いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

ひとりじゃ、ない。

2009-07-07 20:12:41 | 日記
 「誰でもよかった。」 日常に潜む、非日常。
 秋葉原、土浦、下関、そして大阪此花事件の、「逃げ口」のなんと
も非日常の、安い言葉。
 
 「仕事も金もなく、人生に嫌気がした。人が多数いるところ、誰でも
よかった。」

 コミュニケーション・ツールが格段に進歩して、世界中の誰だれか
と交信もできれば、発信もできる時代。
 自分の「逃げ口(道)」を「安易」に探すことも、一方的に「無差別」
に共有できる「手軽さ」もある時代。

 「逃げ口(道)」、「安易」、「無差別」、「手軽さ」。なんと無味乾燥な
言葉が浮かぶ「非日常」の象徴的な世相の一片。現実(日常)の中
に見る非日常。

 誰のせいでもない、人生の下げ止まり。
 「仕事も金もなく」 → もう、逃げ口(道)なんてないんだよ。誰
のせいでもなく、前を見て、上を見て行くしかないはずの「行き先」が
見えない非日常。死ぬ気で探せば、見える道。誰のせいでもない。
 生きていくさ。不格好でも。簡単だろ。

 日常から非日常にスリップして、安易に逃避し、日常の荷物を降ろ
す手軽さの中身。「非日常」への「スキ間」が、埋められない。

 「人生に嫌気がした。人が多数いるところ、誰でもよかった。」

 「旅」というのは、「日常」から「非日常」へのステート・スリップの
手段。
 「心の旅」の中で、非日常へ、彷徨(さまよ)い、「夢」見て、「光」
を見て、そして「現実」の中に「日常」を見る。

 現実の中に、夢見る「非日常」はない。

 現実の中に非日常を夢見る「手軽さ」の一歩手前、誰のせいでも
ない孤独。 

「オレ、ひとりじゃない」と、いうこと。

 『「人が多数いるところ、誰でもよかった」の中に、「オレ、ひとりじゃ
ない」、「ひと」がいるだろ。お前。』
 

 

 

 

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