水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

夜想曲集(22)

2020-11-26 09:50:47 | 夜想曲集
Look, lets go out for some lunch. I will leave a note for Emily. We can have a long leisurely lunch and by the time we come back, your room - will be sorted out.
ヨシ、昼飯は外で食おう。エミリには芽もを残しておく。ゆっくり昼飯を食って戻れば、お前の部屋のーーーいやフラット全体もーーー掃除が済んでるだろう。

いままでは、びっくりするようなもてなしで対応してくれていたのに、今回は部屋はとんでもない状況になっていた。とても人が寝泊まりできるようなことにはなっていなかったのである。チャーリーはマットレスに腰をおろし、ため息をついた。

チャーリーとエミリの間に何かあったに違いない。


コロナがいよいよおかしくなってきた。年寄りは家にこもる。チャイナはシレーっとしている。

夜想曲集(21)

2020-11-18 09:34:15 | 夜想曲集
It had been arranged well in advance, and when I would phoned to check a couple of days beforehand, Charlie had said they were both 'superbly well'. That is why I would no reason to expect anything other than pampering and relaxation after a few months that had not exactly been the best in my life.
事前に了解をもらい、出発の二日前にも電話をして、「なんの不都合もない」という返事チャーリーからもらっていた。それまでの数か月間、とても人生最高の時とは言いかねる時間を過ごしていたこともあって、ぼくはロンドンで二人にちやほやされ、のんびりできるものと信じて疑わなかった。

前回までの訪問時には、二人に大歓待を受けていたので、今回も同様のことになると思っていたのに、チャーリーに案内されて入った部屋はまるでゴミ屋敷のようなありさまになっていた。
結論を先に言うと、エミリーとチャーリーの間がうまくいっていなかったのだ。


コロナ。いよいよこの国の中で、本格的に流行しはじめそうですね。お国の対応はいかがなものでしょう。もっとやることがあったでしょうに。


夜想曲集(20)

2020-11-12 10:04:56 | 夜想曲集
When I first took up English teaching after university, it seemed a good enough life - much like an extension of university. Language school were mushrooming all over Europe, and if the teaching was tedious and the hours exploitative, at that age you do not care too much.
大学を出て英語を教えはじめたころは、悪くない生活に思えた。大学生活の延長のような感じだったし、ヨーロッパ中にぞくぞくと語学学校ができはじめた時期でもあった。教えることは確かに退屈で、低賃金・長時間労働は搾取的でもあったが、ぼくはまだ若く、あまり気にならなかった。

三人のうち、レイつまりぼくの、大学卒業後の生活。ヨーロッパのあちこちで英語教師をやり、25年経ってしまった。チャーリーとエミリーはその間に結婚した。
チャーリーに突然呼び出され、彼らの家を訪問することになる。

英語が世界共通語として普及するのは、それほど古いことではない。第二次大戦後だ。
この話の中にも、「80年代には、日本で教えれば大金を手にできるという話がある」なんて文が挿入されている。

時代は変わって今では、自動翻訳機の出現によって、日常会話に大きな不都合はなくなりつつある。
これからはますます、語学力よりも、人間そのもの、が評価されるようになるのだろう。

夜想曲集(19)

2020-11-05 10:02:23 | 夜想曲集
Back then, Emily was slim and beautiful, and if she had not settled Charlie so early in her career, I am sure she would have had a whole bunch of men competing for her. But she was never flirty or tarty, so once she was with Charlie, the other suitors backed off.
当時のエミリはスリムで美しかった。あんなに早くチャーリーに決めてしまわなければ、きっと大勢の学生に言い寄られていただろう。だが、思わせぶりで男の気を引くような人ではなかったから、相手がチャーリーと早々と決まってしまうと、ほかの求愛者はさっと退いていった。

音楽への愛着は、レイもエミリもとても大きかったのだが、レイよりエミリのほうが、趣味の幅が広かったようだ。エミリが興味を示す、ロックバンドには、レイはついていけなかった。
チャーリーとレイは、大学時代、常につるんでいるような、親友であった。

この三人の、卒業後の話が、これから始まる。


それにしても、flirtyと tartyはよくわからない単語だ。うまく訳してある、というべきか。