いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

プライオウリティということ。

2009-07-06 19:32:15 | 日記
 名古屋市。長年、一部の裏金づくりが慣例になっていた市政に、河村さん
が市民税10%減税を政策のプライオウリティに掲げて、市民の51万人強
の圧倒的な支持を受けて市長となった。

 この市民税10%減税の「財源」について当初から議会、反対勢力から疑問
が出て、話題になっている。
 市長が替われば政策の見直し・プライオウリティの変更、予算のシーリング
の見直しは当然。

 そうでなければ、市長が交替する意味がない。河村さんが、市民税10%減
税を政策のプライオウリティにして圧倒的な支持を受けて、その政策を最優先
課題として実行する、議会論議も始まった。

 政策の最優先課題である市民税10%減税の「財源」を論じると、いうこと
は、それが政策の最優先課題となることによって、モスト・ビハインドになる
政策が出てくるということ。それが「何」の政策で、はじき出されるのか、縮
小されるのかの問題。

 ところが、プライオウリティの「財源」問題が注目されて、モスト・ビハイ
ンドの政策の選択についての論議が伝わってこない、「本末転倒」の議会。
 プライオウリティの政策は、まず、当然、実行される政策。プライオウリテ
ィの政策課題実行の「財源」化の問題は、そもそも存在しない。最優先実行
課題の政策なんだから。

 市長と議会の関係は勢力図を背景にして良好な関係ではなく、かといって、
51万人強の市民の支持を持つ市長の政策について、議会も単に反対という
訳にもいかず、また市長側の提案趣旨のまずさも相まって、この錯綜した関
係の中での市民税10%減税は、趣旨提案のみとなって、具体的なロードマ
ップを示すことができずに、今回開催の議会では継続審議となった。

 予算の「器」には、相当の限度はある。プライオウリティの政策をメインデ
ィシュにして、この器に政策が山盛りでも収まるのか、こぼれ出るものがある
のか。また、収まっても、市民側からは食欲を満たすものなのか、食傷気味
なものなのか。
 全体像をも示して、市と市民の体力を適度に健康体とする政策と予算の盛
り付けを見せることが、市政・予算のシーリングの目指すところ。

 プライオウリティの政策を、その下に位置づける政策と区別することなく、
反体制の話題づくりに終始して、市政が停滞することがあってはならない。
 
 市長は、今は悠然と構えているようだが、その戦略に問題はないか。まして
市民税10%減税の推進計画責任者の副市長が、関係委員会で、机に手を
ついて涙を流して政策推進の障壁、苦境を訴える様は、ちょっと、みっともない。

 長年、一部の部局での裏金づくりが慣例となっていた市政の改革に、モスト
ビハインド政策の真剣な取り扱いの論議とあわせて、政策のプライオウリティ
とは何なのか、真剣に考え、取り組んでほしい。市民のためだ。

 

 



 

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