193 月みればちじにものこそかなしけれ わが身ひとつの秋にはあらねど
これさだのみこの家の歌合によめる
大江千里
晩秋の月というのは、なんかうらさびしいもので、いろいろ考えてしまいます。
大江千里:生没年不明(850年ごろの生まれか?):中級官吏:古今集に10首採録されそのうち3首は寛平歌合で詠まれたもの。
上は百人一首に採録されている。
気に入った歌を2首示す。
467 のちまきのおくれて生ふる苗なれど あだにはならぬたのみとぞ
ちまき
これは通常よりも遅く植えた苗なのだが、そのことが必ず生きることになると信じています。
(今ちまきを食べている子は、生長がおくれているようですが、将来必ずとりかえすことになります)
「ちまき」という言葉に、田植えや子供の生長などを読み込んだ歌で、巻第十、物名、に入れられている。
859 もみじ葉を風にまかせて見るよりもはかなきものは 命なりけり
病にわづらひ侍りける秋、心たのもしげなくおぼえければ、よみて人のもとにつかはしける
病室からもみじが散る景色を見ているのですが、私の体調はかんばしくなく、いよいよオワリかな、と思っています。
辞世の歌であろうか?このような弱気の心境を知らせたくなる人とは、誰であろうか?
わたくしは、あくまで強がって突っ張りたい、と思うのですが。
これさだのみこの家の歌合によめる
大江千里
晩秋の月というのは、なんかうらさびしいもので、いろいろ考えてしまいます。
大江千里:生没年不明(850年ごろの生まれか?):中級官吏:古今集に10首採録されそのうち3首は寛平歌合で詠まれたもの。
上は百人一首に採録されている。
気に入った歌を2首示す。
467 のちまきのおくれて生ふる苗なれど あだにはならぬたのみとぞ
ちまき
これは通常よりも遅く植えた苗なのだが、そのことが必ず生きることになると信じています。
(今ちまきを食べている子は、生長がおくれているようですが、将来必ずとりかえすことになります)
「ちまき」という言葉に、田植えや子供の生長などを読み込んだ歌で、巻第十、物名、に入れられている。
859 もみじ葉を風にまかせて見るよりもはかなきものは 命なりけり
病にわづらひ侍りける秋、心たのもしげなくおぼえければ、よみて人のもとにつかはしける
病室からもみじが散る景色を見ているのですが、私の体調はかんばしくなく、いよいよオワリかな、と思っています。
辞世の歌であろうか?このような弱気の心境を知らせたくなる人とは、誰であろうか?
わたくしは、あくまで強がって突っ張りたい、と思うのですが。