オールドゲーマーの、アーケードゲームとその周辺の記憶

コインマシンやギャンブルゲームやカジノの歴史的エピソードとか、時々カジノ旅行記とか、たまにスポーツやマンガとか。

日本製のエレメカ機をリスト化する壮大な試みのご紹介とお願い

2022年10月02日 17時35分33秒 | ピンボール・メカ

拙ブログにしばしば英語でコメントをくださるケイトリン・パスカル(以下、Caitlyn)さんは、カナダ在住のオールドゲームファンです。彼女のオールドゲームコレクションについては、過去記事「カナダからの手紙 with オールドゲームコレクション」でご紹介させていただきました。

彼女はこれまでも自身のブログ「so I bought a pinball machine」で東西の様々なオールドゲームについての記事を公開しており、その一環としてしばしば日本の映画やTVドラマに登場するゲーム機とそこに見られる機種の紹介などもされていました。また、手打ち式だった時代のパチンコやスマートボール、アレンジボールなど風営機にも強い興味を示されており、「パチンコ誕生博物館」(関連記事:パチンコ誕生博物館オープン(1))の館長である杉山一夫さんが著書「ものと人間の文化史 パチンコ」及び同シリーズの「玉ころがし」を著す際には多くの資料を提供して協力されています。

そのCaitlynが、今度は「日本の古いアーケード マシンを世界と共有」することを目指して、主として英語話者を対象とする新しいブログ「a foreigners' guide to eremeka arcades - 外国人のためのエレメカアーケードゲームガイド」を立ち上げました。

「a foreigners' guide to eremeka arcades - 外国人のためのエレメカアーケードゲームガイド」のトップページ。ブログの趣旨の説明には日本語の翻訳が併記されている。

主たる対象は英語話者とは言え、機種名の表記は第一に日本語表記としており、また多くの部分で日本語の翻訳が併記されており、「日本のコレクターにも役立つことを願って」としています。彼女は自分で日本語を解さないと言っていますが、このように我々日本人にも読めるよう機械翻訳を使うなどの努力をされています。

この大変に奇特なブログのトップページでは、本日時点でなんと2200機種の日本製娯楽機の名前が列挙されています。Caitlynはこれらを時期別に6つに分けて、別ページで筐体の画像を掲載しています。さらにその中で詳細がわかる機種については別途記事を作成しています。

例えば、現在315機種が挙げられている「1970年以前」のリストでは、この年代の機種の名称と筐体画像が掲載されています。

1970年以前のリストの一部。セガと中村製作所のペリスコープのほか、邦画「黒い賭博師 悪魔の左手」の作中に写り込んだ、特定できない機種もリストに含まれている。

そのうち、中村製作所の「ペリスコープ(1966)」については、別途ペリスコープのページで関連情報を述べるという具合です。

リストのタイトルに張られたハイパーリンクで飛ぶ、中村製作所の「ペリスコープ」に関する記事のページ。

これだけでも気が遠くなりそうなのに、さらに驚くべきことに、彼女はワタシが過去記事「初期の国産メダルゲーム機リスト(3)1976」でまとめることを諦めると宣言した、レジャックの「ピカデリーサーカス」の同コンセプト機までも可能な限り拾って掲載しています。事ほど左様に、彼女は見えているものは徹底的にリスト化しようとしています。

これほどの労作ですから、そう簡単に完成するものではありません。現時点ではまだ始まったばかりで、これから長い時間をかけて少しずつ充実させていく運命にありますが、その作業は彼女一人では限界があります。

リストがウィキのようなシステムになっていれば、読者が随時追加や修正ができるのかもしれませんが、少なくとも現在はそうはなっていません。そして、Caitlyn自身が認識している通り、このリストには不完全な部分がまだまだ膨大に残されています。

そこで、拙ブログをご高覧くださっている皆様にお願いがございます。Caitlynのリストを見て、漏れている情報や誤りなどを発見されましたら、ぜひともご指摘いただきたいのです。方法は、彼女のブログにコメントいただいても結構ですが、英文を考えるのが面倒であれば、拙ブログへのコメントでお知らせいただいても構いません。その場合はワタシからCaitlynにお伝えします。

日本製のエレメカ機を広く世界に知ってもらうこのプロジェクトに、皆様のご協力をどうぞよろしくお願いいたします。


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