オールドゲーマーの、アーケードゲームとその周辺の記憶

コインマシンやギャンブルゲームやカジノの歴史的エピソードとか、時々カジノ旅行記とか、たまにスポーツやマンガとか。

2006年のG2Eショウ(と、シカゴランドショウと、Pinball Hall of Fame)

2018年11月25日 19時39分02秒 | 海外カジノ
現在も依然として多忙につき、今回も手抜き版です。

ワタシはかつて、「ニフティサーブ」が提供するホームページサービスで、ラスベガス旅行の記録を残すことを目的に、「ラスベガス半生中継」というウェブサイトを作成して公開していました。しかし、ニフティのサービスは2016年に終了してしまったので、現在はその代わりのつもりとして拙ブログを作成しています。

サービスが終了した当時のページの閲覧はできないのですが、一部のコンテンツについては、他の無料ホームページサービスで作成したページにリンクを張るという手法を採っていたため、それらのいくつかは、今もホームページを持たない野良ページとしてウェブ上に残っています(関連記事:歴史の語り部を追った話(4):現代パチスロの祖先とバーリーの関係・その2)。

今回はそんな野良ページの中から、たまたま残っていた2006年のG2Eショウの模様を伝えているページをご紹介しておこうと思います。タイトルは、「ラスベガス半生中継XVI 2006年11月11日~11月18日」です。 

この年ワタシは、ラスベガスの前にまずシカゴに飛んで、アンティークコインマシンの即売会であるシカゴランドショウに行っており、そのついでに船上カジノ「グランドビクトリアカジノ」も覗いています。
第1日目-2 シカゴランドショウ
第1日目-3 グランドビクトリアカジノ(シカゴの船上カジノ)
第2日目-1 シカゴランドショウとグランドビクトリアカジノ外観

次に、ラスベガスに移動して、この年にオープンしたPinball Hall of Fame(PHoF)に初めて行った時の顛末が記録されています。
第3日目-1 初めてのピンボール・ホール・オブ・フェイム 
この頃のPHoFは現在地よりもずっと東にあり、見つけられずに路上のホームレスの女性に道を聞いたことは今も時々思い出します。あのホームレスの女性はどうしているだろうか。立ち直っていてくれればいいのだけれど。

そして、翌日からこの年のG2Eショウの記録となります。
第4日目-1 G2Eショウ2006・初日 
第4日目-2 G2Eショウ2006・2日目
第4日目-3 G2Eショウ2006・3日目:併催フード&ビバレッジショウ
2日目では、昨今取りざたされている「スキルベースド・ゲーミング」の先駆と言っていいのかどうか、その繋がりはわかりませんが、ビデオゲームフィーチャー付きのビデオスロット「PONG」が紹介されています。また、この年はBally社の75周年だったことを思い出しました。

他に、今は取り壊されてしまった老舗カジノホテル「ニュー・フロンティア」や現地での食生活などが記録されています。よろしければおついでにご笑覧ください。

ラスベガス半生中継・2018年10月 (8) G2E2018メモ

2018年11月18日 18時21分44秒 | 海外カジノ
今回のG2Eで印象に残ったものは以下の5つ。この中に革新的新技術と言えるものはない。

(1)4Kモニターの普及:
画面の大型化が進んだ現在においては必然だとは思う。これまでビデオスロットの液晶モニターは、高輝度化、大型化、湾曲などの発達を遂げてきており、初期のビデオスロットが貧弱に見えてしまうように、今は不自由ないように見えているマシンも、4Kの普及により古臭く見える時が来るのかもしれない。ただ、4K(将来には8Kも?)の導入により、過去にできなかった何をどのように実現するかが今後の課題ではある。

(2)筐体の島(バンク)自体の豪華化傾向:
マシンのアピールを、マシン単体ではなくバンク全体でアピールするものが目に付くようになってきている。このような手法自体は以前からある事だが、最近はマシン以外の部分をハイテク化してきている点が異なる。Incredible Technology社の「WINNING WALL」やAruze社の「RAY VISION」はその典型例。


Incredible Technology社の「WINNING WALL」。筐体間のスペーサーにも液晶モニターを配して、開いた屏風のような形のバンクになっている。


Aruze社の「RAY VISION」。従来のマシンのトッパーモニターに当たる部分を一つのプロジェクションマッピングで表示している。

(3)3Dから4Dを謳うマシンの出現:
これも従来から存在するものの延長に過ぎないが、裸眼3Dの更なる発達と浸透に加えて、椅子が震える筐体が増えている。この種の演出を売り物とする機械は、出始めは高い客付きを見せるがすぐに失速し製品寿命が短いことが多く、いつの間にか無くなってしまうかもしれないので、できるうちにやっておかなくてはならない。


現在、裸眼3DのスロットマシンはIGTの独擅場となっている。「4D」を謳う「AMERICAN GODDS」(左)はアメリカのテレビシリーズ。3D効果が従来よりもよくなっているように見える。 やはり4Dを謳う「GHOST BUSTERS」(右)。


こちらは「3D」を謳っているが、「Red, White, And Blue」などと言う古典的な機種(左)や、「Anything But Six」(右)のようにいつの間にか姿を消した機種を3Dにしてリメイクしたもの。確かに、無理に3Dを活かした新タイトルを考えるよりも、過去のタイトルを復活させるという考え方はアリだと思える。

(4)Aristocratの「LIGHTNING」の類似品の氾濫:
2015年に豪州のスロットマシンメーカー、Aristocrat社が開発した「LIGHTNING」というビデオスロットシリーズが大ヒットしており、Aristocrat自身もその発展形を出展しているが、そのボーナスゲームのシステムを模倣するゲームが各社から山ほど出ていた。スロットマシン業界は、古来よりパクりパクられが繰り返されて今日の発展に至っているのでそれ自体は驚かないが、Aristocratは10年前に発表した「BUFFALO」も多数の模倣を生み出してすっかりトレンドメーカーになっているというのに、他社にも頑張ってほしいものだ。

(5)スキルベースド・ゲーミングに方向性は見えてきたか? VRは絶滅くさい。:
2015年に業界の大きな期待を背負って登場したスキルベースド・ゲーミングは、未だに市場は確立していない。Aruzeのように一度は手を染めてはみたものの今ではそんな過去などなかったかのような顔をしているメーカーもある。そのような状況の中、昨年に引き続いてGamblit社が「PACMAN」を中心に大々的にアピールを続けていた。


Gamblit社。(1)ブースの外観。パックマンの着ぐるみがうろついている。 (2)対戦パックマン。 (3)ビデオピンボール機など一人用のゲームもある。 (4)反射神経を要する対戦ビンゴ。

同じく昨年も出展していたNEXT GAMING社は、ATARIとTAITOのビデオゲームをリメイクしたものを、今年はより完成度を高めて再び出展してきた。ATARIからは「ASTEROIDS」、「TEMPEST」、「MISSILE COMMAND」の3機種、TAITOからは「ARKANOID」、「BUST A MOVE(バブルボブル)」、「ZForce」の3機種が採用されており、ワタシのようなオールドゲームファンには懐かしく、つい手を出したくなる。ただ、払い出しを得るシステムはよくわからない。


NEXT GAMING社。この会社の創設者で社長でもあるテリー・カウディル氏は、ラスベガスのダウンタウンの「フォークイーンズ」と「ビニオンズ」の二つのカジノのオーナーとのこと。そう聞くと、この分野もカジノに広まる可能性があるのではないかと思いたいけれども・・・。

その他のメーカーとしては、Steelman Partners社、GameCo社、Synergy社などが、小さいブースながらも意欲的なゲームを出展しており、まだスキルベースドゲーミングの息の根は完全には止まっていないようには見える。しかし、ゲーム時間が非常に長いビデオゲームをギャンブルゲームとして稼働しても、スロットマシンと同等の稼ぎを期待できないはずだが、これに期待しているのは一体誰なのだろうか。ゲームアーケードのオーナーがビデオゲームを活性化するオマケフィーチャーになることを期待しているという話ならば分からないこともないのだが・・・


Steelman Partners社。ドライブゲームが中心。



GameCo社。「ソウルキャリバー」に「CASINO EDITION」とある。


Synergy社。上海もどき、ガンゲーム、ツムツムもどきなど、純粋なアーケードビデオで払い出しをしようとしている。現在カリフォルニアでロケテストをしている最中だと言っていた。

その他:
・KONAMI: 大画面のビデオスロットの出展が増えた。昨年までもないわけではなかったが、20インチ台のモニター2台使いが主流だった。スキルベースドの分野では、音ゲー「ユビート」をモディファイした「Beat Square」を今年も出展してきたが、昨年のように大々的な展示ではなく、ブースの隅に4台のみ、ひっそりと置かれていた。やはり難しいとのこと。グロリア・ゲイナーの「I Will Survive」が入っていたのでやってみたら面白かったが、あくまでも音ゲーとしてであって、ギャンブルのネタとしては疑問を感じる。マルチプレイヤー機は、競馬ゲームの「フォーチュンカップ」のみ。sigmaの「ザ・ダービーMKⅢ」の代替需要で、ラスベガスだけで20台以上設置されているとのこと。メダルゲーム「アニマロッタ」の抽選器を使用したビデオスロットは、今年は出展していなかった。

・IGT: ETGの「DYNASTY」を大々的にアピール。他に、スポーツブックの全国的な解禁に合わせたのか、スポーツブック専用のサテライト「Crystal Bet Terminal」。スキルベースドは一応4台展示したが、一昨年までの熱は感じない。

・SG(Bally、WMS、Shuffle Masterなど): 昨年に引き続き「007シリーズ」押し。でも市場では見かけた覚えがないのはどういうことだろう。WMSはその看板「MONOPOLY」を使って、ヘンなビデオルーレットを出してきた。まだ商品化の具体的な計画はなく、チャレンジとして作ってみたものとのこと。


SGの出展機。007シリーズは昨年出展したものとはずいぶん変わっている。


モノポリーを使ったルーレット。画面上段のモノポリーおじさんがピンパネルにボールを落とし、画面最下段で回っているルーレット風のポケットに入れる。ピンパネルの帽子に玉が入るとボーナスゲームになる。

・TCSJOHNHUXLEY: 昨年出展していた「GAME BALL BACCARAT」(関連記事:ラスベガス半生中継・2017年9~10月 (6) G2Eショウ・気になった機械その2)は、やはり今年の出展は無く、一昨年以前通りの平常運転に戻っていた。このままマシンゲームから完全に手を引いてしまうのだろうか。

多忙につきお休みのお知らせ

2018年11月11日 22時33分07秒 | その他・一般
ただいまワタシは年に何度かある繁忙期にて、ブログの更新が間に合いませんでした。
申し訳ありませんが、今週は1回休みとさせていただきます。

繁忙期は今月いっぱい続く見込みですので、ひょっとすると来週以降も更新が滞る可能性もありますが、極力努力いたしますのでなにとぞご容赦ください。


今年のG2Eショウの一風景。「Gamblit」社のブースにて。パックマンとウサギのおねえさんと記念写真。昨年に引き続き「スキルベースドゲーミング」を出展していた。昨年よりもプレイヤブルなタイトルが多かったようにも見えるが、メインはこのパックマンだった。

ラスベガス半生中継・2018年10月 (7) DAY 7~帰国まで

2018年11月04日 17時04分50秒 | 海外カジノ
・今日の予定:
(1)ホテルをダウンタウンのフレモントに移す。
(2)夜、カリフォルニアホテルのカフェでオックステールスープを食べる。
(3)明日未明の3時ころにはここを出て空港に向かうので、今夜は眠らずにカジノで過ごす。

以上。

**********  以下、七日目~帰国までの記録 **********

・昨日に引き続き、朝ごはんはサムズタウンのバフェイ。ここには、アメリカでは珍しい牛のモツのスープがあり、カルロスも食べていたのを思い出して取る。それに、クック・ツー・オーダーのオムレツ、クロワッサン、それにケッサデッラをいただく。自分にしては珍しくおかわりなし。ただしフルーツはいただく。


サムズタウンでの朝ごはん。(1)牛モツと豆のスープ、クロワッサン、ソーセージ、ケッサデッラ。 (2)ハム、クック・ツー・オーダーのオムレツ(全部入り)。 (3)フルーツ類。

・部屋に戻ってTVからチェックアウトし、荷物を持ってサムズタウンを出る。明日の早朝(未明)には車を返却するので、サムズタウンの近くのGSで今のうちにガソリンを満タンにしておく。今回は結構あちこち走り回った気がしていたが、メーターは1/2しか減っていない。燃費がいいのか。GS併設のコンビニのカウンターで、現金で支払いたいと申し出て30ドルを預けた。給油を始めるときにはいつも、満タンになる前にデポジット分がなくなったら面倒だなあと不安に思うのだが、今回は20ドルと何十セントかで満タンになった。カウンターに戻って端数の小銭を出し、10ドルの釣りを受け取って、最後の宿のフレモントに向かう。

・フレモントにはセルフパーキングが無い。バレーに車を預けてレセプションに行き、まだ昼前だけどチェックインできるかと聞いたらあっさり受け付けてくれた。スイートルームにフリーアップグレードをしておいたよと言われたので礼を言って、エレベーターに乗り込もうとする。昨年のラスベガス銃撃事件以来セキュリティが厳しくなっているのは承知しているが、一年経った今もエレベーター前には警備員が立ち、ルームキーの確認を求められる。

・フレモントへの宿泊は3年連続3回目。昨年まではスタンダードルームで、25平米程度と狭かったが、今回アップグレードしてくれたスイートルームは50平米くらいはありそうだった。日本のホテルの場合、30平米あればかなり広く感じるが、その倍くらいに感じる。冷蔵庫もあるし、バスルームの前には曲がりなりにもパソコン作業ができる机もある。ただ、バスルームはスタンダードルームと同じ造りで狭かった。


フレモントのスイートルームその1。(1)入り口から部屋の奥を臨む。 (2)部屋の奥から入り口を臨む。 (3)リビング風の一角。これを以てスイートとしているのだろう。冷蔵庫はありがたいが、1泊しかしないので使う機会がないのが残念。 (4)バスルームへの入り口。入って左手に机、正面にクローゼット、右手が洗面台とバスタブとなる。 


フレモントのスイートルームその2。(1)バスルームの前にある机。右手はクローゼット。 (2)~(3)バスタブと洗面台。スタンダードルームの構成と変わらない。 (4)窓の外。右手に「フレモント・ストリート・エクスペリエンス」の屋根の東側終端と、「スロットジラ」の出発ポイントが見えるが、絶景とは言い難い

・フレモントでは、今回ぜひ調べておきたい件が一つあった。それは、「ピッケム(Pick'em=ビデオポーカーの一種目)」が健在かどうかを確認することだった。というのは、ひと月ほど前に、ビデオポーカー情報を網羅する「VPFREE2」というウェブサイトでフレモント情報を調べたら、ピッケムが無くなっていたからだ。フレモントには20台くらいのマルチゲーム機にこのピッケムがインストールされていたはずなのだが。

・エレベーターを降りてすぐのところにあるキノラウンジ周辺のバンクを調べてみたら、ピッケムはあった。しかし、5倍でなければならないトリップスが4倍に改悪されている。また、ストレートフラッシュのペイアウトも僅かだが低くなっている。これは、一昨年に訪れたルイジアナ州ニューオーリーンズのハラーズのピッケムと同じ設定で、P/Oは96%台と思われる。個体によってペイアウト設定が異なることもあるので、他の機械も見てみたが、メインバーの周辺にあるアップライトのバンクや、バフェイの入り口付近にあるやはりアップライトのバンクの中のピッケムも、すべて改悪されていた。

ラスベガスに唯一残っていたフルペイのピッケムの絶滅に大きなショックを受けたので、ビデオポーカーはやめてクラップスを打ってみる。フレモントでは、セブンナウトせずに25回以上シュートすると表彰対象となり、景品がもらえる。

 ・25~39回 5000ポイントのギフト(おそらく5ドル相当程度の価値と思われる)
 ・40~59回 クラップシュータージャケット
 ・60回以上 Dice ClubジャケットとDice Clubのオフィシャルメンバー会員権(どんな特典があるのかは不明)

ワタシも過去にはホットシューターとなったことは何度かある。ずいぶん昔、まだクラップスを覚えて間もないころ、シルバートンというカジノで延々とシュートした時、やっとセブンナウトしたと思ったら、テーブルの反対側から「お前の取り分だ」と言って5ドルチップを1枚投げて寄こされたことがある。その時はワタシも1000ドルくらいお金を増やしたので、換金しようとキャッシャーに並んでいたら、前の方に並んでいた男から、「あんた、さっきはよくやってくれたな、おかげで勝てたよ」というような事を言われたものだった。ここでも一発、あの時のようにホットシュートを決めてジャケットの一枚ももらって来よう。などと思って参加した。隣にいるスティックマンに「オッズは3-4-5?」と聞いたら、「いや、2-2-2だ」と言われた。ダブルオッズとはちょっと渋いが、まあ良しとする。しかし、ワタシがシュートすると長くとも5投以内にセブンナウトしてしまう。ポイントが立った次の2投目でセブンナウトしたこともあった。結局のところ、5、6回ほどシューターとなったが、1度たりともポイントを出せなかった。しかし、他のシューターたちがそこそこ投げてくれたので何とかお金は減らずに済み、結局2時間ほど遊んで40ドル増えたところでゲームを終えた。オッズベットがダブルだったことも、むしろ良かったのかもしれない。

・その後はメインストリートステーションに移ってトリプルプレイなどを打つ。そこそこにクワッズが出て、お金を減らすこともなく遊べはする。

・気が付けば夕方くらいになっている。今夜は寝ずにカジノで過ごす計画なので、しばらくゲームを休んで久しぶりにダウンタウンをうろつくことにする。まずは、2002年に鳴り物入りでオープンしたものの鳴かず飛ばずでその後は半ば廃墟と化していたNEONOPOLISに行ってみた。一昨年に来た時にあった1Fのゲームアーケードは健在だった(関連記事:新・ラスベガス半生中継 2016年9月(4) 初フレモント&コンテナパーク)が、前回来たときには1ダース以上あったピンボールは、STERNの「The Walking Dead Pro-Model(2014)」1台しかない。設置されているゲーム機の殆どが、リデンプション機かプライズ機の子供向けロケになっていた。店内には、二人の子供を連れた南米系と見えるお父さんと、やる気のなさそうな若い係員が一人いるだけで、寂しい風情だった。

・設置されているゲームの中に、今年のJAEPOショウに出展されていた、米国RAW THRILLS社製の「スペースインベーダーFRENZY」のリデンプション仕様版があった。このゲームでは、ゲームの結果によって最大500枚のチケットが払い出される。そう言えば、今回のG2Eショウでは、スキルベースドゲーミングの一つの方向性として、アーケードビデオゲームのゲーミング化を目論んでいる出展社がいくつかあったが、カジノとしてはゲーム時間が長いアーケードゲームは積極的に取り入れたいゲームではない。結局のところ、そのようなゲームは、カジノ向けとしてではなく、この「スペースインベーダーFRENZY」のように、遊んだおまけにいくらかの払い出しがあるアーケードゲームに落ち着くのではないか。


(1)ネオノポリスのゲームアーケード入り口。一昨年に来たときには、向かって左の壁沿いにはピンボール機がずらっと並んでいたが、今回はリデンプション機ばかりになっていた。 (2)唯一あったピンボール。 (3)~(4)米国RAW THRILLS社製の「スペースインベーダーFRENZY」のリデンプション仕様版。

・ゲームアーケードを出て、前回来た時には閉鎖されていた2階にも若干の店がオープンしていたようなので上がってみたが、人はほとんどいない。「THE NERD」という、ボウリング場のような看板を掲げる店の中を覗いたら、いくらかのビデオゲーム筐体が見え、そのうちの一つはナムコの「アサルト」だった。入ってみようと思ったがドアは施錠されている。諦めて立ち去ろうとしたら、どこからかやってきたおやじが「7時にオープンするよ!」と声をかけてきた。後で来ようと思ったが結局行かずじまいで、今少し後悔している。


(1)2階からのシーン。宝石店(開業中)、結婚式場(開業中?)、アートギャラリー(閉鎖中?)、ボウリング場かゲームセンターかよくわからない「NERD」が入っている。人影は殆どない。 (2)1階には多少なりとも人が見えるが、閑散としている。 (3)「NERD」の入り口。(4)3階に続くエスカレーターは閉鎖中。

・ネオノポリスを出て、次にカジノ「The D」の2階を覗く。G2Eショウで、コナミの人から、「FORTUNE CUP」というメカ式の競馬ゲームが入っていると聞いていたからだ。ここには以前からsigmaの「The Derby MKⅢ」が設置されている。The Derbyは、昔はラスベガスの至る所にあったが、sigmaが消滅し、現在はこことMGMの2か所にしか残っていない。「FORTUNE CUP」はその穴埋めとしての需要があるそうで、ラスベガスには既に20台以上出荷しているとのことだった。しかし、ワタシが入った時には、The Derby は10席中9席に客が付いていた(残る一席は故障中だった)のに、FORTUNE CUPには客は一人しか付いていなかった。この差はどこから来ているのだろうか。オールドゲームが現役で大人気であることはうれしいが、FORTUNE CUPにも頑張ってもらいたいものだ。

・The Dには、ロイヤルフラッシュのプログレッシブが1550ドルに膨れているBP8/5があったので打ってみたところ、あっさりと3のクワッズが出てくれた。このカジノのプレイヤーズカードも持ってはいるが、今後継続的に利用することはおそらく無いので、増えた50ドルを持って勝ち逃げすることにする。


The Dのカジノ(2F)。(1)sigmaのThe Derby MKⅢ。10席中9席に客が付いている。1席は故障中だった。 (2)コナミのFortune Cup。客は一人しか付いていなかった。 (3)マークⅢとFortune Cupはカジノ内の同じエリアに設置されているので、客付きの違いは場所の差によるものではない。 (4)プログレッシブが溜まったDB8/5は、3のクワッズで勝ち逃げ。

・フレモントに戻って、再びクラップス。状況はさっきと変わらない。ワタシのシュートはすぐにセブンナウトするが、他人のシュートで何とか黒字傾向を維持してゲームが進む。数時間打って+50ドルでゲームを終える。

・そろそろ夜の11時となるので、夕ごはんの「オックステールスープ」を食べようとカリフォルニアホテルのカフェに行く。しかし、カフェの前に来たら長蛇の列ができている。ワタシはもうあと4時間ほどもしたらここを発たなければならないのに、こんなところで時間を無駄にしている暇はない。オックステールスープは諦めて、向かいのメインストリートステーションのレストラン「777」に入り、チーズバーガーを注文する。このレストランに来たらビールを注文したいところだが、車の運転を控えているのでクラブソーダで我慢する。

・食事を終え、フレモントに戻ったのが12時ちょうどくらい。次回来た時のお楽しみとしてキノを買っておこうと思いキノラウンジに行ったら、キノはたった今、12時で営業終了した直後だった。仕方がないので、今戻って来たばかりのカリフォルニアに戻って買うことにする。これだけでも相当の無駄足を踏んでいる。しかし、到着してみたら、キノのカウンターの前で数人のグループが窓口で何やらもめている様子。その者達がやっとどいたのでチケットを買いたいと申し出たら、「ちょっと待ってて、今はストップしてるの」と言われる。するとさっきまで窓口で何やらやり取りしていたグループの一人が「100万ドルが出たんだってよ!」と言ってきた。「え゛!?」と目を見張ったら、窓口のおばさんが「冗談よ」と言った。それから5分ほど待っていたら窓口が再開したので、1ゲーム1ドルで21ゲーム連続の6スポットを2種類買った。これでチケットは1年間有効となる。

・ふとポーチの中を見たら、昼のメインストリートステーションでのプレイでもらっていたスクラッチカードが換金されないまま7枚ほど残っていることに気付いた。こうなったら最後の数時間はメインストリートステーションで過ごそうと腹を決める。どうせフレモント戻ってもプレイにふさわしいピッケムは無いんだし

・3時が近くなったので、後ろ髪をひかれる思いでフレモントに戻る。この3時間弱の間に2回、4ロイヤルがディールされたが、ロイヤルフラッシュは1つも出なかった。しかし、結構な回数のクワッズが出てくれたのでお金はほとんど減らず、スロットポイントだけは稼いだ。スクラッチカードは全部で17枚、38ドル分あり、さっき買ったキノの代金の殆どを賄えた。


スクラッチカードの束。左側15枚は全て2ドルで、右の2枚は5ドルと3ドルが1枚ずつ。3ドルの当たりはたまに出るが、5ドルの当たりはめったに見ない。

・フレモントに戻り、荷物を取ってチェックアウトし、バレーに車を出してもらって空港に向かう。レンタカーセンターには3時半くらいに到着(実は、途中で道を間違えて空港内に入ってしまい、少しうろうろしてしまった)。車を返してシャトルバスに乗り空港に着いたのが4時少し前。飛行機は6時発だが、まだユナイテッドのカウンターが開いておらず、長蛇の列ができていた。5分ほど並んで待っていたら列が進み始めた。今はキヨスクで自分でチェックインするので、昔ほど待たされる感じはしない。搭乗券とバゲージタグをプリントアウトして荷物を預け、セキュリティを通って搭乗口へと向かったのが4時半前くらい。

・搭乗口前で、元同僚のK橋とばったり会う。K橋は、乗る予定だったデルタ便が欠航となり、6時発のダラス経由の便に振り替えられたのは良いが、それも2時間のディレイだと言っていた。

・ロサンゼルスでの乗り継ぎは4時間ほどもある。ラウンジで朝ごはんをいただきつつ待つが、前夜完全徹夜なので眠く、ついウトウトしかける。スマホでアラームを設定し、今回の巡礼の記録を付けたり撮影した写真を整理したりして過ごす。

・午後3時、定刻通りに成田に到着する。今回の巡礼では、結局最後のロイヤルフラッシュで得た分くらいのお金が増えた。1回の滞在で複数回のロイヤルフラッシュが出たのは2度目のことだ。次回もそうであって欲しいものだ。

(次回からG2E2018の記録)