水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

古今集(42)

2014-12-15 11:26:47 | 古今和歌集
193 月みればちじにものこそかなしけれ わが身ひとつの秋にはあらねど

これさだのみこの家の歌合によめる

大江千里


晩秋の月というのは、なんかうらさびしいもので、いろいろ考えてしまいます。


大江千里:生没年不明(850年ごろの生まれか?):中級官吏:古今集に10首採録されそのうち3首は寛平歌合で詠まれたもの。
上は百人一首に採録されている。


気に入った歌を2首示す。

467 のちまきのおくれて生ふる苗なれど あだにはならぬたのみとぞ
ちまき

これは通常よりも遅く植えた苗なのだが、そのことが必ず生きることになると信じています。
(今ちまきを食べている子は、生長がおくれているようですが、将来必ずとりかえすことになります)

「ちまき」という言葉に、田植えや子供の生長などを読み込んだ歌で、巻第十、物名、に入れられている。

859 もみじ葉を風にまかせて見るよりもはかなきものは 命なりけり
病にわづらひ侍りける秋、心たのもしげなくおぼえければ、よみて人のもとにつかはしける

病室からもみじが散る景色を見ているのですが、私の体調はかんばしくなく、いよいよオワリかな、と思っています。

辞世の歌であろうか?このような弱気の心境を知らせたくなる人とは、誰であろうか?
わたくしは、あくまで強がって突っ張りたい、と思うのですが。 




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