水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

善光寺

2010-11-30 08:53:06 | 雑感(5)その他
 先週末、生まれて初めて、善光寺をお参りした。
長野出身の友人が、旧友共を案内してくれたのだ。


何故、善光寺に参詣人が集まるのか、お参りした後の今も、分からない。

・善光寺本体はどの宗派にも属さない。
・したがって、檀家をもたない。だから、墓もない(らしい)。
・数十の塔頭は、浄土宗と天台宗とに分かれる。
・秘仏は7世紀初頭、百済かもたらされたものらしい。ということは、仏教伝来とほとんど同時に、奈良から遠いこんなところで、何故、仏教を広め根付かせようとしたのだろうか?
・ そして、腰の抜けるほど驚いた。神様もいっしょに祭られている。明治初頭の廃仏毀釈をいかにして潜り抜けたのだろうか?

とにかく、不可思議なお寺だ。


 そして、帰りの下り雪道を心配しながら、足を延した先の、戸隠神社も、大変興味深かった。

 透かし見る 雪の奥宮 杉木立

日本は広い、深い!

解説員として(64)

2010-11-23 17:47:03 | 解説員日記
 今日の午後、解説当番であった。

 祭日なので、見学者の多さ、を心配した。が、昨夜からの雨が午前10時ごろまで続き、午前の見学者数は5人程度であったらしい。

 午後2時ごろから、3時半ごろまで、フル稼働状態となった。総計50人は超えたであろう。3人ではアップアップとなり、管理担当の方々の応援でなんとかしのいだ時間帯もあった。

 ご夫婦単位での来訪者は、市内というより近隣市にお住まいの方々で、動機は「新聞をみたので、見たくなった」というものが多かった。

 大勢でくるための下見であろう、と思われる方々を3組見うけた。二組は、解説を聞くことなしに、写真を写しまくっておられたし、ひと組の代表者の方は、大人数見学の受け入れ体制を熱心に質問なさった。

 「生涯学習課と緊密に相談すれば大丈夫」と答えた。

 今後の、休日午後における見学者数増大を予感させる一日であった。


 入り口前の路上に、もしかしたら意図的に駐車しているのではないか、とかんぐりたくなるような駐車があり、午後いっぱい、通行者の流れを阻害していた。

解説員として(63)

2010-11-22 18:18:40 | 解説員日記
 今日の午後、市内北野小学校三年生、約120名の見学があり、急遽、助っ人に入った。

雨が心配されたが、幸運にも、彼らの見学時間帯には降らず、みなさん、気持ちよく散歩できたようだ。

しかも、学校側の事前準備、市側の受け入れ、解説員の配置、すべてがうまくかみ合い、見学もスムーズに進行し、こちらも気持ちよかった。1時間弱で全てを終了できた。


 回転している、大きな水車を見ることは、小学低学年生徒にとって、印象深い、貴重な体験となったことだろう。

こうなってくると、実際に、米を搗く、粉をひく、状態を見せてあげられないものか、と欲が出る。


 午後の解説当番該当者がおらず、どうせきたのだから、と4時までの解説をかってでた。一般見学者を待ったのだが、残念ながら、来訪者はゼロであった。

管理の方の話によると、最近、解説担当予定表に記された該当者が来ないことが何回かあってそうだ。なるべくはやく、問題の根源を見つけ、解決しておくほうがよいと思う。





解説員として(62)

2010-11-20 16:58:52 | 解説員日記
 今日の午前中、ピンチヒッターで、解説を担当した。

小春日や 静かに回る 水輪かな

 12時近くなってやっと、見学者が訪れるようになる。

担当した見学者は、二組計3名。

・ 印象に残った方。関西からの単身赴任の技術者(建築関係か)。クモデ14本の話(正七角形)を、いたくお気に召し、熱心に見学なさり、お話をなさって、お帰りになった。
単身赴任という味気ない日常を離れ、多少は、よい気分転換ができたのではないでしょうか。

・ 管理担当の方々がとても熱心に仕事をなさっている。
先週末、明日香で、管理の目が行き届いている施設が、意外に少ないことがわかったばかりなので、心強く感じた。
隅々まで管理の目が行き届くと、その施設はピリっと締まる。
可能な限り、お手伝いしようと思う。今は落ち葉の始末が大変だ。

・ 解説員4期生のお一人がモノミにおいでになった。うかがったら、三鷹一中の先輩に当たる。当時の先生方の名前などが出、思い出話に花が咲きかけた(残念ながら、見学者の来訪で中断)。


  解説終了後、味スタに、FC東京の試合を見に行った。
完敗だ。走り負け。中盤支配負け。
いよいよJ2降格が本当のことになりそうだ。とにかく、最後までがんばってほしい。

明日香

2010-11-16 11:51:54 | 雑感(5)その他
 先週末、生まれて初めて、奈良の明日香を探訪した。

古代史に詳しい友人が付いていってくれたので、実に楽しい数日間であった。

 平城京遷都までのおよそ100年間については、今までずっと血沸き肉踊らせてきた。それは、日本書紀をペラペラめくるだけで、この時期、ここを舞台にいくつかの権力闘争が連想させられるからだ。
そしてそして今回、さまざまの遺跡を実際に見ることができ、さらに、新たな疑問が出てきた。なんか、はまりそうである。

今後折りにふれ、勉強すると思うので、備忘のために、気になる歌を二首メモしておく。

采女の袖吹き返す明日香風京を遠みいたづらに吹く 志貴皇子(なぜ、天智系のこの人が藤原京をこんな風に歌えるのか?)

よき人のよしとよく見てよしと言ひし吉野よく見よよき人よく見 天武天皇(マインドコントロールのための呪文のように思える)


 もみじは、談山神社はちょっと早く、室生寺は真っ盛り、であった。眼福眼福!

もう一度、行かねばならぬかもしれぬ。


 

解説員として(61)-2(過即勿憚改)

2010-11-12 09:30:58 | 解説員日記
 過即勿憚改(あやまちはすなわちあらたむるをはばかることなかれ)。

 
 水輪が電動で回っている、

とした見解はどうも間違っているようだ。

 昨日ある方から指摘を受けた。

 生来の、おっちょこちょいの早飲み込み、が出てしまったという恥ずかしい失敗だ。
ここは躊躇なく、過ちを文(かざ)ることなく、過即勿憚改を貫きたい。申し訳ない。お許しアレ。


 このブログは、コメントやトラックバクの受け入れを制限している。
制限を外すと、極めて下品なものに席捲されてしまうため、やむを得ずとっている対策だ。

この際だから、特に強調する。
あたりまえのコメントであれば、たとえそれがきつい批判であったとしても、受け入れ、必ず公開する。
お気づきのことがおありでしたら、是非遠慮なく投稿してください。このブログ上で、議論が弾めばうれしい。

引き続き、どうぞよろしくお願いします。



解説員として(61)

2010-11-11 15:10:06 | 解説員日記
 きょうの午前、解説当番であった。

見学者総数4、担当した見学者数3。木曜日の午前中なんて、こんなもんでしょうか。

ただし、見学者のレベルは高かった。

① 回っている水輪を見るなり、「水、かかってないじゃない。なんで回っているの?」
おどおどしながら、「電動と思います」
「そんなのないよ。どうして?」
「水の出し方に問題があるようで~~~。初期トラブルですから、お許しください」

 この方は熱心に写真を写しておいででした。突き臼、碾き臼全体をごらんになって、
「機械遺産指定は納得だね」とおっしゃって、お帰りになった。

② 水輪の説明の際、「数学はお好きですか?」とうかがったところ、
奥様(らしき方)が、「あなた、専門じゃない」
キャイ~ン、まずった、と、おどおどしながら、
くもでや水受けの数を話すと、「36割る7か~。む~ん」とだんなさん(らしき方)。

ぴたっと、はまり、正多角形の描画、算額などなど、楽しい会話がはずんだ(つもり)。


 解説を続けさせていただいている間は、ボケの進行からは逃れられそうな気がした半日であった。
話す内容を、もっと研ぎ澄ます努力をせねば。


気の付いたことなど、

① 相方は新人。が、小金井の民家園やら浜離宮での解説をやっておられるのだそうな。こういう方がここに慣れると大変な戦力になるにちがいない、と思った。
② 水車公園の水車、回転を止めてあった。早速の対応に感謝。今度は、回転をいつ復活させるのでしょうか?
③ 管理人氏のお話によると、今度の日曜日、プロにより、水車の点検がおこなわれるらしい。
④ 水輪の回転に伴って、ゴンゴンと規則的な音がする。管理人氏によると、水輪が水底を擦っている、そうだ。
  コンクリートを削るしかあるまい、と思う。

 まあとにかく、プロに見てもらうらしいので、とりあえず安心。
それにしても、お助けマンを市内に見つけられるような態勢にしないと、時間と費用を浪費するばかり、となるのではないでしょうか。

工匠乃郷

2010-11-07 15:08:33 | 雑感(5)その他
 国道17号、三国峠に近いところに、昔須川宿という宿場があった。ここには「たくみの里」という名の官製観光名所がつくられ、近年評判がいい。

 外国人の到来が多くなっているのであろう。今年は「たくみの里」の看板に中国語訳と韓国語訳がついた。標記は中国語訳である。韓国語訳については、残念ながら読む能力を持たない。

 さて、中国人が「工匠」をどのように理解するか知らない。
が、日本人としては、「この翻訳はないだろう」、と思う。いかが?
「工匠」だと、大工、もしくは職人ではないの?

「たくみ」には確かにその意味があるが、それよりも、美しいものを作り出す技、とか、考え抜いたしくみ、とか、の意味合いが強いはずだ。だから、観光客が引き寄せられるのではなかろうか。
これが、「大工・職人の村」という名だったら、積極的に行こうという気にはなかなかなるまい。
一度中国人に、あの名を聞いて行く気になるか、聞きたい。


 この地域は今、往時の隆盛は夢のまた夢、新幹線や高速道路の開通によってさびれにさびれてしまっている。が、これが皮肉にも、たまに訪れる我々にとっては、このうえもなく素晴らしい趣を感じさせてくれる。
この地に別荘をお持ちになった方々の先見の明をうらやむばかりだ。

 
 先週末、あるご夫妻のお招きに甘え、三国峠の山懐で、至福の時を過ごさせていただいた。うまいものをたらふく食べ、温泉にどっぷり浸かり、文句の付けようのない一泊二日であった。ご夫妻に心から御礼申し上げます。


解説員として(60)-2

2010-11-04 12:01:47 | 解説員日記
 昨日の記事の続き。

 昨日の記事の書き方はちょっときつすぎたかもしれぬ。
しかし、あのむちゃくちゃな回し方を見たとき、直感的に、なにか裏がある、と感じたもので。
姑息な取り繕いではないかと、心底心配しています。

 
 なんにでもつきものの、初期トラブルのひとつ、と考えれば、落ち着いて対処できる。

 以下に素人考えの対応策を記す。

① 電気で回していることを見学者に、正直に話す。なるべく回転速度は遅く(個人的趣味の範疇かもしれぬが、島村さんが発見なさった、水受け42枚、くもで14本、の意味する凄さ、をここで説明したい)。
② その際、「ねずみなどの侵入を防ぐために、新たに設けた金柵の目が細かすぎることが影響し、水輪にかかる流速が得られなくなってしまいました。今対策を考えているところです。こんなことで回らなくなってしまうほど、よく考え抜かれた装置なのです。」とか、説明する。
③ 対策(素人の直感にすぎないが~~~、次のふたつのどちらか、だろう)

イ 金柵をはずす。サブタを昔のように機能させれば、所定の流速が出、水輪は必ず水で回る(余水吐がない、なんてサブタを使わない理由にはならない)。
水を流さない時、金柵をはずしたところに蓋(新設、素人大工で作れるようなもので十分)をすれば、ねずみなどの進入を防ぐことはできる。落ち葉トラップはサブタの上流側に設けねばならない。とにかく、サブタの下流側に流速を減じるような工作物を設けてはいけない。

ロ 水路に水を吐き出すパイプの口にバルブをつける。これは苦肉のチカラワザ。バルブ操作によって、水輪を回す流速を生み出すから、サブタは必要なくなる。下流側に金柵などの工作物を設けることは可能。
ただし、サブタをあきらめこれでいいかどうか、は議論すべき問題となろう。 


 予算がなければ役所は動けない、のはよくわかる。そこのところを、知恵を絞って、突破してほしい。

解説員として(60)

2010-11-03 18:02:43 | 解説員日記
 直近の、標題タイトルでの記事は昨年の9月24日であった。
きょうの午後、13ヶ月ぶりに、解説を担当した。

 公開三日目、最初の休日、好天、と三拍子そろったので、来客数が多い、と予想した。が、午後だけで総計50人程度であったろうか。適度に時間をおいての到来でもあり、解説はしやすかった。

 やはり、水輪が回っていることの迫力は文句なし、だ。皆さん満足してくれたようだ。

 さぞや準備が大変であったことでしょう。困難の連続の中、今日にこぎつけた方々のご苦労に対し心から敬意を表します。


 しかし、非常に気になることがあるので、メモしておく。

 なんということだ!水輪は水の力で回っていない。
おそらく電気で回している、と思う。回り方がむちゃくちゃ。早すぎる。
サブタを機能させないからこういうことになる。必要な流速が出ないために、水が水受けにとどいていない。
水がとどかなければ、水輪が回るはずがないではないですか。
お願いだから、サブタがスルースゲートであることを知っている専門家に見てもらい、水輪を水の力で回してください。

素人をだませるかもしれないが、プロはすぐに見破る。はやく対策をたてないと、赤っ恥をかく。
場合によると、なんのために大金を投じて水循環装置を設置したのか、問われることになる。
天下の機械遺産です。どんな方がお見えにこられるか、想像しただけで、怖くて鳥肌がたつ。

 赤っ恥といえばもうひとつ。水車公園の水車が回転できなくなって、ブラブラしている。これも非常にみっともない。回すなら回す、回せないなら回さない。はっきりさせてほしい。