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大智度論

※初めての方はこちら「プロローグ」「このblogの趣旨」からお読みください。

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この話、話したところで全然伝わらないとは思いますが、ちょっと聞いていただきたくて…

このblog、読んでいる皆さんはどういう風に思っているかわからないのですが、書いている僕自身が「へ~、そうなんだ~。それってそういうことだったんだ~。」ってことがほとんどなんです。

書いている僕が言うのも変なんだけど。

毎度、例の黄色いオッサンから教わりながら書いているものだから、自分で書いてても、

Σ( ̄д ̄; )エェッ!? 「なんでここで唐突にそんな話になるの?」

とか

Σ( ̄д ̄; )エェッ!? 「これって、ここであの話と繋がるんだ~!」

みたいな驚きがあるんですよ。書きながらにして。


僕が元々知っている事を綴っているっていうことなら、自分でも納得がいくのですが、稀に僕が知らなかった事を書いているときがあるのね。

( ̄д ̄;) 「なんで俺こんな事書けてるんだろう?」

とか、

自分で過去記事読み直してみた時に

( ̄д ̄;) 「俺、いつの間にこんな事覚えたんだ? つーか、これ書いたのホントに俺?」

とかがね、あるんです。

(冷静に考えると、「あ、この時ってきっと酔いが醒めてたんだろうな~。」ってことだと思うのですが。)


でね、今回のシリーズも同じ状況になってましてね。

雲さんが、「般若心経」の次に、どうしてアルコールの話をしようとしたのか分からなかったんですよ。ホントは。

僕としては、「空」の続き、例の「氷と水」の話を続けようと思ってたぐらいだし。

なんだけど、ついさっきこの流れの種明かしをしてもらいましてね。



この「アルコール依存症」のお話、元々「般若心経」の中に記載されているらしいんですわ。

前回お話しした般若心経は「短縮版」ですけど、大本の「般若心経」には、「お酒は呑むもんじゃないよ」的な話があるんですって。

で、調べてみたらホントだったの。

あーびっくり。(書いてる僕が言うのも変だけど。)

雲さん的には「般若心経」繋がりで、「アルコール」の話も唐突なんかじゃなく、自然な流れだったんだろうね。


びっくりついでに、今日はそのお話を詳しく書いていこうと思います。


コメント欄でちょっと書いたんだけど、「お経」ってのは、死者を弔う言葉ってことじゃないんですよ。

お葬式とか法事とかで聞くこと多いから、何となくそういうイメージ強いかも知れないけど。

お経って、元々はお釈迦様が生前行っていた講義をまとめたものなんです。

現代的にすると『釈尊教授の「真理学」講義録』みたいなことなのね。

で、なんせ当時のインテリさん相手の講義録なもんだから、えらい難しいんですよ。

その講義録の量も半端じゃないんだけど、それだけじゃ難しくてわからないから、さらにその講義録を分かりやすく解説する別テキストなんかもあってね。これも半端じゃない量なんです。

その中の一つに『大智度論(だいちどろん)』ってのがあるのですが(これも百巻にも及ぶんですけど。ってどんだけ勉強熱心だったのよ、昔の人…)

これは、数ある「般若心経群」の解説書で、「よくわかる般若心経大百科」みたいな存在。


この『大智度論』の中で、「なぜお釈迦様はお酒を呑むことを戒めているのか」という項目があるんです。


よくよく考えると不思議だと思いません?

以前お話した「五戒」を振り返ってみると…

一 不殺生戒(ふせっしょうかい) 生き物を殺してはいけない。
二 不偸盗戒(ふちゅうとうかい) 他人のものを盗んではいけない。
三 不邪淫戒(ふじゃいんかい) 自分の妻(または夫)以外と交わってはいけない。
四 不妄語戒(ふもうごかい) うそをついてはいけない。
五 不飲酒戒(ふおんじゅかい) 酒を飲んではいけない。

「殺し」や「窃盗」なんかは分かりますよね。

「そりゃそうだ、それはやっちゃいけねーよな。」って分かるけど、「なんだってそれらと同等で飲酒が並んでるの?」って、なりません?

「そんなに飲酒ってまずいものなの?」ってなるじゃない。正直さ。


それは、今も2500年前も同じらしくてね。

やっぱりお釈迦様も「なんでだめなのよ?」ってお酒好きの方々に詰め寄られてたらしいんです。


(  ̄Д ̄) 『で、その講義の様子がこちらです。』


『大智度論(尸羅波羅蜜義 第二十一)』

不飮酒者。酒有三種。一者穀酒。二者果酒。三者藥草酒。果酒者。蒱桃阿梨咤樹果。如是等種種名爲果酒。藥草酒者。種種藥草。合和米麹甘蔗汁中。能變成酒。同蹄畜乳酒。一切乳熱者可中作酒。略説。若乾若濕若清若濁。如是等能令人心動放逸。是名爲酒。一切不應飮。是名不飮酒。
問曰。酒能破冷益身令心歡喜。何以不飮。
答曰。益身甚少所損甚多。是故不應飮。譬如美飮其中雜毒。是何等毒。如佛語難提迦優婆塞。
酒有三十五失。何等三十五。一者現世財物虚竭。何以故。人飮酒醉心無節限。用費無度故。二者衆病之門。三者鬪諍之本。四者裸露無恥。五者醜名惡聲人所不敬。六者覆沒智慧。七者應所得物而不得。已所得物而散失。八者伏匿之事盡向人説。九者種種事業廢不成辯。十者醉爲愁本。何以故。醉中多失。醒已慚愧憂愁。十一者身力轉少。十二者身色壞。十三者不知敬父。十四者不知敬母。十五者不敬沙門。十六者不敬婆羅門。十七者不敬伯叔及尊長。何以故。醉悶怳惚無所別故。十八者不尊敬佛。十九者不敬法。二十者不敬僧。二十一者朋黨惡人。二十二者疏遠賢善。二十三者作破戒人。二十四者無慚無愧。二十五者不守六情。二十六者縱色放逸。二十七者人所憎惡不喜見之。二十八者貴重親屬及諸知識所共擯棄。二十九者行不善法。三十者棄捨善法。三十一者明人智士所不信用。何以故。酒放逸故。三十二者遠離涅槃。三十三者種狂癡因縁。三十四者身壞命終墮惡道泥梨中。三十五者若得爲人所生之處常當狂騃。
如是等種種過失。是故不飮。如偈説
酒失覺知相身色濁而惡 智心動而亂慚愧已被劫
失念増瞋心失歡毀宗族 如是雖名飮實爲飮死毒
不應瞋而瞋不應笑而笑 不應哭而哭不應打而打
不應語而語與狂人無異 奪諸善功徳知愧者不飮


( ̄ε ̄;|||・・・ 「いや、だから…。これじゃサッパリわからんて。」



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天国と地獄

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久々に、天国と地獄のお話をしてみたいと思います。


この世が「アルコール依存症更正施設」だとしたら、あの世は「社会全体」といったところでしょうか。

「死」は、この「アルコール依存症更正施設(この世)」を出て、社会(あの世)へ戻るのだと考えると分かりやすいかと思います。

で、その戻る先・帰る先がどこなのか。

施設を出た者が行く先が、「天国」とか「地獄」と呼ばれるところです。

簡単に言うと、「天国」は「お酒と無縁の世界」。

「地獄」は「酒場」。

どこでも、お好きな所へおいでください。

お酒好きな人にとっては「酒場」はある意味「天国」でしょう。なんせ、呑み放題ですから。

居酒屋・バー・スナック・もっきり…種類も店舗も選び放題。お好きなお店をお選び下さい。

周りもお酒好きの方々ばかりです。(無理に連れてこられた人はいません。自分の意志で酒場に集まった方々ばかりです。)

ただし…

あの世は「おもうがまま」の世界なので、いかんせん「限度」というものがありません。「無限」です。

ですから、ここに集っている方たちは、お酒に呑まれた重度の依存症の方々だと思ってください。

「お酒が私を幸せにしてくれるに違いない。」

そう信じて疑わず、来る日も来る日も吞み続けます。

例え具合が悪くなろうとも、例え理性を失っても、例え身動きが取れなくなろうとも、例え体中を這う虫たちが幻覚として現れようとも…。

「おかしい、こんなはずじゃない。もっと幸せになれるはずだ。そうだ、きっとまだ呑みが足りないんだ。もっと呑まなきゃ!ほら、そこのアナタも休んでないでもう1杯!」

そうして酔っぱらいたちがせっせせっせと大酒を呑み交わしています。

酒場は連日大繁盛。

匂いだけでも酔えそうなほど酒臭く、床はゲロまみれ。

どんなに具合が悪くても、「まだまだ呑みが足りん!」とお酒を注がれます。

あちらを見れば理性を失った者達が喧嘩をし、そちらを見ればただただ泣き崩れている者、こちらでは白目をむいて口中泡だらけにしている者に、酒の奪い合いをしている者。

どっちを向いても酔っぱらいだらけです。


そんな中、

( ̄д ̄;) 「あれ?もしかして俺が不幸なのは、この酒のせいなのか? 幸せと酒って、実は無関係? あれ? 俺、病気?」

そう気付いた者達は、自ら「更正施設(この世)」へとやって来ます。





僕は、何度この更正施設に帰ってくれば気が済むんですかね?




(; ̄Д ̄) 『はよ退院せーや。』


( ̄ε ̄;|||・・・



←ほら、そこのアナタも休んでないでもう1押し!

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日々是好日

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「日々是好日(にちにちこれこうにち)」という禅の言葉があります。

辞書でその意味を見てみますと、「毎日毎日平和で楽しい日が続く。(大辞泉より)」とあります。


「毎日がいい日」

なんてことのないフレーズに見えてしまいがちですが、禅的解釈で捉えると、全く別なものが見えてきます。


この言葉、もともとは中国唐時代の雲門文偃禅師(864-949年)の禅問答中に生まれた言葉で、その意味は「毎日が良い日でありますように。」と願いをこめているのではありません。

雲門禅師が弟子たちに出した「15日以前のことはさておき、これからの15日以後の心境を一言で述べなさい。」という公案(禅宗において、修行者が悟りを開くための課題として与えられる問題)に対する答えなんです。

(  ̄Д ̄) 『15日以前のことはさておき、これからの15日以後の心境を一言で述べなさい。』

この公案に対し、弟子たちは「15日以前のことはさておき…」については「過去に囚われるなという意味だな」と理解できたのですが、「これからの15日以後の心境を…」が上手く掴めませんでした。

ある者は考え込み、ある者は「15日後に答えよう…」と思い、ある者は「今の心境」を答えました。

そこに雲門禅師が

(  ̄Д ̄) 『いや、そういうことじゃないんだよ。』

と、示した言葉が『日々是好日』。


これ、悟りを開くという体験をした者が、その後どのような生活を送ることになるのかを説明した言葉なんです。

(  ̄Д ̄) 『悟りを開いちゃったら、毎日毎日平和で楽しい日。』

そんなニュアンス。

だから、「毎日が良い日でありますように。」という願掛けの言葉ではないんです。


『悟りを開いちゃったら、毎日毎日平和で楽しい日。』

これを、例の「アルコール依存症」の比喩で捉え直すと分かりやすいかと思います。


『アルコールが抜けちゃったら、毎日毎日平和で楽しい日。』


例えば、畑仕事をしている修行僧。

悟りを開く前(へべれけ中)は、その労働は「苦」そのものでした。

カンカン照りの太陽の下、手を豆だらけにして鍬を握り、体力を消耗しながら、食べるために、しょうがなく畑仕事をしています。(グラングランに酔っぱらっている状態で畑仕事なんてしたら、そりゃ苦痛ですよね?)

( ̄д ̄;) 「畜生。なんでこんな思いをしなきゃならないんだ。もっと楽して~。」

雨の日は、雨の日で気分が落ち込みます。

( ̄д ̄;) 「雨かよぉ。身体が重いのは天気が悪いせいだな、きっと。今日は畑仕事休もうっと。え?なに?畑仕事の代わりに本堂の掃除だって?勘弁してよぉ~。今日ぐらい休もうよぉ~。」


ある日のこと、そんな修行僧さんが悟りを開いちゃいました。(悪酔いから醒めました。)

ヾ(≧▽≦)ノ 「ひょー!何この爽快感!!なんでこんなに身体が軽いの!?なんでこんなに頭がパッキパキに冴えてるの!?」

昨日まではあんなに「苦」だった畑仕事。

同じ事をしているのにも関わらず、今度は楽しくてしょうがありません。

燦々と降り注ぐ太陽の下、身体を動かすことが気持ちよく、鍬を振る動作で汗が流れることが爽快です。日々成長する芋の葉を眺めることに喜びを感じます。

雨が降っても「天気が悪い」なんて感じません。降り注ぐ雨粒に感謝の気持ちがいっぱいです。

( ´ー`) 「この雨のお陰で畑がいきいきとする。ありがたいなぁ。それにしても、雨がこんなに気持ちのいいものだったなんて。さて、今日は雨だ。畑に出る代わりに、本堂の拭き掃除でもすることにしよう。」


それまでの「苦」は、「楽しみ」に変わり、毎日毎日平和で楽しい日が続きます。



←日々是口実(ひびこれこうじつ)

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酒は百薬の長

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m9( ̄д ̄) 「逆に聞こう。何の病気を治すつもりだ?(髭男爵チックに)」





(  ̄▽ ̄)=Y☆Y=( ̄▽ ̄ ) 「全然直る気配ないやないか~♪(ワイングラスを響かせながら)」






←ルネッサ~ンス♪

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1回休み

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《新コーナー・昨日の竹彩さん》

黒妻さんと、竹彩さんのメルヘンな会話。

川* ̄ー ̄) 「竹彩は、大きくなったら何になりたいのかな?」

川 ^▽^) 「うーんとね…冷蔵庫!

川* ̄д ̄;) 「れ・冷蔵庫!? …なんで?」

川 ^▽^) 「いろんなもの冷やしたいのー。」

川* ̄д ̄;) 「そうですか…」


竹彩ちゃん、冷蔵庫になるのが夢だからと言って、パパに冷たくするのはちょっと違うぞ☆


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朝、家を出るタイミングで、「パパー!また来てねー!」とか、「また明日ねー!」という言葉で送り出されている一児の父です。

はっはっはっ。

はっはっはっはぁ…ぁぁぁぁぁ_| ̄|○ 微妙…




取材外出のため、本日の更新はお休みさせていただきます。




←冷たくしないで。

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