博学而無所成名(子罕第九の2)
博く学びて名をあぐる所なし
達巷という土地の人が、孔子を評した言葉。
(孔子先生の)、持っておられる知識の広さは半端ではなく、どこかに突出した専門性をお持ちにならない。
このことを聞いて、孔子は、(六芸のうち)馬術(御)にしようか弓術(射)しようか迷うが、馬術ということにしておこう、と言った。
六芸(礼、楽、射、御、書、数)のどれもが人並以上だけれども、「このうち何が得意か?」と聞かれたら、孔子は、(インテリが嫌う)、射か御にしておこう、と、謙遜して言ったのでしょう。
今風に言えば、孔子はスペシャリストではなくジェネラリストであった、ということ。
原発事故調のヒアリングで、前首相が、小さなことまで口をはさみすぎた、と批判されています。しかし、どうでしょうか?
安全委員会、保安院、東電、それらの組織の中枢にスペシャリストが配置されていなかった、と見ることは間違いでしょうか。
あの混乱の原因の大半は専門知識の薄い文官の思い上がりにあった、と思うのです。
有能なはずの官僚組織から、なんら有効な対処法が出てこないから、前首相はどんどんのめりこまざるをえなかった、とみます。
もっとも彼には、人を信用できない人、という別の根があったのかもしれませんが。
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つけたし:過日取材に対応した、水車についての記事がY新聞本日朝刊に載った。やれやれ。
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博く学びて名をあぐる所なし
達巷という土地の人が、孔子を評した言葉。
(孔子先生の)、持っておられる知識の広さは半端ではなく、どこかに突出した専門性をお持ちにならない。
このことを聞いて、孔子は、(六芸のうち)馬術(御)にしようか弓術(射)しようか迷うが、馬術ということにしておこう、と言った。
六芸(礼、楽、射、御、書、数)のどれもが人並以上だけれども、「このうち何が得意か?」と聞かれたら、孔子は、(インテリが嫌う)、射か御にしておこう、と、謙遜して言ったのでしょう。
今風に言えば、孔子はスペシャリストではなくジェネラリストであった、ということ。
原発事故調のヒアリングで、前首相が、小さなことまで口をはさみすぎた、と批判されています。しかし、どうでしょうか?
安全委員会、保安院、東電、それらの組織の中枢にスペシャリストが配置されていなかった、と見ることは間違いでしょうか。
あの混乱の原因の大半は専門知識の薄い文官の思い上がりにあった、と思うのです。
有能なはずの官僚組織から、なんら有効な対処法が出てこないから、前首相はどんどんのめりこまざるをえなかった、とみます。
もっとも彼には、人を信用できない人、という別の根があったのかもしれませんが。
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つけたし:過日取材に対応した、水車についての記事がY新聞本日朝刊に載った。やれやれ。
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