水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

解説員として(50)

2009-06-28 17:34:36 | 解説員日記
 今日の午前中、解説当番であった。

 終わって家に帰り着いたとたん、雨が降り始め、今(1730)も降っている。
午後当番の方々はさぞや大変だったことだろう。

 午前中の見学者は総計十人ぐらいであったか。総じて、年配の男性お一人、が多かったように思う。動態保存を目指し始めた三鷹市への応援をお願いすることにしているが、好意的に受け取ってくださる。

 極めて地味な文化財である。しかし、動態保存を貫徹するということは、無為に過ごすと消滅する運命にある伝統高等技術を、強い意図を持って次世代に継承することなのである。将来極めて高い評価を受けることになろう。

そんな場に接していられる幸せをかみしめている。



菖蒲花咲く(29/72)

2009-06-26 04:14:51 | 72候
 今日、6/26は、夏至・次候、72候は「菖蒲花咲く」だ。

「菖」はアヤメ、「蒲」はガマだ。辞書によると、ショウブは呉読み。漢読みだと、ショウホ。

 菖蒲は、古代においては魔除けの意味合いを持った植物であった。5/5の菖蒲湯はその名残。だが、新暦の5/5にしてしまったので、今ではいわれ話がわからない。旧暦の5/5は、新暦では5月下旬から6月中旬ごろまでのどこかだ。つまり夏至。
 
 冬至に柚子湯がある。ならば、当然夏至に○○湯があってしかるべきだ。そう、そもそも、菖蒲湯は夏至だった、と信じている。声を大にして言う。菖蒲湯は、本来、夏至の日の魔除け行事なのだ、と。

 大昔、明治神宮の菖蒲を見に行き、その美しさに感激したことがる。そういえば、近年は見に行っていない。行きたいが、人出のすごさを予想してしまい、ついつい躊躇してしまう。かくれ菖蒲園を探さねば!

解説員として(49)

2009-06-25 16:58:56 | 解説員日記
 今日は、南浦小学校三年生の見学があり、応援に入った。

終了後の感想は、「成功とはいえなかった」だ。生徒達に得るものがあっただろうか、疑問だ。残念だが、「無駄な社会科見学だった」との判断がなされるかもしれない。

 50人ごとの集団が時差をつけてきた。全体説明の内容が盛りだくさんすぎ、消化不良になったかもしれない。まあ、これらはよかったとして、そのあとがよくなかった。
25人ごとの二グループに分けて中に入った。これがよくない。中が込みすぎて、均等な説明無理。時間も押せ押せであった。総見学時間の実数、105分は、先生方の予定時間を30分以上超過したようだ。時間的余裕がなさすぎた。
先生方が事前踏査をなさっていれば、もっと的確な準備ができたはずである。

生徒達に「おうちの人とゆっくりきてください。土曜も日曜も開いていますよ」と声を掛けていたら、「土・日はスポーツ教室があるから来られない。来る時間がない」と言われてしまった。彼らは忙しいのだ。


小学生の見学の合間をぬって、一般人3組約10名の見学者にも対応した。
模型作りを趣味になさっている方が、別々に二人もあらわれた。お二人とも写真を詳細にお取りになっていた。創作意欲を掻き立てる対象でもあるようだ。

乃東枯る(28/72)

2009-06-21 03:52:30 | 72候
 今日は夏至。72候では「乃東枯る」だ。


 「乃東」は「だいとう」と読むらしい。「ないとう」と読んでいるものもあったが、「ない」は「乃」の呉読みなので、「ない」と読むなら「東」を呉読みで「つ」と読まねばなるまい。
よくわからないが、とりあえず、漢読みで「だいとう」と読むことにする。

 「乃東」ってなんだ? 夏枯草(なつかれくさ、カコソウ、もしくはカゴソウ、ウルキと読ませているものもあった)の古名だそうな。
 「夏枯草」ってなんだ?冬至の頃芽吹き、夏至の頃枯れる。ウツボグサの花穂。利尿・消炎目的の漢方薬。

 ウツボグサってどんなんだ?漢字で書くと「靫草」で、靫とは、矢を差し入れる具だそうだ。おそらく、花の形が靫に似ているのであろう。日当たりのよい山野に自生するシソ科の多年草とのこと。色は紫。
これから心して、見つけようと思う。

解説員連絡会(10)

2009-06-20 16:14:15 | 水車解説関連
 本日午前中、標記解説員連絡会があった。

① 7月~9月当番割り当て表、確認。OK

② 行政サイドからの報告、大要は以下のとおり。
・ 4・5月の見学者総数は1796人。去年は、大団体の見学があったので、この倍以上であった。
・ 6/16に水輪を撤去した。保存を目的とした撤去であったので、時間がかかった。(撤去した一部を、縁側に展示予定)
・ 各種調査・工事が順次始められる。
(敷地内の大木剪定について、否定的な意見が出された。自然のままの姿を残せるような状況ではないと思う。街路樹の剪定と同様に考えるべき、と発言しようと思ったが、建設的な議論になるか心配になり、やめた。土工事の木根への影響を心配する意見も出た。)
・保存活用委員会の提言書が提出された。
(希望すればいただける、ということなので、お願いした)
・ジャンパー、名刺、作成に向けて進展中。
・10月から工事のため公開停止。再開時期は来年4月以後。
・日帰り見学会の実施を予定している。
・垣根剪定を7/11午前に実施。時間のとれる人は参加のこと。
・次回、9/19午前の予定。

③ 役所で予算化されるということがどんなことか、臨場観察できて楽しい。
 来年の公開以後は、たぶん全国区レベルになる、と予想している。そして、受け入れ態勢が整わないまま大混乱することを、ちょっぴり心配している。
うわすべりを厳につつしみ、つぶせることを確実につぶしておかねばならぬ、と思う。老爺心ながら。生涯学習課がんばれ!
 

解説員として(48)

2009-06-19 16:56:58 | 解説員日記
 今日の午後は解説当番であった。
お具合が悪いと聞いていた、管理担当の方の元気な復活ぶりがうれしかった。

 示した写真、これではよく理解できなかろう。本当に下手クソな写し手である。
水輪(いわゆる水車のこと)の撤去あとである。右下の写真が撤去前の状態を写したもので、見学者の利便性を考え、今日勝手に掛けさせてもらった。
市のHPにも水輪撤去の記事が記載されていた。秋以後に始まる工事に向けた市担当部局の気合の入れようが伝わってくる。

 今日午後の見学者は5組6人。主婦の二人連れを除いて、いずれも一家言ある方(なんらかの目的を持っていらっしゃった)と見た。最後の方など、別れ際に、「峰岸さん(旧所有者)に仲人してもらったんですよ」と打ち明けられ、たまげた。あとは文系の学者さん?技術者(木工?)、って感じ。
スキなく説明しているつもりだが、緊張を抜くととんでもないことになるので、用心用心。

 市内のある小学校の先生が、生徒見学の事前視察にお見えになった。主として下をお願いした。

①上履きを持参してほしい②時間差をつけて一クラスごと来てほしい③最初に外で全体説明をし、グループごとに中に入る④雨対策をお忘れなく

 さて、これで自分が当たって失敗したら、お笑い種だ。
準備をしっかりせねばならぬ。


免許証更新

2009-06-17 11:33:28 | 雑感(5)その他
 昨日、運転免許証を更新した。おそらく最後の更新だろう。

 忘れもしない、前回更新の直前に、速度違反で罰金、「生涯無事故無違反」をパーにした。自動車専用道の料金所から出て、一般道への取り付け道路上、走っているのは車だけ、横から合流路なし、下り坂を左に緩やかに曲がって直線に出たとたん、旗が振られて、万事休す。制限速度60キロを20キロオーバーだそうな。
正直、やられた~、って感じ。

 まあこれも、昨日で終わり。やっと、「優良」に復帰した。

 30分の講習で教えられたうち、印象に残ったのは次。

・偽造防止の目的で免許証にICチップが入った。4桁の暗証番号二組入力。
(一般人にはあまり関係はないかも)

・既存の普通車免許は限定中型車免許となった。
(2トン車が運転しにくくなったのか?よくわからない。これもあまり関係なさそう)

・飲酒運転の罰則が強化された。
(当然でしょう。むしろなぜ、二度と運転できないようにしないのでしょうか。)

・次の更新時には、高齢者講習受講が義務。
(たぶん更新しない。それにしても、随分と馬齢を重ねたものだ。)

梅の実(27/72)

2009-06-15 10:35:44 | 72候
 明日は、72候でいうところの、「梅の実黄ばむ」だ。

 一昨日、神奈川県東部にある、ある梅園に出かけた。近しい間柄のご夫妻との恒例行事だ。

 今年は、二月の開花期が早すぎて結実せず、不作とのことだった。それでも、目的量はゲットできた。普段使わぬ筋肉を動かすので、今日あたり、あちこち痛い。

 家人は、梅干、梅酒に梅ジュース、の仕込みで、これから忙しい。特に、梅干作りは、そばで見ていても大変だ(と他人ごとのように眺め、積極的には手伝わない意地の悪さが、我ながら恥ずかしい)。

 梅干は、日本独自の食品だと思う。そしてその根幹が天日干しにあるように感じる。「土用干し」と称し、塩漬けした梅を、丸三日、外に出したり内に入れたり大騒ぎだ。

 塩漬け梅を、天日に干すことによって、保存性が増すと同時に、あの独特の「うま味」が醸成されるのだろうと思う。魚の干物がうまいのも同じ理由ではないか。

 まあとにかく、今年は、積極的にお手伝いしようと、今のところ、思っている。

腐草蛍(26/72)

2009-06-10 09:01:26 | 72候
 明日は、24節気の芒種次候、72候で「腐草蛍になる」だ。

 1950年以降国内では、水田における農薬類の使用が原因でカワニナが、そして蛍が激減した。が、その後、各地で蛍の保存活動が活発となり、今では見学できるところも徐々に増えている。

 昔の農家は一般に、雑草の始末が不十分であると認識されるので、蛍の発生をきらった。ところが、現今の蛍保護地域では、この時期、蛍が卵を産み付けやすいように、水路沿いの雑草狩りをひかえる。
人間の価値観は移ろいやすい、ということ。

 蛍というと、我々の年代の者は、すぐに「蛍の光、窓の雪」ときて、なんとも切ない思いに浸る。
西欧人はどんな感じ方をするのだろうか?

 蛍にちなんだ英語の格言を探した。最初に見つけたのが、次のふたつ。
 
・Firefly shine only when in motion.
・The light of the firefly is sufficient for itself only.

 これらは「足るを知る」か、「井の中の蛙」か?
受け取り方で真逆の意味になると思う。本来、どちらが意味合いで用いられるのでしょうか。わかりません。

次に見つけたのが、日本の格言として紹介されていた次。

・Unlike the singing cicadas, the silent fireflies burn themselves.

直訳すると、「鳴く蝉と違って、沈黙の蛍は其の身を燃やす」。
なんだ、なんだ、こりゃ?
元を想像すると、次のどれかか?それとも、いっしょくたか?

・恋にこがれてなく蝉よりもなかぬ蛍が身をこがす(都都逸、鶯亭金升)
・音もせで思いに燃ゆる蛍こそ鳴く虫よりもあはれなりけれ(後拾遺和歌集、源重之)
・こえはせで身をのみこがす蛍こそいうよりまさる思ひらるらめ(紫式部、源氏物語)

 蛍に対しなんとなく切なくなる原因を、はじめに「蛍雪」と言ったが、そうではなくて、上のような歌詞が日本人の体にしみついているからでしょうか?

それにしても、余韻の残らない、ひどい和文英語訳ですな。
そして、日本語は素晴らしい!


 

感謝(2)

2009-06-08 09:26:07 | 雑感(5)その他
 4月20日の記事で、友人ご夫妻の御厚意(家人の作った陶器の、御自宅での展示・販売)ついて書いた。昨日、撤収にうかがった。

 最近の約十年、陶器を特産にしている、さまざまな町を訪れていて、「売れない」厳しさが年ごとに増していることを、肌でひしひし感じている。プロの世界ですら、そうなのに、アマチュアの作品が売れるはずがない。 

 そんな事前の気持ちを吹っ飛ばすように、およそ半数、約50個以上もが、さばけてしまっていた。心底驚いた。
しかし一方、種々の事情から買わざるをえなかった方も少なくなかったのではないか、との心配もよぎる。

 なにはさておき、厚く御礼申し上げます(実は、このブログを読んでくださる方々の集合と家人製作の陶器を買ってくださった方々の集合との重なり具合が、皆目分かっていない。感謝を表現する場をこのブログ以外に見つけられないので、ピントはずれでしたらお許しください)。

 うれしい機会を作ってくださった友人ご夫妻と買ってくださった方々の、応援のお気持ちを陶器作りの緊張感に転化し、さらに一段上のレベルを目指し、努力しなければならない、と家人は言っている。 

 
 

三鷹市二位

2009-06-05 09:53:09 | 三鷹・市政
 開かれた議会をめざす会(あちこちのHPをのぞいていて、この会の存在を知った。したがって、その詳細を知らない)のHP上に、彼らが実施した、議会活性化等に関するアンケート調査(対象年度:H19、昨年12月実施、今年2月HPアップ、全国市区議会804のうち764から回答)の結果を発見した。

 喜ばしいことに、三鷹市は三重県伊賀市(160点)に次いで全国第二位(150点、長崎県島原市と同点)だ。2005年にも同様の調査がなされ、三鷹市は、一都六県のうち8位であった。
こんなものは、ものさしのサジ加減でクルクル変わるから、どうってことない。とはいうものの、他の市区ほどには市議会が沈滞していない、と理解すれば、悪い気はしない。
ちなみに、武蔵野市は105点、調布市は75点。

 アンケート結果をツンドクし、三鷹市議会の活性化をさらに向上させるため必要な事項として、次の三点を挙げておく。

① 質問なし議員をなくせ!
 アンケート結果をみると、三鷹市議会には一般質問を一回もしなかった議員が10%未満いるらしい。マックス二人か。病とか特殊な事情があったのかもしれないが、ノホホンと議会に出ていただけだとすれば、許されない。市民が看過してはならない注目点だ。
② 議員提出条例数を増やせ!
 アンケート結果をみると、三鷹市議会では2件の議員提出条例があった。がこれでは少なすぎる。個々の議員は勉強してほしい。そして、その努力/勉強の成果を、議員提案条例として具現化してほしい。
③ 市議会議長主催の市民向け報告会を開くことはできないか?
 意見が二分するような課題について、例えば「出前市議会」のようなかたちにして、地域に出てくるべきではないか。議会の白熱した討論を市民に見せるべきだ。
ム~ン、これは理想論かな。動員を掛けやすい団体に占拠されてしまうか。

 

蟷螂生ず(25/72)

2009-06-04 14:10:33 | 72候
 明日は24節気の芒種、72候の「蟷螂生ず」だ。

蟷螂、つまりとうろう、もしくはカマキリは、俳句では秋の季語だそうで、夏の季語と誤解している人が多いらしい。

 日本がアメリカに歯向かった状況は「蟷螂の斧」であった。今の北朝鮮は、あの日本と同じであろうか。
今の日本は「蟷螂在後」(とうろううしろにあり)のセミか? 非常に大きな不安が後ろからグングン迫っているような気がする。

 日本/中国での蟷螂に対する印象は、上のような熟語が端的にものがたっている。

がこれが、国が変わるとぜんぜん違う。だから面白い。
英語では、praying mantis という。カマキリのあの斧を、人が祈る(praying)姿ととらえる。mantis の語源はギリシャ語で、「預言者」の意と理解する人もいるらしい。
ヤフーのブログを見ていたら、カマキリを、アフリカのある種族は神と見るらしいし、アラビア人はメッカへの巡礼者にみたてるらしい。

 カマキリを、グロテスクな弱者の空威張りとみるか、信仰心厚い聖者とみるか。
世の中は広い。だから常に、広く広く、世の中を見る習慣を身につけておかねばならない。

麦秋(24/72)

2009-06-01 15:02:28 | 72候
 昨日(5月31日)が、72候中24番目の麦秋(旧暦5月8日)であったようだ。すなわち、24節気小満の末候だ。正しくは、「麦秋に至る」と言うらしい。

 子供の頃、学校の帰り道、刈り入れ間近の麦の穂をちょこっと頂戴し、「ガムだ」なんて、クチャクチャ噛んだっけか。今も子供たちは同じようなことをするのだろうが、たぶん、東京では、このような光景を見ることはできないだろう。

端的に言えば、都会の日常生活の中で麦秋を感じ取ることは不可能だろう、ということ。感じるとすれば、

 麦秋を 気付く駅中 つり広告

こんな状況下だろうか。