水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

古今集(41)

2014-12-12 10:04:08 | 古今和歌集
909 誰をかも知る人にせむ 高砂の 松も昔の友ならなくに

題しらず

おきかぜ


(私も年をとったものです。)そこらじゅうのみんなを知人とせねばなりません。あの松さえ昔の(私が知っている)松ではないのですから


藤原興風:生没年不明、中級官吏、古今集に17首採録。上は百人一首。17首のうち12首は寛平歌合で詠まれたもの。たぶんこのころ(890年ごろ)が歌人として最盛期か。


気に入った歌を2首挙げておく。

326 浦近く降りくる雪は白波の 末の松山越すかとぞみゆ
海は荒れるわ猛吹雪だわ。まるで松林の上を白波が越えているような状景です。

寒波来襲とか、北日本の日本海側海岸では、まさにこのような状況になるのでしょう。


1064 身は捨てつ 心をだにもはふらさじ つひにはいかがなると知るべく
(年ですから)もうわが身はどうなってもかまいません。しかし、この私がどうなるか最後まで見たいので、心だけは放り出すわけにはいきません。

加齢に伴う認知症にはなりたくありません。
興風の晩年における心境、と思われますが、まったく同感です。

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