水車ボランティア(+山家鳥虫歌)

ボランティア解説員としての見聞から始めた、ボケ防止メモ。12年目。新たに「山家鳥虫歌(近世諸国民謡集)」を加える。
 

古今集(147)

2015-11-30 21:11:28 | 古今和歌集
序(1) 難波津に咲くやこの花、冬ごもり今は春べと、咲くやこの花
大雀(オホサザキ)の帝をそへたてまつれる歌

この花は難波の湊に咲いてはいますが冬ごもり中で咲き始めです。でも今春がやってきました。満開にならねばなりません。


古今集の序文に、歌の様式が六つある、と書かれていて、その第一の「そへ歌」の例として挙げられた歌である。

「そえ歌」とは歌の主題を直接言わず、別のもので表現すること、ということであろう。

この歌は「そえ歌」の模範として示されていて、大雀帝(仁徳天皇)を花にたとえ、「いよいよ帝王の位につくときがきましたよ」と、一歩踏み出すことを促している。


数日前の新聞に、この歌が書かれた木簡が京都市内の平安時代邸宅跡から出土した、と載っていた。「和歌の歴史を考える上で非常に重要な発見。仮名の研究する上で基準となる史料だ」との研究者のコメントがあった。
残念ながら、木簡が書かれた時代についての記述はない。が、千年近く前のものであることは間違いあるまい。


丁度いい機会なので、残りの五つを、歌の手本ってどんなものか、という観点からみてみようと思う。

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