691 今こんといひしばかりに 長月の有明の月を待ちいでつるかな
題しらず
そせい法師
今おうかがいします、とおっしゃるものですから、この九月の時期に、なんとシラジラ明けまでお待ちしちゃいました。
そせい法師=素性法師:?~910、僧正遍照の子(ということは桓武天皇のひ孫)、宮廷歌人として活躍、古今集に36首採録。上は百人一首にも採録された歌。
ここでは、2首、紹介しておく。
309 もみじばは袖にこき入れてもていでなん、秋は限りと見ん人のため
北山に僧正へんぜうと茸がりにまかれりけるによめる
「もう秋は終わりましたね」と言っている(みやこの)人々に、「いやいやまだまだ」と見せるために、もみじの葉を袖に入れて帰りましょう。
「僧正へんぜうと」と、他人行儀に表現していることから、母親の出自が遍照とつりあっていなかった、と想像しました。
947 いづくにか世をばいとはん 心こそ野にも山にも迷ふべらなれ
題しらず
そろそろ遁世生活に入ろうと思うのですが、(身体は衰えてきているのに)心のほうは、野山(の自然現象に)どんどんひかれていきます。
老化が、心と身とのあいだで、バランスよく進めばいいのですが~~~~。
題しらず
そせい法師
今おうかがいします、とおっしゃるものですから、この九月の時期に、なんとシラジラ明けまでお待ちしちゃいました。
そせい法師=素性法師:?~910、僧正遍照の子(ということは桓武天皇のひ孫)、宮廷歌人として活躍、古今集に36首採録。上は百人一首にも採録された歌。
ここでは、2首、紹介しておく。
309 もみじばは袖にこき入れてもていでなん、秋は限りと見ん人のため
北山に僧正へんぜうと茸がりにまかれりけるによめる
「もう秋は終わりましたね」と言っている(みやこの)人々に、「いやいやまだまだ」と見せるために、もみじの葉を袖に入れて帰りましょう。
「僧正へんぜうと」と、他人行儀に表現していることから、母親の出自が遍照とつりあっていなかった、と想像しました。
947 いづくにか世をばいとはん 心こそ野にも山にも迷ふべらなれ
題しらず
そろそろ遁世生活に入ろうと思うのですが、(身体は衰えてきているのに)心のほうは、野山(の自然現象に)どんどんひかれていきます。
老化が、心と身とのあいだで、バランスよく進めばいいのですが~~~~。