水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

古今集(6)

2014-09-24 09:32:13 | 古今和歌集
巻第四「秋歌上」のトップ

169 秋きぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる

秋立つ日よめる

藤原敏行朝臣


(秋分の日のきょう)、秋がきたのかどうか見た目にはわからないけれど、(気を付ければ)風は(きのうまでとは)ちがうようだ。


藤原敏行=権力の中枢に君臨していた藤原氏一族。権力より、歌や書に傾注した人物。古今集に18首採録。百人一種にもあり。


一般的な解釈は上のようだが、敏行と友人とが次のように話をした、と解釈したい。いかが?

友人「秋分だからといって、秋だと感じるのは難しいとおもうけどな~。そもそも秋の風なんて、そのころまだ吹かないでしょうに。」
敏行「そのとおり。72候って知ってる? これはさ~、72候の「涼風至」を詠んだのですよ」
友人「恐れ入りました」

つまりこの歌は、隋・唐の文化に造詣が深いことを暗に自慢したものと、と解釈したいのです。

古今集の編纂者も、歌にさりげなく舶来文化を読み込むセンスを買ったのではないでしょうか?

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