ひとりが「音楽」を取り入れ、聞くシステムが時間、媒体も含めて大きく
変わった。
(1)限られたメディア(NHKと民放数社のラジオ、テレビ局)を通して聞く
音楽。レコード、CD店に出かけて購入して聞く音楽の求心(集積型の興
隆)型の時代。同じ音楽、音源を聞く機会が多くなるので、同じ音楽を共
有する人、時間も多くなる。
同じ音楽を繰り返し聞くことになると、脳内にそのイメージが強く残り、
それを取り出して聞く志向も出てくる。多数が共有して、繰り返し聞くこと
になると、それがヒット曲。一日中、音楽をかける業界も取り上げ、さらに
聞くエリアを広げて、ますますヒット曲。
音楽のキャッチに時間、場所、媒体といくつかのアイテムがかかわって、
音楽というものは、音響効果の高い、「良質」な環境のなかで聞くもので
あった。
(2)それからメディア数も拡大して、選択肢が比べようもなく広がった。
そこへケイタイの出現により、音楽は手軽に、いつでもダウンロードして、
歩きながらイージーに聞くものとなる。音楽の放射型の時代。
「ながら」の、とにかく音が環境にかかわらず聞こえているイージーリ
スニング効果音が、音楽となった。この音楽は、いつでも、どこからでも、
いくつもキャッチできる即効性の高いものとなる。
(3)良質な音楽(ポピュラー音楽)を期待するとなると、、メロディととも
に聞かせる言葉(詞)の力も影響力を持つ。言葉の持つ力には、脳内に
イメージを定着させる直接的な影響力がある。
感性だけでなく、映像として脳内に描写する力がある。メロディにマッ
チした言葉(詞)が曲に「個性」をつける。
(4)イージーリスニング効果音となると、言葉(詞)の伝える力はたい
した意味がなくて、言葉もメロディの中のひとつ。音楽の没個性化で、
方向に集積できない。
(5)長い音楽の歴史の中で、音楽的なスキル、効果として、「やれる」
ことはすでにどこかで誰かがやってしまっている。そこで、今更、ドラス
ティックな手法は限られてくる。そこからも音楽の没個性化の時代。
ということで、近年はメガヒットといわれる曲は世界的にも聞かれずに
人それぞれの感性にあわせた、自分だけの音楽をいつでも、どこから
でも手軽に楽しんでいる、音楽の放射型の時代となった。
(6)音楽(ポピュラー音楽)がメロディ(と詞)から、リズム中心に移行し
た背景もある。
社会の日常的なテンポの変化、より専門的な音楽のプロ化志向が
長く続き、より市民的な底辺ポピュラー化の本来的なものに向かって、
「日常」をそのままストレートに作風、作品にスリップするものに移る必
然性があった。
メロディからリズムへ変遷したことが現在の音楽環境(地図)を塗り
替えたのか、音楽環境(地図)を取り巻く変遷が音楽をそう変えていっ
たのか。どうでしょうか。
これから、次の時代の「ビートルズ」はどんなスタイルで出現するの
か。音の、脳の「シンプル」な世界から、もう一度新しい「音」を探して
音楽をつくりだす。
音楽をつくりだす人。身も心も、一切新鮮にして、シンプルに。やって
みましょう。
変わった。
(1)限られたメディア(NHKと民放数社のラジオ、テレビ局)を通して聞く
音楽。レコード、CD店に出かけて購入して聞く音楽の求心(集積型の興
隆)型の時代。同じ音楽、音源を聞く機会が多くなるので、同じ音楽を共
有する人、時間も多くなる。
同じ音楽を繰り返し聞くことになると、脳内にそのイメージが強く残り、
それを取り出して聞く志向も出てくる。多数が共有して、繰り返し聞くこと
になると、それがヒット曲。一日中、音楽をかける業界も取り上げ、さらに
聞くエリアを広げて、ますますヒット曲。
音楽のキャッチに時間、場所、媒体といくつかのアイテムがかかわって、
音楽というものは、音響効果の高い、「良質」な環境のなかで聞くもので
あった。
(2)それからメディア数も拡大して、選択肢が比べようもなく広がった。
そこへケイタイの出現により、音楽は手軽に、いつでもダウンロードして、
歩きながらイージーに聞くものとなる。音楽の放射型の時代。
「ながら」の、とにかく音が環境にかかわらず聞こえているイージーリ
スニング効果音が、音楽となった。この音楽は、いつでも、どこからでも、
いくつもキャッチできる即効性の高いものとなる。
(3)良質な音楽(ポピュラー音楽)を期待するとなると、、メロディととも
に聞かせる言葉(詞)の力も影響力を持つ。言葉の持つ力には、脳内に
イメージを定着させる直接的な影響力がある。
感性だけでなく、映像として脳内に描写する力がある。メロディにマッ
チした言葉(詞)が曲に「個性」をつける。
(4)イージーリスニング効果音となると、言葉(詞)の伝える力はたい
した意味がなくて、言葉もメロディの中のひとつ。音楽の没個性化で、
方向に集積できない。
(5)長い音楽の歴史の中で、音楽的なスキル、効果として、「やれる」
ことはすでにどこかで誰かがやってしまっている。そこで、今更、ドラス
ティックな手法は限られてくる。そこからも音楽の没個性化の時代。
ということで、近年はメガヒットといわれる曲は世界的にも聞かれずに
人それぞれの感性にあわせた、自分だけの音楽をいつでも、どこから
でも手軽に楽しんでいる、音楽の放射型の時代となった。
(6)音楽(ポピュラー音楽)がメロディ(と詞)から、リズム中心に移行し
た背景もある。
社会の日常的なテンポの変化、より専門的な音楽のプロ化志向が
長く続き、より市民的な底辺ポピュラー化の本来的なものに向かって、
「日常」をそのままストレートに作風、作品にスリップするものに移る必
然性があった。
メロディからリズムへ変遷したことが現在の音楽環境(地図)を塗り
替えたのか、音楽環境(地図)を取り巻く変遷が音楽をそう変えていっ
たのか。どうでしょうか。
これから、次の時代の「ビートルズ」はどんなスタイルで出現するの
か。音の、脳の「シンプル」な世界から、もう一度新しい「音」を探して
音楽をつくりだす。
音楽をつくりだす人。身も心も、一切新鮮にして、シンプルに。やって
みましょう。