77 いざ桜 我もちりなむ ひとさかり有りなば人にうきめ見えなん
雲林院にて桜の花をよめる
そうくほうし
桜さん、私もいっしょに散りましょう。盛りをすぎてもまだもたもたしていたら、人様に無様な姿を見せることになりますから。
75 さくらちる花の所は 春ながら 雪ぞふりつつ消えがてにする
雲林院にて桜の花のちりけるを見てよめる
そうくほうし
桜がいっせいに散っている様子は、春であるのに、まるで雪が降り、しかもそれが消え難くなっているように見えます。
現在、大徳寺の塔頭として、雲林院はある。
これは名前だけ残してあるようで、これらの歌が詠まれた時代、雲林院は天皇の離宮跡の邸宅であり、桜と紅葉の名所であったようだ。
上の二つの歌の間に次の歌があるのだが、これも、雲林院の桜を詠んだのかもしれぬ。
76 花ちらす風のやどりはたれか知る 我に教えよ 行きてうらみむ
桜の花のちり侍りけるを見てよみける
素性法師
桜を散らす風の家を、どなたかご存知ありませんか。教えていただければ、私はそこに行って恨み言を言いたいのです。
桜の散る様子は、さびしさ、はかなさ、いさぎよさ、勇気、などなど様々な心情を表していて、心を打つ。
ときどき、年度変更期を9月へ、との声が上がるが、日本はやはり、桜の四月、だと思う。
雲林院にて桜の花をよめる
そうくほうし
桜さん、私もいっしょに散りましょう。盛りをすぎてもまだもたもたしていたら、人様に無様な姿を見せることになりますから。
75 さくらちる花の所は 春ながら 雪ぞふりつつ消えがてにする
雲林院にて桜の花のちりけるを見てよめる
そうくほうし
桜がいっせいに散っている様子は、春であるのに、まるで雪が降り、しかもそれが消え難くなっているように見えます。
現在、大徳寺の塔頭として、雲林院はある。
これは名前だけ残してあるようで、これらの歌が詠まれた時代、雲林院は天皇の離宮跡の邸宅であり、桜と紅葉の名所であったようだ。
上の二つの歌の間に次の歌があるのだが、これも、雲林院の桜を詠んだのかもしれぬ。
76 花ちらす風のやどりはたれか知る 我に教えよ 行きてうらみむ
桜の花のちり侍りけるを見てよみける
素性法師
桜を散らす風の家を、どなたかご存知ありませんか。教えていただければ、私はそこに行って恨み言を言いたいのです。
桜の散る様子は、さびしさ、はかなさ、いさぎよさ、勇気、などなど様々な心情を表していて、心を打つ。
ときどき、年度変更期を9月へ、との声が上がるが、日本はやはり、桜の四月、だと思う。