オールドゲーマーの、アーケードゲームとその周辺の記憶

コインマシンやギャンブルゲームやカジノの歴史的エピソードとか、時々カジノ旅行記とか、たまにスポーツやマンガとか。

ラスベガス半生中継・2017年9~10月 (3)10月2日(月)

2017年11月19日 18時26分30秒 | 海外カジノ
本日の朝ごはんは、フレモントのカフェで、昨日に引き続きステーキ&エッグスです。Boyd系列のカジノでは、コンプダラーがかなり溜まっているのであまり値段を気にせず注文してしまうため、お値段は失念してしまいましたが、10ドル強くらいだったような気がします。ステーキ&エッグスを注文した時、通常聞かれるのは、ステーキの焼き具合とたまごの調理方法くらいのものなのですが、今回は意外にもそれ以外に「スターチ(デンプン類)は何にする?」と聞かれました。どんな選択肢があるのかと聞いたら、挙げてきた中になんと「Rice」という単語がありました。

「ライス? ライスがあるとでござるか?」 

これまで幾十ものステーキ&エッグスを追いかけてきましたが、多くの場合、いやも応もなくハッシュドブラウンが付いてくるか、選択肢がある場合でもベイクドポテトやジャーマンポテトなどジャガイモで、ごはんがあると言われるのは初めてのことです。

カジノ運営会社のBoydゲーミングはラスベガスに11軒のカジノを持っていますが、このうち3軒がダウンタウンにあります。そのうちの1軒である「カリフォルニア」は、なぜかハワイアン客の誘致に熱心で、「Aloha」を謳う宿泊プランを提供したり、従業員がアロハシャツを着ているなどのため、「ラスベガスで、建物のテーマとサービスが最もかけ離れているホテル」との意見を見たこともあります。確かに、カリフォルニアおよびメインストリートを跨ぐ渡り廊下でつながるメインストリートステーションには日系ハワイアンの客が多くおり、両ホテルでは日系人が好みそうな食べ物が比較的多く提供されています。同じダウンタウンのBoyd プロパティであるフレモントにも「Lanai Express」と命名されたデリがあり、ハワイ料理とされる麺類「サイミン」が提供されているところを見ると、このライスという選択肢もハワイアン囲い込みの一環なのかもしれません。

「それはグレートでござるな。ではライスをいただくある」

写真:
フレモントのステーキ&エッグス。ステーキ&エッグスにはトーストも付いてくるので、日本人には珍妙に感じる組み合わせとなったが、これは、餃子とごはんを一緒に食べる日本人の習慣を奇異に感じる中国人の気持ちと同じなのかもしれない。

朝食の後は、明日から始まるG2Eショウの事前登録のために、予めプリントアウトしておいたバウチャーを持って、T本を連れてヴィニーシャンに行きました。昨年までは、受付窓口で係員にショウのバッジを発行してもらっていたのですが、今年はキヨスクのような機械がたくさん並んでおり、カードリーダーなのかどうかよくわからない口の前にバウチャーのバーコードをかざすと、バッジがプリントアウトされ、そばにいた係員が首に下げるカードホルダーを手渡しでくれるというシステムに変わっていました。到着して10秒でバッジになるのはたいへん良いのですが、それにしてもあのキヨスク、カードリーダーがどこなのかをもう少しわかりやすく作れなかったのだろうか。

事前登録後、ワタシは現地在住の友人のSリーさんとGレイさんお二人とランチの約束があったので、ヘンダーソンのイースタン通り沿いにある「Sansone Park Place」というマーケットプレイス内にある「Sushi Hiro」に行き、Sリーさんお勧めの「Chirashi」をいただきました。およそ20ドルと、絶対額としては必ずしも安いものではありませんが、豪快な厚切りの刺身が惜しげもなく乗っており、お買い得感はあります。


Sushi Hiroのちらし寿司。ちらしずしというよりもむしろ海鮮重と言う方が適切ではないかと思う。

ランチ後、近くのスターバックスでお茶をしながら、昨日のマスシューティングの話とか、レイダーズスタジアムは実は現地人には迷惑がられているなど、現地の傾向のお話などを伺いました。

Sリーさん、Gレイさんと別れた後は、T本のたっての希望で、ダウンタウンに戻る途中にあるピンボール・ホール・オブ・フェイムに立ち寄りました。T本は初めてとのことで、20ドル程も使ってしまったとのことでした。

ダウンタウンに戻り、メインストリートステーションの「777」で、T本と一緒にマンデーナイトフットボールを観戦しながら、チーズバーガー(付け合せはガーリックフライ)とビールを夕食としていただきました。


777のチーズバーガーwithガーリックフライ。9.99ドル(税別)は決して安いわけではないが、昨今の物価高傾向からすればマシな方だと言うべきかもしれない。

いよいよ明日からG2E開幕です。

ラスベガス半生中継・2017年9~10月 (2)2日目(10月1日)

2017年11月12日 22時35分10秒 | 海外カジノ
朝食は、アリゾナチャーリーのカフェでステーキ&エッグス(8ドルくらい)をいただきました。ワタシはかつて、カジノのカフェと言えば殆どステーキ&エッグスばかり食べていたのですが、最近の物価高の傾向でお買い得感が無くなってしまって以来、主にハンバーガーを食べ比べています。しかしここのカフェは、まだラスベガスらしい価格を維持してくれています。

このメニューでは、パンと卵にいくらかのオプションが提供されることが多く、ここもそうだったので、ワタシはパンを「グレイビーソースかけビスケット」にして、卵は、初めて「ポーチドエッグ」で注文してみました。なにしろ値段が値段ですから、そんなたいそうなステーキではありませんが、それは承知の上の事です。また、アリゾナチャーリーは、今年8月に宿泊したラフリンの「アクエリアス」や、ラスベガスのストラトスフィアと同系列なので、プレイヤーズカードが共通で、カフェでの割引が利く上に、貯まっていたコンプダラーも使えました。


アリゾナチャーリーのステーキ&エッグス。8ドルくらい。初めてポーチドエッグで注文してみたけれど、これはどのように食べるのが正しいのだろうか。

今日からホテルをダウンタウンに移します。T本はフォークィーンズに、ワタシはその向かいのフレモントに、出発日まで滞在します。まずはフォークィーンズの車寄せでT本を降ろしてから、フレモントに車を入れます。フレモントのパーキングはバレーオンリーで、セルフがありません。一応パーキングフィーは無料ですが、出るたびにチップを要します。

チェックインでは、「高層階か低層階か、エレベーターに近い部屋と遠い部屋のどちらが良いか」問われたので、「高層階で、エレベーターに近い部屋」をリクエストしたところ、1002という部屋をアサインされました。フレモントには客室に上がるエレベーターがさして離れていない二か所にあり、この1002という部屋は、そのうちの一か所のエレベータースペースの真裏にあり、確かにエレベーターに最も近い部屋と言えますが、廊下からは部屋のドアが見えず、最初は部屋を見つけられずに右往左往しました。そしてこの部屋は、夜中もエレベーターの稼働音が鳴り響くので、神経質な人には向かないかもしれません。


(1):1002号室の入り口。この写真ではエレベータールームの背後に隠れていて見えない。
(2)~(4):窓からの風景を、南から北への順に。


今夜は、元sigmaの社員でラスベガスのカジノに勤務経験があり、現在もカジノ周辺の業界で活躍されているA田さんと、サウスポイントで会食の予定があります。それまではまだずいぶん時間があるので、ワタシは部屋に荷物を置き、さっそくカジノに出ました。フレモントは、ラスベガスで現在唯一、フルペイのPick'em Poker(厳密には「Pick a Pair Poker」。「Pick'em」は、最初に開発したバーリー社の名称で、後にIGT社がこれをそっくり真似たゲームを「Pick a Pair」というタイトルで出したという経緯があり、ビデオポーカープレイヤーの間ではどちらも「Pick'em」と呼んでいるように見受けられる)がある優良カジノですので、まずはそのPick'emを始めたところ、意外とあっさり目当てのクワッズが出てくれました。

その後、メインストリートステーションに移ってBonus Poker 8/5のトリプルプレイを打つなどして過ごしたり、取り壊し中のラスベガスクラブの様子を見たりして過ごしました。


ラスベガスクラブの取り壊し状況。ラスベガスクラブは1931年創業の、現在の「ゴールデンゲート」に次ぐ老舗で、ワタシは過去に2度宿泊している。昔の遺伝子がなくなっていくのはやはり寂しい。

今夜の会食にはT本も誘っていました。彼はゴールデンナゲットのポーカートーナメントに参加するのでその状況次第とのことでしたが、そろそろ出発の頃かというところでT本から連絡があり、トーナメントで飛んだ(負けて終わった)のでこれから来ると言うので、一緒にサウスポイントに向かいました。

サウスポイントは、ストリップの繁華街から更に車で南に10分ほどのところにあります。ワタシはT本を連れて、A田さんとその元同僚で現在は独立してらっしゃるT倉さんと言う方と、オイスターバーに入りました。生カキも良いですが、A田さんお勧めの「ロックフェラー」という、バターやハーブなどとともに焼いたカキがとりわけおいしかったです。


(1)~(2):生ガキ2ダース。1ダースは20ドルくらいだったろうか。
(3):ロックフェラー。実はワタシは生カキは好物というわけではないが、これはまた食べたい。
(4):カニもある。これらに飲み物も併せて、一人40ドルくらいだったろうか。


食後、せっかくここまで来たのだからと、しばらくサウスポイントのカジノで遊ぶことにしました。A田さんは、どんなクワッズでも100ドルになるBonus Poker Deluxであっさりクワッズを出し、さっきのごはん代を回収していましたが、ワタシは全くいいところがありませんでした。

そろそろ出ようかというところで、T倉さんが、「今夜、フーバーダムの近くで夜空を観に行かないかと誘ってくれました。聞けば、あの辺りは真っ暗で星空が素晴らしいとのことです。ワタシも興味が無いわけではありませんが、車を運転するようになってからは、居眠り運転などしないようしっかり寝ることにしているので、丁重に辞退申し上げて、T本とともにダウンタウンに戻りました。

行きは高速道路で来たのですが、帰りはなんとなく裏道で行くと、途中でシルバートンというカジノホテルの中に入ってしまいました。「バスプロショップ」というアウトドアの大きなショップが併設されており、過去に何度も来たことはありますが、夜なので勝手が違って、何かのイベントであろう移動遊園地の脇を通るなどして少し迷ううちに、ある程度心得のある「ディーン・マーチン」という道路に出ることができたので、これに乗って、ストリップ通りの西側を北上しました。

実は今回の旅程では、T本やA田さん以外にも、何人も元同僚や知り合いが同じ時期にラスベガス入りしており、そのうちの一人はエクスカリバーに宿をとっていました。フレモントに到着直前だったか直後だったかのころ、そのエクスカリバーに泊まっているF田から、SNSで、「車で出かけていたのだが、マンダレイベイで発砲事件があったため道路が封鎖されてエクスカリバーにもどれない」との連絡が入りました。F田はさらに、「死者もいるみたいでパトカー40台以上集まってる」などと報告してきましたが、これがアメリカ史上最悪となるマスシューティング事件だとは、この時は露ほども思いませんでした。

しかし、その後、日本にいる多くの友人たちから安否を問う連絡が続き、だんだんと事件の内容が伝わってきました。最初、何かのフェスティバルという情報もあったので、ひょっとするとシルバートンで見たあの移動遊園地でのことかと思いましたが、情報が集まるにつれ、マンダレイベイの向かいで、一時大観覧車を作ろうとして支柱は建てたがその後取りやめとなったまま放置されている空き地で何かのフェスティバルが開かれ、そこに向かって発砲されたということがわかってきました。

ワタシもサウスポイントでもう少しうろうろしていたら、ひょっとしたら道路封鎖の影響を受けるくらいのことはあったかもしれません。結局、直接の被害をこうむることはありませんでしたが、フレモントでは翌日から客室へのエレベーターの前に警備員が立つようになり、ルームキーのチェックが行われるようになりました。また、街中でも警官やパトカーが集まっているところをしばしば見かけるようになりました。なお、ホテルに戻れなかったF田は、サウスポイントに飛び込みで宿泊したそうです。

ラスベガス半生中継・2017年9~10月 (1)出発前日~1日目

2017年11月05日 23時36分43秒 | 海外カジノ
今回の旅程は9/30(土)~10/7(土)の7泊9日。目的は、10/2(火)~10/4(木)に開催される、カジノ・ギャンブル業界のコンベンション「Global Gaming Expo(G2E)」の視察(あくまでもプライベート)です。

昨年までは、Boydゲーミングからルームコンプのオファーが結構あったのに、今年の春頃からなぜかそのオファーが途絶えてしまっていたので、ホテル代をどう安くすませるかが課題だったのですが、かつての同僚のT本がワタシとほぼ同じ旅程で行くと言うので、初日の土曜日の宿をシェアすることで話を付けることができました。取ったホテルは、過去に一度利用したことがある、「アリゾナチャーリー・ボウルダー」。ベッドルームが二つある部屋が、二人でコミコミ9000円でした。

そのT本から、ワタシが出発する前日の9/29(金)の朝6時半ころ、「空港に着いた。どこで待てば良いか」という内容のメッセージが届きました。実はT本は、羽田を金曜日未明出発の深夜便で出発しており、本人は土曜日に到着するものと思っていたのですが、しかしそれは大きな勘違いで、この場合、ラスベガス到着は出発の前日の木曜日になります。SMSで何回かやり取りした末、T本は急遽エクスカリバーに一泊することになりました。普段は安いエクスカリバーでも、週末はやはり高くなっており、100ドルくらいもしたとのことでした。

翌土曜日、ワタシは成田を発ち、ラスベガス到着は同日の午後2時ころ。レンタカーを借りた後、8月に来た時に換金し忘れていた90ドルのチケットを換金するために一旦サンセットステーションに立ち寄ってから、T本に、エクスカリバーの車寄せにいてもらうよう連絡しました。エクスカリバーの車寄せには殆ど人がおらず、客待ちのタクシーもいなかったので、一人佇むT本はすぐに見つかりました。

T本と合流後、今日泊まるホテル「アリゾナチャーリー・ボウルダー」のカジノは正直あまり良いとは言えないので、「どうせこれからカジノで遊ぶのであれば、途中にあるサムズタウンで遊んで、アリゾナチャーリーは夜に到着するということでどうだろう」と提案したところ、T本もゲームには造詣が深いので快諾してくれました。聞けば、T本はまだごはんを食べていないというので、サムズタウンの向かいにあるロングホーンのカフェで腹ごしらえすることにして、ワタシはステーキ&ロブスターを注文しました。T本はシグネチャーメニューのモンスターバーガーを注文しましたが、完食できませんでした。


ロングホーンカジノ内のカフェのステーキ&ロブスター。ワタシが初めてここでこのメニューを食べたときは、ロブスターが2匹で9.99ドルだったのに、次に来たときはロブスターは1匹となり、それからしばらくのちに10.99ドル、11.99ドルと値上げが繰り返され、現在は12.99ドルになってしまって、他との優位性がほとんどなくなった。残念なことだ。

サムズタウンでは、T本はライブポーカーを、ワタシは主にビデオポーカーをそれぞれ遊び、アリゾナチャーリーに到着したのは夜の11時頃でした。T本は少しお金を増やしていたようでしたが、ワタシはお金を減らしました。

アリゾナチャーリーに到着後、部屋に荷物を置き、カジノを少しふらついてみましたが、やはりあまり良いゲームはありません。宿代は安いくせにクラップスのミニマムが10ドルだというのは、今日が週末だからでしょう。カクテルウェイトレスが来たら眠り薬代わりのビールを貰おうを思ってビデオポーカーを始めたのですが、なかなかウェイトレスが来ず、そうこうしてるうちに結構嵌まってコテンパンにやられてしまいました。やむなくバーに移って、バーテンダーにビールを注文してゲームを始めたところ、少しだけ取り返すことができました。

明日は、T本はダウンタウンのフォークィーンズ、ワタシはその向かいのフレモントに、それぞれ出発日まで泊まります。

(つづく)