持ち良い「青空loop」とまだまだ盛り上がる後半戦、
とどめに「Lingering Fizz」!・・・と思いきや
「いつか明ける空へ」~「ハミングバード」と熱量が高めの楽曲をどんどんと演奏する面々
この辺のクライマックスがずっと続いてる感覚は凄く新鮮だったんですが
最後は新譜の楽曲をじっくり聴かせる流れに
曲は勿論「未来スコープ」、
これがまたもや音源以上に丁寧な歌唱を披露されていてその磨き上げられっぷりが兎角最高でした
疾走感と染み入る感じが同居しているセンスにやっぱり名曲だなあ、と思いつつ
勢いで終わらずしっかりと着地させる丁寧さにしみじみ感動しつつ
本編は終了、
個人的に新譜の楽曲を全部演奏してくれたのがすっごく嬉しかったですね
今年もこの場所で高クオリティのライブを鑑賞する事が出来て嬉しかったです。
ありがとうございました。









セトリ
1.nora
2.芽生えドライブ
3.流星レコード
4.smile
5.風が吹く
6.未来シルエット
7.catchlight
8.fluffy
9.水彩キャンディー
10.凛
11.永遠の記憶
12.puzzle
13.残像キセキ
14.夢ぐも
15.青空loop
16.Lingering Fizz
17.いつか明ける空へ
18.ハミングバード
19.未来スコープ
encore
20.ビードロ模様(cover)
21.時の華








アンコールは、去年「あの夏」のOPカバーを大阪で聴いたんですが
今回はEDのカバーを聴けました。それで、それがめっちゃ良かったですね
miccoさんの声に合ってるというか、
それでいて気持ちもしっかりと込められていた気がしました
波長的に良かったなあ、と

そして久々に聴いた「時の華」はとにかく美メロっぷりが心地良い余韻を残してくれました
この選曲がまた絶妙でいいんですよね~ 多分誰も予想してなかったでしょう。
でも今回のライブには似合ってたと思います。


個人的ハイライトは「風が吹く」「catchlight」「永遠の記憶」「夢ぐも」「未来スコープ」あたり
そういえばかなり久々に初めて生で聴く楽曲の多いワンマンだったんだなあ・・・と思うと
感慨深いものがありました
その中でも「ハミングバード」「時の華」とちょっと前の楽曲も同時に聴けたのが尚嬉しかった。
シックに、ちょっと大人っぽさを感じる事の出来た充実の3時間でした。
また、下半期もライブに行けたら・・・と思います。






とんぬらさん 9巻(最終巻)/セレビィ量産型

2013-06-28 03:28:11 | 漫画(新作)

















最終回で泣いた。














自分でも驚いたんですけど、この作品で普通に泣くとは思いませんでした
普通に泣くというか・・・普通なら泣く類の作品ではないですからね
こういう時に泣けた理由を分析したくなってしまうんですが
理由は至極シンプルで
やっぱり人間と動物の絆的なエピソードにいつまで経っても弱いんだなと思いました
そういえば基本ギャグ漫画のはずの「霊媒先生」でも7巻のペットとの別れの話で泣いたんだった
ただ、こっちはむしろ猫の方が長生きするというトンデモ展開なんですけどね(笑
でも・・・二人の絆を繋ぎとめていた料理を作れなくなったという事や
とんぬらさんが彼女が息を引き取るまでずっとそばにいてあげたという事実
それがもう涙腺決壊を確実に推し進めてくれました
漫画で泣けるっていいもんですね。
何か今はすっごい爽やかな気分なんです。

とんぬらさんの優しさや雄大さの根源が最後のエピソードで完全に分かった気はしていて
多分相当な年月長生きしている妖怪のような猫で、でもそうやって多くの人生や経験を積んでるからこそ
人を矯正してあげられる度量があったり基本何があっても動じない雄大さを手に入れたのかなー、と
結局謎は全部分からなかったし、
兄弟を全部出す事もなびきの猫も実現しなかった
あと個人的にアニメ向きだと思ってたのでそれが実現しなかったのも残念
でもこの最終回で泣けた事、とんぬらさんの気持ちが分かった事で個人的に不服ではないというか
これはこれでいいんじゃないか?とも思えるのが自分でも意外だったし本音でしたね。
要するに終わり方が凄く良かったので全部許せるという話なんですけど。

それに、終了の理由は単純にネタの枯渇っぽいので人気がなくなった訳ではないですし
枯渇する前に、面白いままで終われたのはある意味幸せだとも同時に思う
それだけ作品の事を考えた上での終了判断ならば
受け入れようという気にもなるかな、と
まあ基本一話完結のコメディなんで不意に終わるのもらしいっちゃあらしいですしね
複線は全部回収は出来ずとも、最後まで面白く愉快で優しいとんぬらさんのままで終われたのは事実かと
最後までエンターティメント性に富んだ漫画だったなと。


1巻発売時が一番盛り上がった気はしますけど、
ただ個人的にはその後のお話も継続して面白かったとは思う
特に友人サイドが活躍するようになってからは色々とバリエーションも増えたし
後続の猫たちもどいつもこいつも個性的でいちいち楽しかった
いずれ慣れると思ってたとんぬらさんも
意外と最後までインパクトを引き摺ったまま終われたのもまた良かったですね
基本ギャグ話ですが時折素直に良い話が挟まれる塩梅、家族の絆を描くエピも大好きでしたし
少年誌のちょいエロギャグ漫画が好きな層にとってはハマりやすい漫画かなーって
ボンボン坂とかで育った自分にとっては馴染みやすい漫画でしたね。

この最終巻でもそのネタの面白さは炸裂していてどんすけの放屁ネタ(笑)から
雛乃のだらしないネタも何度も見てるのに相変わらず楽しかった
そしてとんぬらさんのホラー的謎がここに来て明らかになったりと逐一笑いや面白味が絶えない構成で
しっかりと立つ鳥跡を濁さず安定したクオリティのまんま終わってくれたと思う
特にどんすけのキャラは益々面白くなってきていて
使い勝手も相当良さそうだった
3姉妹の描写も相変わらずクスクス笑えて時には温かくなる描写もあったり
元々のキャラ設定が秀逸なのか最後までキャラの動きが活き活きしてる印象の作品でした
だから個人的にはそれに引っ張ってもらえて順当に楽しみ切れたという感じですね
また次回作でのチャレンジや構成にも是非期待しています。
最後まで大好きだと思える作品なのが嬉しかったです。
いや、むしろ最終回がツボだったお陰で9巻で更に好きになれたかな?
結構アナーキーな表現も目立つので賛否両論とかはまあ普通にあるとは思いますけど
個人的には秀作名作の形容をしても十分良い作品なんじゃないかと感じました。
貫かれたエンタメ精神に敬意を表します。ありがとうございました。


好きなキャラは市乃となびきで、
特になびきは普段がおてんばな分
時折彼女が性を意識する瞬間の照れ顔が物凄くツボだった印象がありますね
また彼女みたいなタイプの女子もいつか描いて欲しいですね
雛乃の自堕落さもあれはあれで見てて面白かったし、
勿論メインのとんぬらさんの男らしさはいつ読んでも格好良かった
どんすけもデュークもチャーミーも各々しっかりコメディ描写に貢献してくれてましたし
蟹江先生の存在も色々な意味でおいしかったです(笑
そんな風に愛すべきキャラクターが非常に多かった今作
全9巻とやや長期連載気味ですが気軽に読んで笑ってくれたら、と思います
そして最後のエピソードで少しでも感動してくれたらファンとしては嬉しいですね
ちなみに個人的ベストエピソードも最終回です。そう思えるから納得も出来たんだと思う。

寂しいけれど、この世界観ともしばしのお別れ。4年以上もの間非常に楽しかったです!











正直9巻で終わると聞いた時は「ちょっと待った!」と言いたい気分だったし
ショックではあったんですが、読み終わってみたら普通にこういう気分になってるのが
漫画の表現の面白い部分だよなー、とも思う(笑
何はともあれユーモラスで時折感傷的な気分にも浸れる、そして優しさも表現されてる良い漫画でした。
またいつの日か何かの形で再会出来たらいいな。と思いつつ、今は笑顔で「バイバイ!」と。
そう締めたいと思います。
感謝!





かんなぎ 8巻/武梨えり

2013-06-27 21:21:17 | 漫画(新作)


















武梨えり「かんなぎ」8巻読了。














ある意味5年ぶりの新刊。
どういう事かというとようやくかんなぎらしいかんなぎが帰って来たというか、
凄く懐かしいテンションで読めたなあ、という印象です。7巻の内容は去年読んだ漫画の中でも
10本の指に入るくらい好きなものでしたが、「面白い」と「らしい」って別物ですからね。
前巻はスリリングで熱い展開を真っ直ぐに楽しめる内容でしたが
今回はしっかりと楽しめるコメディあり、
ニヤニヤ出来る恋愛模様あり、
仁の成長物語あり、
更には水面下で隠されてきた設定も徐々に語られる等休止以前のかんなぎが帰って来た感覚
もう一度あの頃のテンションのまま読めるかんなぎがフルパワーで復活したようで
読んでて最高に気持ちの良い巻になっていました
私自身武梨さんのやや中性的な作風が元々大好きでしたし
コメディとシリアスが同時進行していく小気味良さがお気に入りだったので
個人的なフェイバリットテイストが見事に再現されたようでかなり満足出来た新刊
最早長期休載が昔の事のように「いつも通り」をしっかりと貫いてる姿勢に感銘を受けました。
7巻に続いてまたも重要な意味を持つ巻になったのがファンとして嬉しいですね。

7巻と比べて最も違うのは展開がゆっくりという事ですかね
7巻で出てきた新キャラの男の子・・・いや、もとい男装女子か(笑
彼女との触れ合いのエピソードを入れてきたり、
ざんげちゃんが一旦消えたからこそ白亜が一歩踏み出すエピソードをここで挿入したりと
かゆいところに手が届く感覚が読んでいてなんとも素敵でした
こういう急がずにじっくりと展開していくペースは正にかんなぎらしいものだと思うので
その意味でもここに来てのペースダウンは個人的に正解だったと思っています
何より、読んでて楽しかったし(笑)。
真に迫るようなシリアス描写がここ最近は多目でしたが
前半のようなクスクスニヤニヤ出来るまったり模様も武梨さんの確かな味なんですよね
その純度だったり誠実な恋愛描写をきっちりと味わえたのは大きかったです
一つ一つの描写も、
一つ一つのセリフもしっかりと意味合いがあって面白い
そういうかんなぎ独特の堅実で中身のある笑い描写を久々に堪能出来たのは嬉しい事でした。

7巻からの新キャラの男装女子・火上くんは相当オイシイキャラに仕上がっていて非常にいいですね
ここに来てラブコメ勢力図に新規参入か?と思わせるくらいのナチュラルな可愛さ
正直ただ単にBLネタやりたいんでしょ?って途中まで思ってたので
かなり意表を突かれました
何かその意味でも良かったですね~
初めからバレバレだとしらけるけれど、一旦BLネタ挟んで読者を騙すセンスが流石というかなんというか。
それによって白亜ちゃんが過剰に意識したりラブコメ要員としての役立ちっぷりも流石
後半のコスプレ衣装含めて新キャラがもたらす新鮮なテイストが実に楽しかった
単なる主人公の補佐役以上の役割があるのがいいなあ、と
話も順当に進んでいきますしね。



で、今回一番良かったと思うのは白亜とのエピソードですね
ここまで長々と引っ張って来ただけあって「ようやく!」って感動がありました
また踏み出す勇気をくれたのがなんだかんだいってざんげちゃんだった、というのも感慨深いです
7巻では拒絶したけれど、結局は彼女の存在に助けられている、という・・・
ざんげちゃんファンとしてもそれは嬉しい描写でした。

ざんげちゃんは所々で目だっていたけど、白亜はどっちかと言えば不遇ポジション
または温存ポジションだっただけに今回の大フィーチャーのカタルシスは相当大きなものでしたね
恋愛描写の楽しさは勿論、意外と仁の異性交流に対して心配性な一面を覗かせたり(笑
ナギ以外の女の子とちょっと良い感じになるのも新鮮味があってよかったです
まあ仁は一途なタイプだろうからきっと彼女は選ばれないだろうけど
一時的にも満たされる描写があるだけでも違いますからね。
ただ支えられているだけじゃなくて、
彼女が見せた確かな成長
ざんげちゃんにもらったいくつもの後押しのメッセージたち
白亜のこれ以上ない成長具合をしっかりと描いてくれたからこそ
恋愛描写だったりに通常以上のカタルシスが生まれたのかもなあ、とか感じつつ
過程の巻とは言えようやく一つの結実を垣間見れた印象もあって非常に良かったと思います
「かんなぎ」も初期からのファンなら分かってると思いますが相当に堅実な作風でもありますからね
そういう一貫した良さが滲み出ていたのが読んでて心地良かったんだろうな、と


もう一つ、成長と言えば勿論この人、仁に関しても中々に掘り下げられた内容になっています
元々備わっていた霊感を基にナギに近づこうと努力し続ける描写だったり
本巻の最初から最後まで泣き言言わずに頑張り続ける様だったり、
もう以前の苦悩している彼はここにはいないですね
一度挫ける描写はありますけど(笑
それにもすぐに答えを見つけるところが成長したなあ、と
元々単純に居候として転がり込んできたはずのナギを能動的に追い求める様というのは
成長の度合いを示すには十分で異様に男らしくなったなあ~と感じながら読む事が出来ました
その想いの甲斐あってか最後には一つの「成果」が舞い降りる訳ですけど、
その瞬間もまたドラマチックで・・・
また9巻以降を読むのも実直に楽しみになりましたね
主にキャラの成長・コメディ描写の面白さを描いているような巻でしたけど
水面下ではちょくちょく設定や過去描写が明かされたりと物語自体も地道に進んでいます
その中でナギがどういう類の神様なのかも語られたりと
設定的な意味でも楽しめる8巻
どの要素も殺しあわずに上手くかみ合いつつ進んでいくネームの上手さを感じられた最新刊
まだまだ面白さや独特のテンションは健在も健在!と言い切れる内容になってたのが嬉しかったですね。
ラブコメ模様も、根源の設定明かしも含めてこれからも全力で楽しんで行きたいです。
満を持して、かんなぎらしいかんなぎが完全復活してくれました。













あとは細かい部分で語るとまた大鉄と仁のコントのようなやりとりが見れたのが嬉しかったですね
何かこう、この二人なら擬似BLネタも許せちゃう雰囲気が悔しくも楽しい(笑
仁は相変わらず可愛いしなあ。
ここまで嫌味のないラブコメ主人公も中々いないですけど、
今の仁はそれに加えて男らしくもなってるので余計に良い感じだと思います
途中の自問自答の描写も中々に奥が深くてよかったなって思う
割とそういう部分は真面目な作品でもあるんですよね。

あと今回は限定版と通常版両方買ったんですが(表紙が違うので)
限定版の方には単行本未収録のショート漫画集が付随されていますね
基本的にはおまけの詰め物、という印象なんですけど
つぐみのワンエピソードがかなりツボだったので結果的には買って良かったです(笑
でもまあ基本はコレクター向けですね。それとざんげちゃんの1P漫画が全部フルカラーで収録されてるのも○。

総じて満足度の高い新刊でした。やっぱりこの漫画大好きですね。今も昔も。




LOST IN TIME (  ) trust over thirty tour 2013@恵比寿LIQUIDROOM 13.6.23

2013-06-25 19:41:05 | ライブレポ

















日曜日、LOST IN TIMEのライブを観に恵比寿へ行ってました。















一曲目の「Over」からして既に抜群のコンディションなのが伝わって来る鉄板の滑り出し、
だけどただ安定しているだけではなくグイグイと心の中に入ってくる歌の力がやはり凄まじかった
心地の良い緊張感の中で張り詰めながらも、躍動感も同時に感じられる塩梅がいいなあ、と思いつつ
「沈む船一つ救えやしない」「映る世界が悲しすぎて」等
感情移入せざるを得ない言葉がバシバシと自分の中で響き渡る
最後のフレーズのナチュラルさを含めて年始の新代田に匹敵するクオリティの「Over」でした
千葉と横浜は勢いを重視されてたんだけど、どこか張り詰めてる方がこの曲には似合うなあ、と感じた。

バンドとしての一体感が早くも垣間見れた切なさ溢れる「約束」から
イントロのメロディアスなベースラインに魅了された「花」へ、どんどんと旨味を増す序盤
バッキバキのサウンドにみずみずしいテンションが重なってこの辺はもう最高でした
「花」はコーラスワークも冴えててより新鮮に鳴ってるのが尚素敵で。


千葉でも相当好感触だった「誰かはいらない」、やっぱりBメロのクライマックス感が堪らなく
サビの静寂とのコントラストも芸術的で味わい深い仕上がりになっていました
このタイミングでやるには相応しい「通り雨」、
終演後にブッチャーズの「7月」が流れていた事も含めてサビのフレーズが真っ直ぐに突き刺さって来ました
一音一音がしっかりと活き活きしている感触は本当に足並み揃ってるなあ、という印象で嬉しかったです。
情念溢れる「シルエット」は感情を剥き出しにして歌う海北さんの姿が兎角鮮烈だった。

渾身の想いを込めて「列車」、終わった後に大きな拍手が巻き起こる
そして個人的に凄く素晴らしかったと感じた「キャラバン」。
この曲はアコースティックセットでしか聴いた事がなかったので、バンドアレンジが新鮮、な上に
生で聴くとかなりダンサブルな音像になるのが非常に楽しいなと
自分自身に頷くかのように歌われたフレーズの数々
元々あった純粋な気持ちに問いかける言葉たちに思いっきり揺さぶられながら
自分の素直な気持ちを炙り出せるような・・・そういう音として鳴っていました
あんまり演奏される機会の多くない曲ですけど、だからこそここで聴けて本当に嬉しかったです。
実直に勇気に変わってくれるような演奏だったと思う。

三井さんのギターの美しさが聴く度に高まっている「はじまり」、
この曲も前の曲に続いてダンサブルな一面も垣間見れてフロアも気持ちあったかい
そして新代田で感涙してしまった「バードコール」はこの日も抜けるように素晴らしくて
後半の感極まった三井さんのギター、壮大なスケール感を与えるアンサンブル
聴き手の背中を思いっきり押してくれるような力強さも感じられて
かなり情感に訴えかける仕上がりに。
最終的には音で伝えようとする姿勢に満ちているのが個人的にツボで魅了されてしまいました。


新譜から「30」「雨が降る夜」と続く
「雨が降る夜」は千葉の時と同じく「手を振るよ」ってフレーズの威力が私的には凄くて
相応の感情移入をしながら聴き入ってしまいました この曲すっげえ良い曲ですよね。ホントに。

ここで何と源ちゃんのドラムソロパートが挟み込まれる
いつものようにアグレッシブなドラミングをしながら宣伝/MCかと思いきや
恵比寿ビールの音楽に乗せて数分間ソロタイムと相当フィーチャーされて楽しかった
こういうのも含めて一人一人にスポットが当たる感覚が楽しかったですね
カウントを始めて26に達したところで「26」に入る、という演出も良かったです
凄い練られてていいなあ、と

シンガロングの雰囲気が心地良かった「26」を歌い終わった後
後半のアグレッシヴモードに突入宣言、まずは「青よりも蒼く」で抜群のスタートを切りました
「誰かが泣けば誰かが笑う」、一つ一つの言葉にしっかりと気持ちが込められてる丁寧さに感動しつつ
焦燥感を含む前のめりな音像に実直に心が盛り上がりを見せる
そして個人的に大好きな「スピンオフ」ではやはり海北さんの巻き舌が炸裂!
普段はおだやかで雄大な歌声なだけにいきなり攻撃的になる緩急がたまらない(笑)。
ヒリヒリしたメロディと併せてこの曲は本当にツボな場面の一つでした
千葉よりもきっちりブラッシュアップされてる感覚も尚素敵で。

磐石の盛り上がりを見せた「ココロノウタ」は海北さんの舞うようにベースを弾かれる姿が印象的
源ちゃんのドラムもこの曲では特に活き活きと鳴るなあ、と感じながら
続く「希望」では観客も含めたガムシャラな一体感に有無を言わさず興奮させられる
こういう感覚、オルガズムが味わえるからライブ通いは止められません
イントロから歓声が沸きあがってたので今やアンセムなんだなあ、と
ザクザクと鳴るギターの音色が気持ち良い曲ですね。

「歯を食いしばって僕らは生きてる」というフレーズで鳥肌が立った「旅立ち前夜」、
この曲も当時の勢い重視から今の情感重視な方向性に上手く嵌っていて違和感のない組み込みでした
盛り上がりも抜群だった事からこの曲も今はアンセムの一つとして受け入れられてる気がしましたね。

「最後の頁」の雄大なスケール感でもって本編は終了、
ただひたすらにシリアスに男らしく演奏するロストの面々に痺れた数時間でした
特にメンバー同士の波長の合いっぷりは実直に進化を感じさせてくれて良かったなあ、と
今のロストの全力を出し切れてたと思える充実のワンマンだったと思います。
これからのロストも凄いと思う。また、追いかけます。








セトリ
1.Over
2.約束
3.花
4.誰かはいらない
5.通り雨
6.シルエット
7.列車
8.キャラバン
9.はじまり
10.バードコール
11.30
12.雨の降る夜
13.Drum Solo
14.26
15.青よりも蒼く
16.スピンオフ
17.ココロノウタ
18.希望
19.旅立ち前夜
20.最後の頁
encore
21.翼
22.手紙
23.呼吸











三井さんのギターは観る度に上手くなってる感覚、
もっと言うとロストインタイムというものに寄り添えてる感覚があって
それを毎回感じるのがすっごく楽しみになってきました
三井さんのギター、めっちゃ素晴らしいと思います。過去のギタリストと比べてもね。
今、本当に良い時期なんだなあって言葉以上に演奏で確信出来ました。

アンコールでは熱量と感情の放出がいつも以上のインパクトだった「手紙」が特に良かったです
「呼吸」の余韻を残しながらしみじみと終わっていく感覚もまた好みでした
そして、昭和風の茶番映像(笑)を使って久々のホールワンマンが開催される事も最後に告知
そういう細かな仕込みやファン思いの構成も含めて抜群の出来だったなあ、とはっきりと思います。

感情の機微だったり、想いの根源だったりがしっかりと伝わって弾けた意義のある一夜でした。
ありがとうございました。




クロス・マネジ 第38話「あんな思い」 感想

2013-06-24 04:52:26 | クロス・マネジ(WJ系)
ペットボトルホルダーが当たったよ。大切にしよう。











正直めっちゃ面白いです。
なぜここまで面白く感じるのか?って言うと各々のキャラの気持ちが痛いくらいに分かるからです
櫻井は当然、和峯さんと戦えるのはこれが最後のチャンスという深空、
「一生後悔する」っていうのもある意味真理なんですよね
だってこれ逃したら当分リベンジ出来ない訳ですから
それに才能が開きかけてる今が一番楽しい時期でしょうし、
何より強くなった「今の」藤丘で最後まで頑張りたい気持ちがある。その一方で複雑な心境を抱える龍兄ちゃんと
誰よりも櫻井の辛さや苦しみを側で見てきたからこそ必死でお願いをする早見先輩・・・
錯綜するドラマ模様に実直に痺れてしまったんですが
それも今までの積み重ねがあるからなんですよね
今週のエピソードを見て初期の積み重ねが無駄だなんて言う人はいないでしょう
後々にこういう熱いドラマが待ってるからこそじっくり進む構成に意味が出てくるわけで。
そこを伝えたかったし、今も伝えたいですね。
今、本当に「クロス・マネジ」は輝いています。

今週一番グッと来たのはやっぱり早見先輩ですかね
何も奪わないで・・・深空が無理して無茶して傷付くのは本人だけじゃない
周りの人々、特に自身が同じ怪我で故障してしまった櫻井にとっては地獄を見るのも同じで
夢も希望も自信も何もかもを失くしてしまう分岐路に立たされている、と
深空の決意も勿論本気だったでしょう
でも、それだけじゃなくもっと周りの事も考えて
それから行動して欲しい、決意をして欲しいという至極当然な流れ。
罪悪感と混乱に溺れる櫻井を、今本当の意味で救えるのは深空しかいないのだ。
その為にも、無茶して故障する事を避け、かつ彼の努力が報われるようなその先を送る必要がある
それは難しい注文かもしれないけど、ここで出場を選択するのならばそのくらいの覚悟は絶対だと思う
ここがプレイヤーの主役としての意地の見せ所―
来週以降の彼女の活躍には本気で期待させてもらいます。

それにしても、あの転倒ゴールが痛みの複線だったとは・・・
まあ確かに体勢凄かったですしそもそもよく転ぶ子だったからねえ
それもまた積み重なったものの一部なんでしょうか
考えてみれば1話からしてそうだわ。


個人的に、そういう怪我から立ち直って乗り越えて、元気にプレイし続けられれば
後悔の念に怯えている櫻井を精神的に救うことが出来ると思うんですよね
その為の怪我なんじゃないかなー、って私的には思いました
先週は大好きなキャラが窮地に立たされた事でただただショックを受けるしかなかったんですが
今週読んでみたらちゃんと初期のエピソードの積み重ねを活かした内容になってるんだなー、と
それによって逆にまた試合に於けるドラマが盛り上がって来た印象もありますし
まだまだ楽しませてくれそうで何よりですね
引きもまた龍兄ちゃんの複線を活かしてくれそうなので来週号も楽しみです

それと、さり気に若本くんの描写も良かったですねー
信じて待つのも選択肢の一つ
立ち入らない距離感も選択肢の一つ。彼は彼で正解だったと思う
そして強く握った拳の描写で想いも伝わるという抜け目の無さに感動。
この漫画に適当に作られた脇役なんか一人もいない。そう確信させるようなエピソードでした。


櫻井の心情がものすごく哀愁的に沁みたんですけど
こういう人間が抱える後ろ向きな部分や後悔の念を描く事って重要だと思います
そういう描写って読んでいて感じられるシンパシーが結構ありますから
大事なのはここからどう這い上がるかどうか。
自分を信じられるか、
自分のやってきた事を本気で誇れるか否か。
深空も勿論ですが、櫻井がこれからどう出るかにも期待と注目を置いておきたいですね
相当物語に於ける加熱が凄いことになって来てるので、最終的にどんな景色を見せてくれるのか
非常にワクワクしながら次週以降を待ちます。
今週はもう、多分連載始まって以来一番続きを渇望したんじゃないかな(笑)。
でも、渇望しただけあってキャラの心情がストレートに伝わって来る素晴らしい回でした。
正解であろうと不正解であろうと最後には報われる瞬間を描いて欲しいですね。
例え試合に勝てなくても、負けたとしても、「成果」を掲げる事は出来る筈ですから。
頑張れ藤丘、頑張れ櫻井、頑張れ深空、そして頑張れKAITOさん。
今週も早朝からアンケ出しにいくぞっ!
一刻も早く届ける為に・・・。












この漫画はファンタジーではなくドラマなんだな、と
はっきりと思いました
で、なんで自分が今のジャンプでこの漫画が一番好きなのかも・・・
私はファンタジーよりもドラマの方が好き、ただそれだけだったんだって。