オールドゲーマーの、アーケードゲームとその周辺の記憶

コインマシンやギャンブルゲームやカジノの歴史的エピソードとか、時々カジノ旅行記とか、たまにスポーツやマンガとか。

初の国産メダルゲーム機:シルバーフォールズ

2023年05月21日 18時27分06秒 | 初期の国産メダルゲーム機

前回の記事でご紹介した通り、セガが自認する(大型)メダルゲームの国産第一号()は「ファロ」ではなく「シルバーフォールズ」であることが明らかになりました。

シルバーフォールズ。セガが1974年に頒布したメダルゲーム機の総合カタログより切り取った画像。

ワタシは過去記事「初の国産メダルゲーム機の記憶」で、「(初の国産メダルゲーム機は)1974年の春頃にセガから発売された『ファロ』と『シルバーフォールズ』になろうかと思います」と述べていますが、その本文では「ファロ」の説明しかしておらず、「シルバーフォールズ」はまるっきり無視しています。そしてその後もワタシは事あるごとに「ファロ」を初の国産メダルゲーム機と述べてまいりました。

しかしそれが誤りであることが判明した今回は、改めて国産初のメダルゲーム機として「シルバーフォールズ」を記録しておきたいと思います。

)拙ブログでは、「国産メダルゲーム機」とは、国内メーカーによってメダルゲーム営業に供することを目的として作られた「メダルゲームネイティブ(そんな言葉があるかどうかは知らない)」のゲーム機を指しており、メダルゲームとして稼働していても本来がメダルゲーム営業以外の市場に向けて作られたゲーム機は除外しています。

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とは言うものの、ワタシはシルバーフォールズはコインプッシャーであること以外ほとんど知りません。今までは「あー、はいはい、こんなプッシャーもありましたねー」で終えていたので、これは大いに反省しなければなりません。

それでも手持ちの資料を改めて調べていると、新たに気づくことがありました。セガが頒布したフライヤーで、「シルバーフォールズ」と「ファロ」は、総合カタログでしか見たことがありません。そのうち、1974年の早い時期に頒布された二つ折り4ページのメダルゲーム総合カタログでは、「シルバーフォールズ」が表紙を飾っています。

1974年に頒布されたセガのメダルゲーム総合カタログの表紙。「シルバーフォールズ」が大きく採り上げられている。

ここに見られる画像が、ワタシが持つ最大の「シルバーフォールズ」画像です。まずはこれを観察してみました。

上記総合カタログ表紙より、シルバーフォールズの拡大図。

この画像によると、「シルバーフォールズ」は、

①8人用。
②プレイフィールドは円形で8等分に区切られている。
③プッシャーボックス(コインを押し出す機構)は円形。

であることが見て取れます。こうしてじっくりと見て初めて気づいたのですが、「シルバーフォールズ」のプッシャーボックスは回転軸が偏心した円運動をしているようです。円板カムの動きというものでしょうか。それまで日本で見られた英国クロンプトン社製のプッシャーボックスは直線運動でしたから、これはオリジナリティの高いアイディアだと思います。

このように円形のプッシャーボックスで同じような動きをするプッシャーは、90年代の後半に発売されたこともありました。

円形のプッシャーボックスの円運動でメダルを押し出すプッシャー「ドリームターボ」。製造元がよくわからないのだが、Gマシンで良く知られたところだったような気がする。

ワタシはこれと非常によく似たプッシャーを1995年頃に米国で見かけており、「ドリームターボ」はそれをパクったものと疑っていますが、いずれにしても、その20年も前に同じアイディアのプッシャーをセガが作っていた事実は、ワタシにとって全く新しい知見でした。

ただ、「シルバーフォールズ」が普及しなかったことと、「ドリームターボ」以降同様の機構を持つプッシャーが継続して現れなかったことから、このような機構はアイディアではあるけれど、あまり面白さには繋がらなかったと言わざるを得ないとは思います。

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ところで、「シルバーフォールズ」の装飾はアラビアをテーマとしており、プッシャーボックスの上には4体のベリーダンサーの人形が置かれており、その上部には円形の飾り看板が付いています。セガの社内報での記事では、「(プッシャーボックスの上にある)照明装置に書かれている、何やらアラビア風の文字の意味、おわかりですか・・・。」とあります。

セガの社内報で「照明装置」としている部分の拡大図。

確かにそこにはアラビア文字のようにも見えるものが書いてあります。しかし解像度が低く、本当にアラビア文字であるかどうかも判別できません。社内報では「(解答は24頁)」と続くのですが、ワタシが見せていただいた画像はこの1ページのみで、24ページはありません。一体ここには何が描かれていたのでしょうか。

謎の文字も気になりますが、それ以上にワタシのマニア魂を揺さぶったのは、「照明装置」に描かれている謎の「模様」です。

ワタシのマニア魂を揺さぶった「照明装置」の謎の模様(赤円内)。

この模様はひょっとしてアレではないかと思い当たり、セガが1973年にリリースしたピンボール機「アリババ」(関連記事:初期の国産ピンボール機:Ali Baba(SEGA、1973))のフライヤーを見ると、二つ折り4ページの裏表紙側に、フォルムが非常によく似たアラビア女性の絵がありました。

セガのピンボール機「アリババ」(1973)のフライヤー(裏表紙の部分)。左上のカットが「シルバーフォールズ」の「照明装置」に見える模様とフォルムがそっくりであるように思われる。

「シルバーフォールズ」の画像でこれよりも鮮明なものが無いのが残念ですが、発売年は「アリババ」が1973年「シルバーフォールズ」は1974年(ひょっとすると1973年の遅い時期かも)ですので、同じアラビアンをテーマとした「シルバーフォールズ」に、「アリババ」のフライヤーで使用したカットを流用したものと思われます。だからどうしたと言われても困るのですが、マニアと言うものはこういう些細なトリビアに反応するようにできてしまっているのです。すみませんね。


【衝撃の小ネタ!】国産初のメダルゲーム機、実はファロじゃない!?

2023年05月14日 18時44分16秒 | 初期の国産メダルゲーム機

先日、オールドゲーム関連のコミュニティでは有名なある方より、セガの古い社内報をデジタルカメラで撮影した画像のほんの1ページを見せていただく機会があったのですが、そこにはこれまでのワタシの認識を覆す新事実が書かれていました。

 

見せていただいたセガの社内報の一部。

ここには、「新製品紹介 セガ・シルバー・フォールズ 大型メダルゲーム機の国産第一号」との見出しで、新製品「シルバーフォールズ」が紹介されています。

これがいつ発行された社内報なのかは不明とのことですが、「メダルゲームが(中略)本格的に人気が盛り上がったのは、昨年から」と記述されているところから、おそらくは1974年、早ければ1973年関連記事:「メダルゲーム」という業態の発生から確立までの経緯をまとめてみた)に発行されたものと思われます。他にも「セガも昨年大阪でアポロ・ベガスを開場し」ともあり、その時期が特定できればより正確にわかるはずですが、残念ながら私は突き止めることができませんでした。その後の調査で、アポロ・ベガスがオープンしたのは1972年7月とのことでした。従って、シルバーフォールズの発売年は1973年であることが判明しました。2023年11月27日加筆

本文には、

そこで誕生したのが、大型メダルゲーム機(マスゲーム機とも呼ばれています)の国産第一号”セガ・シルバー・フォールズ”なのです

開発に当っては、国産第一号とのことで、様々な苦労があったようです

と、二カ所で「国産第一号」と書かれています。

ワタシの手元にある資料のうちセガのメダルゲームが現れる最も古い媒体は、「アミューズメント産業」の74年3月号です。

アミューズメント産業74年3月号に掲載されているセガの広告。ファロとシルバーフォールズが見える。

ワタシは長年この画像を頼りに、「国産初のメダルゲームはファロ」と決めつけてしまっておりました。ここには「ファロ」と「シルバーフォールズ」の両方が掲載されていますし、またこれよりも古い媒体にシルバーフォールズのみ掲載されているものがあった可能性もあるにも拘わらず、です。

正直に申し上げると、ワタシは、「ファロ」はメダルゲームのある場所ならほとんどどこにも見られた一方、「シルバーフォールズ」はあまり見かけなかったことから、いくらか無理があることを承知の上で、シルバーフォールズを無視していました。それが今になって、よもやまさかシルバーフォールズを国産初とする確かな資料に出くわすとは思いもしておりませんでした。

ワタシはこれまで拙ブログにおいて複数回にわたり、「国産初のメダルゲームはファロ」と断言してしまっています。まずはその一番最初となる「初の国産メダルゲーム機の記憶(2016年3月)」を修正しなければなりません。その他の部分については思いつき次第順次修正していく所存です。やはり、インチキをすると後でしっぺ返しが来るものでありますね。しまったなあ。


初期の国産メダルゲーム機リスト(4)1977-1978

2022年09月18日 21時19分19秒 | 初期の国産メダルゲーム機

初期の国産メダルゲーム機リストの最終回です。今回は、1977年1978年2年分を一挙掲載です。と言うのも、1978年は、売り出された国産メダルゲームのタイトル数は、ピカデリーサーカス類を除いて非常に少なく、独立した記事にできるほどのボリュームがないのです。

警察庁の調査によれば、メダルゲーム場の件数は、1976年には1274軒、翌1977年は1544軒と、270軒増加しています(関連記事:TV報道番組に見る1978年のAM業界(4) 1978年のゲーセンルポと(なぜか)メダルゲームの市場規模推移)。

しかしその翌年の1978年、「インベーダーブーム」という社会現象が発生し(関連記事:それはポンから始まったのだけれども(4) Space Invaders invaded Japan in 1988-1989)、それまで持て囃されていたメダルゲームは一気に退潮傾向を強めていきました。その時点でメダル機の大手メーカーだったセガタイトー任天堂ユニバーサルらはことごとくリソースをビデオゲーム開発に振り向け、以降しばらくの間はメダルゲームは冬の時代となります(関連記事: 「メダルゲーム」という業態の発生から確立までの経緯をまとめてみた)。

セガタイトーが再びメダルゲーム機を売り出すようになるのは1981年からです。ユニバーサルは完全に7号(パチスロ)メーカーに移行しており、メダルゲームに戻ってくるのは海外ゲーミング向けのスロットマシンに手を出し始めた80年代半ばになってからでした。任天堂に至ってはメダルゲームから撤退してしまいました。

その一方で、シングルロケの方はまだ伸長の余地が大きかったようで、現金を併用するピカデリーサーカスとその同コンセプト品はその間も作られ続けました。全日本遊園協会出版局が出版した「’78遊戯機械総合年鑑」には、1977年のAMショウに出展された機種及び過去1年間に売り出された機種として、全10社による30以上の機種が記載されており、さらに1978年になるとテーブル筐体で提供されるようにさえなっていきます。ただし、それらテーブル筐体に入ったピカデリー類の多くはアングラ市場を意識していたものであろうと思われるものでした。


************ 1977~1978年の国産メダルゲーム機リスト(50音順メーカー別>50音順タイトル別)

 ・ハイパーリンクのあるタイトルは、クリックすると関連記事に飛びます。

国産メダルゲーム機・1977
# タイトル タイトル(英文) メーカー 人数 ジャンル 備考
1 カラービンゴ COLOR BINGO タイトー 6 メカビンゴ 1975年に発表されているが、販売開始は77年。
2 パドック PADDOCK タイトー 1 ピンボール プライベートショウ参考出展(ゲームマシン77.4.15)。
3 ビッグショー BIG SHOW 大和東映 12 詳細不明。ゲームマシン77.5.1に記事あり。
4 EVRレースパーソナル EVR RACE PERSONAL 任天堂レジャーシステム 1 ビデオ競馬 EVRレースを一人用に改変したもの。
5 キングオブキングス KING OF KINGS ユニバーサル 8 カジノゲーム ビッグ6のゲーム性をメカルーレットで。
6 ルゴー RUGO 不明 5 電光ルーレット ファロの類似品。ゲームマシン77.06.01
7 ファロII FARO II セガ 6 カジノゲーム ファロの後継機で、メカの円盤が回る。最高オッズ60倍。
8 ジャックロット JACKLOT データイースト 1 カジノゲーム ジャトレTV21(米A1Supply社製)のコピー?
9 アルキメデスプラザ ARCHMEDES PLAZA 関西企業 3? 詳細不明。77年AMショウ出展機種。
10 マス・アレンジ MASS ARRANGE 不明 1×6 風営転用 風営機アレンジボールの転用。販売はエスコ貿易。
ピカデリータイプ(現金併用機)のうち異質なもの      
11 スーパーダイス SUPER DICE ウコー 1 電光ダイス 2個の電光ダイスの合計値を予想。
12 宇宙ユニバース UCYUU UNIVERSE ウコー 1 メカディスク ディスク2枚のロタミント風。
13 ベースボールメイト BASEBALL MATE 関西企業 1 電光ゲーム インタラクティブ性のあるピカデリー類。
             
             
国産メダルゲーム機・1978
# タイトル タイトル(英文) メーカー 人数 ジャンル 備考
1 ジルバ ZILVA 大阪パブコ 1 メカリール スキルストップボタン付き。
2 TVポーカー TV POKER シグマ 1 カジノゲーム 純粋に国産と言えるかどうか。
3 グランプリフォー GRAND PRIX FOUR セガ 4 スロットカ― アーケード機との2ウェイ可能との触れ込み。
4 数当てゲーム KAZUATE GAME ユニバーサル 4 ?(メカ) プレイフィールドにばら撒かれるメダル数を当てる。
5 コンチネンタルマークV CONTINENTAL MARK V ユニバーサル 1 メカリール Bally社Continentalの模倣品。

 

***筐体画像***

1977年 1・カラービンゴのフライヤー。発表は1975年にされていたが、なぜか販売開始が遅れた。

1977年 3・ビッグショウを報じるゲームマシン1977年5月1日号の記事。

1977年 5・キングオブキングスの広告。コインジャーナル1977年6月号に掲載された広告。

1977年 6・ルゴーを報じるゲームマシン1977年6月1日号の記事。

1977年 7・ファロIIのフライヤーの表裏。

1977年 9・アルキメデスプラザの筐体。

1978年 1・ジルバの広告。アミューズメント産業1978年5月号に掲載。

1978年 2・TVポーカーのフライヤーの表裏。

1978年 3・グランプリフォーのフライヤーの表紙。本来は二つ折り4ページで構成される。

1978年 4・数当てゲームの広告。ゲームマシン1978年8月15日号に掲載。


初期の国産メダルゲーム機リスト(3)1976

2022年09月11日 14時59分51秒 | 初期の国産メダルゲーム機

今回は1976年の国産メダルゲーム機のリストです。

今回も、本題に入る前にふたつ、お知らせがあります。まず、前回1975年の記事におけるリストに抜けが発見されたため、追加、修正を行いました。この機会にリストの並び順やリンクを見直しを行い、当初とは若干異なりましたので、もしダウンロードやコピペなどされている奇特な方がいらっしゃるのであれば、更新されることを強くお勧めします。

ふたつ目として、その抜けの中に、後にメダルゲームの一ジャンルと言うべき存在に発展する「ピカデリーサーカス」が含まれています。このゲーム性自体は、前年に発売されたセガの5人用メダルゲーム機「ファロ」を一人用に翻案したに過ぎないものでした(関連記事: 【小ネタ】一人用メダルゲーム「ピカデリーサーカス」とセガのファロ)が、現金(10円硬貨)の併用というそれまでなかった新たなシステムを採り入れたました。

当時のメダルゲームは成年向けとされていたので年少者を排除するところも多く、またメダルの貸出料金も最低で200円からと高い遊びだったので、年少者にはハードルが高かったのですが、10円で遊べるピカデリーサーカスは、年少者を対象とするシングルロケに瞬く間に広まりました。これを見た有名無名の同業他社も次々に類似コンセプトの機械の開発に乗り出し、また本家であるレジャック(のちに子会社のコナミに買収される)も続々と後継機を作りました。

さらに、米国Evans社の「Winter Book」を模倣・発展させた製品を製造していた多数の中小メーカー(その中にはのちにパチスロの大手メーカーとなった企業もあったが)もその流れに合流してきたため、1976年以降、ピカデリーサーカスとその同コンセプトのタイトルは爆発的に増加しました。

しかし当時発売された機種を知る資料は乏しく、その全容を把握することは著しく困難です。そのため、本リストでは判明しているうちの特に代表的と思われる一部のみ掲載するにとどめておきたいと思います。何卒ご了承ください。

お知らせは以上です。

# タイトル タイトル(英文) メーカー 人数 ジャンル 備考
1 ロータリーフォールズ ROTARY FALLS RJコーポレイション東京 6 プッシャー 詳細不明。ゲームマシン76.7.15に広告掲載。
2 ダブル・ダブル DOUBLE DOUBLE オリエンタル興業 詳細不明。ゲームマシン76.10.15号P.8
3 ファイブアタック FIVE ATTACK 新日本物産 1 電光ビンゴ メダル払い出し機構無し、おそらくG目的。
4 ジャガー・ウィンターブック JAGUAR WINTER BOOK ジャガー 4 電光ルーレット Evans社「Winter Book」を4人用に翻案。
5 ジャックポットフリッパー JACKPOT FLIPPER セガ 1 フリッパーピンボール 既存のピンボールの改造品。全8機種。
6 ブラックジャック BLACKJACK セガ 5 カジノゲーム カードはソラリー式でメカ表示。
7 ブラックジャック・シングラー BLACKJACK SINGLER セガ 1 カジノゲーム 5人用の前作を一人用に翻案。
8 ペイバックガン PAYBAK GUN セガ 1-2 ガンゲーム 結果でメダルを払い出すメカガンゲーム。
9 ダービーキング DERBY KING タイトー 5 ビデオ競馬 映像はPCBより出力。6頭立て単勝のみ。
10 ナンバーマッチ NUMBER MATCH タイトー 5 ビデオ数字あて 詳細不明。
11 トラック野郎 TRUCK YARO 太陽自動機 1 電光式 詳細不明。ピカデリー類。
12 EVRベースボール EVR BASEBALL 任天堂レジャーシステム 各種 実写野球予想 映像はEVRというビデオテープシステム。
13 ワイドEVRレース WIDE EVR RACE 任天堂レジャーシステム 20 ビデオ競馬 前年発売のEVRレースをプロジェクターで大画面化。
14 ザ・グレートレーサーF1 THE GREAT RACER F1 野村電機 8 メカカーレース 販売haエスコ貿易
15 エレクトロダービー ELECTRO DERBY フジ・エンタープライズ 各種 ビデオ競馬 映像はビクターのVTR
16 競輪セット KEIRIN SET フジ・エンタープライズ コンバージョンキット 前年発売のハーネスデラックスのコンバージョンキット。
17 トロットボーイ TROT BOY フジ・エンタープライズ 4 電動ルーレット Evans社「Winter Book」を連複式に翻案
18 ビデオレースパーフェクト VIDEO RACE PERFECT フジ・エンタープライズ 各種 実写ビデオ競馬 任天堂のEVRレースの模倣品。
19 ボートレース BOAT RACE フジ・エンタープライズ 10 メカボートレース 開発は野村電機?
20 ビッグ & スモール BIG & SMALL ユニバーサル 8 カジノゲーム ダイスゲーム。同年にバージョンアップ版が同名で出た。
21 F1グランプリ F1 GRAND PRIX レジャック 1 電光ルーレット Evans社「Winter Book」を連複式に翻案
22 ジャンプスキー JUMP SKI レジャック 1 電光ルーレット ピカデリー類。記念メダル払い出しあり。
23 デイトナ200 DAYTONA200 レジャック 1 電光ルーレット ピカデリー類。記念メダル払い出しあり。
24 トライアンフII TRIUNPH II レジャック 6  電光ルーレット Evans社「Winter Book」を連複6人用に翻案。
25 ロボット6  ROBOT 6 レジャック 1  電光ルーレット Evans社「Winter Book」を連複式に翻案
26  ピエロ  PIERROT レジャック 1 電光ルーレット ピカデリー類。
27 マシンガン MACHINE GUN ワイプ 1 丁半ゲーム  
             
詳細が不明でメダルゲームに数えてよいかどうかわからないもの
# タイトル タイトル(英文) メーカー 人数 ジャンル 備考
28 ワンダフルレース3 WONDERFUL RACE 3 フジ・エンタープライズ 電光ルーレット? 詳細不明
29 ビッグ6ボーナス BIG 6 BONUS フジ・エンタープライズ 電光ルーレット? 詳細不明

1976年は、以上27+2機種が発売されました。

***筐体画像***

ジャガー(ツムラ)の4・ジャガーウィンターブック。

セガの、上から順に6:ブラックジャック、7:ペイバックガンのフライヤーの表裏。

タイトーの、9:ダービーキング(左)と10:ナンバーマッチ(右)

任天堂レジャーシステムの、13:ワイドEVRレース。ゲームマシン76年7月15日号の記事より。

野村電機の14:ザ・グレートレーサーF1。

フジ・エンタープライズの、上から16:競輪セットのフライヤー(いただきもの)、17:トロットボーイ(ゲームマシン紙76年1月15日号掲載の広告)、18:ビデオレースパーフェクト(アミューズメント産業76年7月号掲載の広告)、19:ボートレースのフライヤー(いただきもの)。

レジャックの、24:トライアンフII

ワイプの、27:マシンガン。アミューズメント産業76年5月号に掲載された広告。

 

 

 


初期の国産メダルゲーム機リスト(2)1975年

2022年09月06日 22時40分42秒 | 初期の国産メダルゲーム機

★初期の国産メダルゲームリスト1975・修正履歴

2022/09/04:初版。

2022/09/06:リストに1件、画像を2件、それぞれ追加。

2022/09/11:リストに7件、画像を1件、それぞれ追加。リストを全面的に改訂。

*本リストに誤りや欠けなどがございましたら、コメント欄などにてなにとぞご指摘賜りたくお願い申し上げます。

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今回は1975年の国産メダルゲーム機のリストです。

と、本題に入る前に一つお知らせです。前回の1974年の記事で、「リストがスマホだと見づらい」との苦情が拙ブログの貴重な読者の一人である女房より入りました。

実は、一行が短いスマホで見る場合には、行の途中で改行され、行とカラムの関係が壊れてしまうことは予見しておりました。そこで、当初リストは画像化して貼り付けることを考えていたのですが、機械の名前を文字で検索することができなくなってしまうので、そうなると資料としての使い勝手が悪く、また検索エンジンにも捕捉されにくくなると考えて、敢えてリストをテキストにしておりました。

そんなわけで、今回も前回同様、リストはテキストで作成いたしますが、このシリーズの最後の回で画像化したリストを掲載いたしますので、スマホでご覧の皆様はそれまでご辛抱いただくか、もしくは可能であればデスクトップPCやタブレットなど大きな画面でご高覧いただけますようお願い申し上げます。

************ 1975年の国産メダルゲーム機リスト(50音順メーカー別>ジャンル別>50音順タイトル別)
 ・ハイパーリンクのあるタイトルは、クリックすると関連記事に飛びます。

# タイトル タイトル(英文) メーカー 人数 ジャンル 備考
1 ダービーウィナー DERBY WINNER オリエンタル興業 不明 詳細不明。ゲームマシン75年11月1日号掲載。
2 マークセブン MARK 7 三共精機 3 メカルーレット  
3 ザ・ダービー THE DERBY sigma 10 メカ競馬 後にシリーズ化し、初代期は「マークφ」と名乗る。
4 グループビンゴ GROUP BINGO セガ 8 マスビンゴ  
5 スピナコイン SPINNA COIN セガ 1 シングル 前年「ダブルアップ」の続編。
6 ブラックジャック BLACK JACK セガ 5 ブラックジャック カードにソラリー式表示器を使用。
7 プントバンコ PUNTO BANKO セガ 12 電光ルーレット  
8 ペイバックガン PAYBAK GUN セガ 1 ガンゲーム ゲーム結果で最大32枚のメダル払い出し。
9 マッチマップ MATCH'EM UP セガ 1 電光丁半ゲーム 1/2の賭けで最大64倍の払い出し。
10 カラービンゴ COLOR BINGO タイトー 6 マスビンゴ 実際に販売されるのは1977年。
11 ギャラクシーフォールス GALAXY FALLS タイトー 8 プッシャー  
12 ギャラクシーフォールスDX GALAXY FALLS DX タイトー 8 プッシャー  
13 グランドフォールス GRAND FALLS タイトー 6 プッシャー  
14 グランドフォールスツー GRAND FALLS 2 タイトー 6 プッシャー  
15 ゴールデンカップ GOLDEN CUP タイトー 3 プッシャー  
16 シーソーボール SEE SAW BALL タイトー 8 メカ出目当て ボールが入るポケットを予想する。
17 ダークホース DARK HORSE タイトー 5 電光競馬  
18 デッドヒート DEAD HEAT タイトー 6 ビデオカーレース  
18 ジャガーシューター JAGUAR SHOOTER ツムラ/ジャガー(注) 1 ガン+プッシャー ゲームマシン75/7/1号に広告掲載。
19 EVRレース EVR RACE 任天堂 1-10 ビデオ競馬 映像はEVRというビデオテープシステム。
20 グレートオーシャンカップ THE GREAT OCEAN CUP 野村電機 メカボートレース 恵通商事(現ヒューマックス)特注で量産無し。
21 インターナショナルドライファッハ INTERNATIONAL DREIFACH フジエンタープライズ 4 電光ルーレット 米Evans社・Winter Bookを4人用に翻案。
22 ダービー4 DERBY 4 フジエンタープライズ 4 電光ルーレット 米Evans社・Winter Bookを4人用に翻案。
23 トロットボーイ TROT BOY フジエンタープライズ 4 電光ルーレット 米Evans社・Winter Bookを連複4人用に翻案。
24 ハーネスデラックス HARNESS DELUXE フジエンタープライズ 11 メカ競馬 セガ・ハーネスレースの模倣品。
25 ハーネスデラックス20 HARNESS DELUXE 20 フジエンタープライズ 20 メカ競馬 ハーネスデラックスを20人用に拡張。
26 ビッグ6 BIG 6 フジエンタープライズ 5 電光ルーレット セガ・ファロの模倣品。
27 ケンタッキーダービー KENTUCKY DERBY ユニバーサル 5 電光競馬  
28 スーパースター SUPER STAR ユニバーサル 4 電光当てもの フルーツシンボルを使用した当てモノ。
29 ダブルオアナッシング DOUBLE OR MOTHING ユニバーサル 6 電光丁半ゲーム セガ・マッチ・マップの類似機種。
30 ニューウィンターブック NEW WINTER BOOK ユニバーサル 1 電光ルーレット 米Evans社・Winter Bookのコピー。
31 ニューケンタッキーダービー NEW KENTUCKY DERBY ユニバーサル 5 電光競馬  
32 ピカデリーサーカス PICCADILLY CIRCUS レジャック 1 電光ルーレット セガ・ファロを一人用に翻案。
33 ビッグチャンス BIG CHANCE 不明(エスコ貿易) 1 電光丁半ゲーム セガ・マッチ・マップの類似機種。

 

1975年には以上33機種が作られています。この年から、タイトー、任天堂、ユニバーサルなど大手メーカーの製品が出てきます。

:「ツムラ」は、70年代にそれなりに力のあったディストリビューターで、「ジャガー」という自社ブランドを持っていたように見受けられるが、詳細は不明。

***筐体画像***

三共精機の2:マーク7。

タイトーの機種。左から右、上から下に、10:カラービンゴ、16:シーソーボール、18:デットヒート、15:ゴールデンカップ、11:ギャラクシーフォールス、12:ギャラクシーフォールスデラックス、13:グランドフォールス、14:グランドフォールス2

ツムラ(ジャガー)の18:ジャガーシューター。ゲームマシン紙75年7月1日号に掲載された広告。

フジ・エンタープライズの機種。上から17:ハーネスデラックス、18:インターナショナルドライファッハ。

ユニバーサルの機種。上から21:ニューウィンターブック、24:ダブルオアナッシング。

20:フジ・エンタープライズのビッグ6。