水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

論語(302)

2013-04-30 11:13:41 | 論語
挙直錯諸枉、能使枉者直(顔淵第十二の22)

直(ナオ)きを挙げ、諸(モロモロ)の枉(マガ)りに錯(オ)けば、能(ヨ)く枉れる者を直しめん

不良集団のリーダーとして、まっとうな人間を配置すれば、その集団は、まず、よくなる。


儒教が性善説に立脚していることを、如実に示す言葉、と思う。

我々凡人は、「朱に交われば赤くなる」から、どちらかというと、不良集団を敬遠しがちだ。

しかし儒教では、どのような不良集団でも感化・善導できるように、人間性を高めることを要求している。

それが、教えの根本精神、「愛人、知人」(人を愛し、人を知る)、に繋がるのかもしれぬ。

亀戸天神

2013-04-27 09:23:25 | 雑感(1)日常
昨日は久しぶりに電車に乗った。

二人の友人と亀戸天神のフジを見にいったのだ。

込み合う時間をさけたので、きれいな写真を撮ることができた。

それにしても、あまりにも日常的であるためであろう、神社のことをなにも知らない。

種々友人に教えてもらい、刺激を受けた。調べてみるか!

論語(301)

2013-04-26 09:20:20 | 論語
崇徳脩慝辧惑(顔淵第十二の21)

崇徳(シュウトク)、脩慝(シュウトク)、辧惑(ベンワク)
徳をとうとび、慝(トク)をおさめ、惑いをべんず

弟子の樊遲(バンチ)が、この三つについて聞いたところ、孔子は次のように答えた。

崇徳(徳と尊ぶということ)=先事後得(利益を後回しにし、先にやるべきことをやること)
脩慝(悪心をなおすこと)=攻其悪無攻人之悪(自分の悪心を責め、人のそれは責めないこと)
辧惑(善悪を判別すること)=一朝之忿忘其身以及其親(一時の怒りに我を忘れ、近親者にまで悪影響を与えないようにすること)

煎じ詰めれば、利己的になるな、ということでしょうか。
視野はいつも広く大きく、そして周囲への配慮を忘れるな、ということでしょうか。


論語(300)

2013-04-25 10:37:21 | 論語
是聞也、非達也(顔淵第十二の20)

子張が、「どのように努力すれば達人(達者)といわれる人になれるのでしょうか」と質問。
孔子が、「あなたのいう達人(達者)とは、どのような人と考えるのでしょうか」と逆質問。
子張は、「外でも内でも、当然のように名前のあがるような人(聞)です」と答える。

これに対し、孔子が言った言葉が上。

あなたのいっているのは、聞(人)であって、達(人)のことではありません。

聞人=名高い人
達人=道理に通達せる人。または学芸などに通達せる人


とかく我々は、有名な人=なにかに秀でていて、人間的のも尊敬できる人、とおもいがちであるが、孔子はそのような、盲目的追従を嫌う。

自分の目で、対象としている人が達者であるかどうかを確認せねばならない。無名の人でも達者はいる、と信じねばならぬ。


論語(299)

2013-04-24 08:51:02 | 論語
君子之徳風也、小人之徳草也(顔淵第十二の19)

君子、之れ徳風(トクフウ)なり、小人、之れ徳草(トクソウ)なり

リーダーたるべき人は本来、人様をよりよい方向に向かわせる風のようなものである。一方、一般人は本来、自身をよりよくしようと常に考えている草のようなものである。


季康子が、「道徳心を持った人を多く生み出すために不道徳な人を殺す、ということはありでしょうか」とたずねたときの孔子の答え。

「政治に殺人があるわけがありません。あなたが善を望めば、民は善になるものです」
そして、上に示した、有名な言葉。
さらに、下の言葉につながる。

上を風が吹けば、草はなびくではないですか(草上之風必偃)。


今の世であれば、孔子はさしずめ死刑反対論者であるのかもしれぬ。

論語(298)

2013-04-17 10:49:35 | 論語
苟子之不欲、雖賞之不竊(顔淵第十二の18)

苟(イヤシ)くも子(シ)、欲せざれば、賞すると雖(イエ)ども竊(ヌス)まず

子=二人称の丁寧語。ここでは季康子に対して使われている。
竊=この字の略字は「窃」

季康子が、「最近窃盗事件が多くて困っています。どうしたらいいでしょうか」とたずねたときの、孔子の答え。

あなたさまのような、位の高い立場の方が、欲張った行動を決してしなければ、(民は)それを称賛するでしょうし、コソ泥をやるなんてことはしないでしょう。

部下の数が多い人ほど、(視られているので)身辺を清潔にし、ガツガツしてはならない、ということ。

日常の業務に追われる、現役世代には、このような、自分の足元を見つめる余裕はなかなかないものだ。
が、常に人様から見られている、と意識しておくことは、とても重要。

社会のオミソになって、人様から無視される爺さんであっても、せいぜい気を付けべ~。

水車模型製作(6)

2013-04-16 15:48:49 | 模型制作
三枚の水受け板をひとつのセットとし、それをハコと称する。
そのハコを14個作り、水輪に組み上げた。
作っていて、つくづく思う。見た目がごつくなく、美しい。
これは本体の設計の素晴らしさに起因するものだ、と。

まだ細かな作業が残っているのだが、一応形が見えたので、アップすることにした。
細やかさに欠ける、荒っぽい工作、とお笑いください。

水輪の完成のあとは、水輪の軸受け、水路、歯車、つき臼 そして、できれば碾き臼、と、やるべき作業は延々と続く。

どこまでいけるかわからぬが、気力が続く限り粘ろうと思っている。


論語(297)

2013-04-15 11:23:54 | 論語
帥而正、孰敢不正(顔淵第十二の17)

帥(ヒキ)いて正しければ、孰(タレ)か敢えて正しからざらん

魯の家老、季康子が孔子に政治の要諦について尋ねたときの答え。
「政とは正です」(政者正也)と言い、上につなげた。

部下にあたる人の数が多ければ多いほど、身辺にひずみが生じてはなりません。カチッとしていれば、部下が不正をはたらく余地がないはずです。


腐敗認識指数というのがあって国際比較されている、と聞いたことがあるので、ウィキペヂアをちょっと覗き、次のようなことを知った。なお、不確かではあるが、この指数を次のように解釈した。

指数が8.0と示された国の場合、その国の政治家や公務員が汚職などで腐敗していない可能性は80%である、と考えていい。つまり、10が満点で、数字が小さいほど、汚職にまみれている可能性が高い、ということだ。

さて、182か国中、いくつかの国を比較してみると、

1位 9.5 ニュージーランド
12位 8.5 香港
14位 8.0 日本
24位 7.1 アメリカ
32位 6.1 台湾
43位 5.4 韓国
75位 3.6 中国
143位 2.4 ロシア
182位 1.0 北朝鮮

腐敗していない可能性が50%以下の国が約130か国以上(つまり、世界の大半)もあるということですよね~。

それにしても、中国、ロシア、北朝鮮の三国の政治がこんなにも裏金まみれだとは知りませんでした。
孔子に言わせれば、トップがダメだ、ということでしょう。

論語(296)

2013-04-12 09:21:38 | 論語
君子成人之美、不成人之悪(顔淵第十二の16)

君子、人の美を成り、人の悪を成らず

まともな人は、人様の良い面を伸ばそうと努力し、その悪い面を引き出そうとはしない。

「成」を、ナスと読むと(なにかを)スルとの意味になり、ナルと読むと(なにかを)仕上げる、との意だそうだ。簡単な文章だが、読み方の違いでニュアンスが微妙に異なる。
ここでは「ナル」と読むことにした。これでいいか?


半島情勢がかしましい。
本来ならば、猫側の厳しい威嚇(今実施されている軍事演習。その内容の詳細は報道されない)に対し、鼠側も通常兵器を使った軍事演習で答えるべきなのに、物資も人も、まともな精神までも払底し、それができない。唯一の抵抗手段がミサイル・核実験、なのだと思う。
しかし、猫側からすれば、これがけっこう怖い。なんとか噛まれずに済ませたい。

窮鼠から窮鳥に変わってくれないものか?
隣国が君子として振る舞い、亡命を促してくれないものか?
大猫(虎)の威を借りて生きる狐国は、火の粉をかぶりたくな~い。

解説員として(140)

2013-04-11 20:27:36 | 解説員日記
今日の午後、解説当番であった。

当番時間の始まるころから約1時間、雨。
このためか、野川沿いの人出は皆無、といっていい状況。

見学者は一組、二人。
市内の工事会社の方で、機械類にお詳しかった。
解説に少々気合いを入れすぎたせいか、「久しぶりの社会科見学だな~」と、皮肉をみまわれた。
でも、楽しんでいただけた、との印象をもった。

ただ、やはり、最近公開が始まった、蕎麦製粉装置については、関心を示していただけなかった。
中の装置の印象が強すぎる、のだと思う。

とはいっても、見学者になんとか関心を持っていただけるような、解説を生み出さねば~~~~。


論語(295)

2013-04-08 10:21:17 | 論語
博学於文、約之以礼(顔淵第十二の15)

雍也第六の27(2011.11.28に書いた)とまったく同じ文章。
論語の中に、このような重出があるとは、知りませんでした。

ここでは、辞書を眺めた薀蓄を少々。

「亦可以弗畔矣夫」(亦、畔(ソム)かざるべきか)の、「畔」。

ハンもしくはソムクと読む漢字はいろいろあるが、それらの意味合いは互いに微妙に異なる。
以下は大字典より。

叛、および畔=離れること
反=ひっくりかえってそむくこと。甚だしいそむきかた。
背、および倍=すててのけそむくこと
違=思うようにいかず筋違い
乖=意地悪くすねてものとたがえること
睽=人とふりちがうこと
孤=頼みがいなく、頼りないこと


なんでこんなことを書くか?
最近の小説、漢字の使い方が随分といいかげんになっているような気がするのです。
日本語の語法に厳しく立ち向かいながら、傑作を量産できた作家は、もしかしたら、井上ひさし、あたりが最後なのかな、と心配です。

論語(294)

2013-04-05 06:47:44 | 論語
居之無倦、行之以忠(顔淵第十二の14)

之=政治を指している

政治に携わるならそれに飽きてはならないし、常に真心を持っていなければならない。


子張が政治(の要諦)とはなんでしょうか、と孔子に尋ねたときの答え。


某国現首相は、過去に「政治に飽きた」ととられる行動をおとりになった。
今それを挽回すべく懸命のご努力なさっておられるが、さて、どうなるか。正直に言えばクエスチョンだ。

とかく、おぼっちゃまは順風満帆のときはいいが、一たび逆境になったとき、どうなるか?
とにかく今、某国を取り巻く、ほとんどあらゆる条件がとんでもない状況になりつつある。
取り巻きは、みなさん命をかけてほしい。あなたがたにかかっている。


製粉小屋解説書

2013-04-02 11:38:36 | 水車解説関連
3/30から公開が始まった製粉小屋の解説書が送付されてきた。

過日の解説説明会で配布されたものとほぼ同じだが、1.2階透視図と工程図がカラーコピーになり、とてもわかりやすくなった。

細かな知識はおいおい蓄積させることとし、当面はこの解説書を頼りに、工程全体の流れを頭にたたきこまねばなるまい。

しかし、前にも書いたが、装置はいかにも地味で、普通の説明では興味を示す一般見学者が多く出るとは思えない。なにを核に説明すべきか、いまなお悩んでいる。

まあそれはともかく、
この絶好の機会をとらえ、市は是非、装置を紛体工学の専門家・研究者にレビューしてもらうことを考えてほしい。
この装置を製作なさった峰岸氏の、類まれなる御気質を聞けば聞くほど、既存の装置や概念と対比させることによって、とんでもない特質や独創性が明らかになるように思えてならない。








論語(293)

2013-04-01 14:09:16 | 論語
聴訟吾猶人也(顔淵第十二の13)

聴訟(チョウショウ)吾れ人の猶(ゴト)し

聴訟=訴訟をとりさばくこと

私(孔子)は、訴訟ごとの裁きに関し、人様との違いはありそうにありません。

(しかし、私の訴訟ごとに対する態度に関し、人様との違いを敢えて示せ、と言われれば)、訴訟事を起こさせないように努力すること、といえるでしょう。(必也使無訟乎)


難事の解決を人様に頼らないでなしとげよう、とするために、たぶん孔子は、ハヤメハヤメに手を打つことの大切さを言っているのだと思う。

前節で示したように、子路に対する好感度がいいこととシンクロするのだろうか。