女たちの江戸開城 双葉社 2006年9月20日発行。
伊賀者あり、スーパーマンあり、の大活劇で、楽しい読み物となっている。
テレビドラマにしたら、さぞや面白かろう。
実在の、皇女和宮付き上臈、土御門藤子を主人公としている。
江戸無血開城の立役者は、西郷、勝・山岡というのが定説だ。
が、この本によれば、実は、この藤子が、和宮の意のもとに、あの混乱時に二回も、東海道を決死の往復をし、下地を作ったことによって成し遂げられた、のだそうだ。
徳川慶喜に、大阪からの敵前逃亡は国難を救うための決断であった、と語らせるくだりは説得力十分。
確かに、あそこで大きな軍事衝突があれば、この国は英国と仏国とに分割占領され、植民地となっていたに違いない、と思う。
土御門家は陰陽師の家柄で、暦をつくり占いをするのが仕事だったのだそうだ。
占いをする理由のひとつに、「なにかをしなければならない日を決める時、決定された日について不満が出ないようにするため」、があるのだそうだ。これも納得。
女性の力が必要な今の時代に合致する、いい本、と思う。
そしてもちろん、筆力十分、よく勉強している、確かな作家、と認める。
伊賀者あり、スーパーマンあり、の大活劇で、楽しい読み物となっている。
テレビドラマにしたら、さぞや面白かろう。
実在の、皇女和宮付き上臈、土御門藤子を主人公としている。
江戸無血開城の立役者は、西郷、勝・山岡というのが定説だ。
が、この本によれば、実は、この藤子が、和宮の意のもとに、あの混乱時に二回も、東海道を決死の往復をし、下地を作ったことによって成し遂げられた、のだそうだ。
徳川慶喜に、大阪からの敵前逃亡は国難を救うための決断であった、と語らせるくだりは説得力十分。
確かに、あそこで大きな軍事衝突があれば、この国は英国と仏国とに分割占領され、植民地となっていたに違いない、と思う。
土御門家は陰陽師の家柄で、暦をつくり占いをするのが仕事だったのだそうだ。
占いをする理由のひとつに、「なにかをしなければならない日を決める時、決定された日について不満が出ないようにするため」、があるのだそうだ。これも納得。
女性の力が必要な今の時代に合致する、いい本、と思う。
そしてもちろん、筆力十分、よく勉強している、確かな作家、と認める。