映画「バンクーバーの朝日」を観てきました。
★★ ★1900年代初頭、多くの日本人が新天地を夢見てカナダへ渡った。
しかし現実は、過酷な肉体労働や貧困、云われのない差別…という厳しさであった。
そんな中、日本人街に野球チーム「バンクーバー朝日」が生まれる。体格で上回る
白人チーム相手に負け続け、万年リーグ最下位であったが、彼らのプレイは日本人
街の希望の光となっていった。ある年、キャプテンに就いたレジー笠原は、偶然
ボールがバットに当たって出塁できたことをきっかけに、バントと盗塁を多用する
プレースタイルを思いつく。その大胆な戦法は「頭脳野球」「サムライ野球」と呼ばれ、
同時にフェアプレーの精神でひたむきに戦い抜く彼らの姿は、日系移民たちに
勇気や希望をもたらし白人社会からも賞賛と人気を勝ち取っていく。
1914年 - 41年、戦前のカナダで活躍し、2003年にカナダ野球殿堂入りを果たした
日系移民の野球チーム「バンクーバー朝日」の実話をもとに描いている。★★★
映画を観る前に、実際に朝日軍でプレイしていた方とともに、現地の当時の
紹介をする番組を観ていたので、感無量でした。
映画では描かれなかった、収容所の厳しい生活にも思いを馳せました。
石井監督は、日本人の置かれた厳しさをしずかなタッチで描いていました。
白人社会で生きる日本人の心の揺れを、1世の親世代、2世の子供世代でも
微妙に違うこともさりげなく表現していました。
差別される側は、きわめて無口です。
言いたいことを吐露することは、生活を脅かすからです。
戦争は、本当に思わぬところに爪痕を残しているのですね。
収容所で5年も過ごした人は、電気も水道もなく、氷点下30度くらいの
家で暮らしていたと、ドキュメンタリーでは言っておられました。
バンクーバー朝日軍の快進撃が、再現されていました。
みんなに どれほど勇気を与えたことでしょう。
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