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アルコール依存症

※初めての方はこちら「プロローグ」「このblogの趣旨」からお読みください。

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今回は、新テーマの土台となっている「アルコール依存症」がどんな病気なのか、軽く触れてみたいと思います。


アルコール依存症(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より抜粋)

アルコール依存症(アルコールいそんしょう)とは、薬物依存症の一種で、飲酒などアルコール(特にエチルアルコール)の摂取(以下「飲酒」とする)によって得られる精神的、肉体的な薬理作用に強く囚われ、自らの意思で飲酒行動をコントロールできなくなり、強迫的に飲酒行為を繰り返す精神疾患である。

アルコール依存症の患者は、アルコールによって自らの身体を壊してしまうのを始め、家族に迷惑をかけたり、様々な事件や事故・問題を引き起こしたりして社会的・人間的信用を失ったりする事がある。症状が進行すると身体と共に精神にも異常を来たす深刻な疾患である。

かつては、このような状態になってしまうのは本人の意志が弱く、道徳観念や人間性が欠けているからだと考えられてきたが、最近では医学的見地から精神疾患の一つとして考えられるようになっている。飲酒が自分の意志でコントロールできなくなる症状を精神的依存、震顫妄想などの退薬症状(離脱症状、リバウンドともいう)を身体的依存と言い、アルコール依存に限らず他の様々な薬物依存症も同じような特徴を持っている。


【アルコール依存症の症状】

○自分の意志で飲酒のコントロールが出来なくなる。

アルコール依存症の人も、何とかして適量のアルコールで済ませておこうとか、あるいは今日は飲まずにいようかと考えていることが多い。過剰な飲酒がもたらす様々な有害な結果を知っているにもかかわらず、飲み始めると自分の意志では止まらなくなって酩酊するまで飲んでしまう。このような飲酒状態を「強迫的飲酒」という。


○目が覚めている間、常にアルコールに対する強い渇望感が生じる。

強迫的飲酒が進んでくると常にアルコールに酔った状態・体内にアルコールがある状態にならないと気がすまなくなったり、調子が出ないと思うようになったりして、目が覚めている間は飲んではいけない時(勤務中や医者から止められている時など)であろうとずっと飲酒を続けるという「連続飲酒発作」がしばしば起こる事がある。更に症状が進むと身体的限界が来るまで常に「連続飲酒」を続けるようになり、体がアルコールを受け付けなくなるとしばらく断酒し、回復するとまた連続飲酒を続けるというパターンを繰り返す「山型飲酒サイクル」に移行する事がある。ここまで症状が進むとかなりの重度である。


○飲酒で様々なトラブルを起こし後で激しく後悔するも、それを忘れようとまた飲酒を続ける。

飲酒量が極端に増えると、やがて自分の体を壊したり(内臓疾患など)、社会的・経済的問題を引き起こしたり、家族とのトラブルを起こすようになったりする。それでさらにストレスを感じたり、激しく後悔したりするものの、その精神的苦痛を和らげようとまた更に飲酒を繰り返す。このように自分にとってマイナス(負)な面が強くなっているにもかかわらずアルコールを摂取し続ける飲酒行動を「負の強化への抵抗」と呼ぶ。


○退薬・禁断症状が出る。

アルコール摂取を中断した際、様々な症状が生じる。軽いものであれば、頭痛、不眠、イライラ感、発汗、手指や全身の震え(振戦)、眩暈、吐き気などがあるが、重度になってくると「誰かに狙われている」といった妄想や幻覚・幻聴を伴った振戦せん妄、痙攣発作なども起こるようになる。患者にとってこれらは苦痛である為、それから逃れる為に飲酒をする事になる。


○耐性の増大。(酔うために必要となる飲酒量が増大すること。)

同じ酩酊感を感じるのに要する飲酒量が増大する。または、同じ飲酒量での酩酊感が減弱する。



うん。見れば見るほど、煩悩の仕組みと良く似ている。


●自分の意志で「欲・感情」のコントロールが出来なくなる。

●目が覚めている間、常に「何か」に対する強い渇望感が生じる。

●「煩悩」で様々なトラブルを起こし後で激しく後悔するも、それを忘れようとまた「煩悩」を続ける。

●禁断症状が出る。

●耐性の増大。(欲の増大。)


あと、この病気と煩悩が非常に似ている点は、

○そもそも、「アルコール(煩悩)」が自分にとって悪いものである、という認識が薄い。

○「アルコール(煩悩)」が幸せを作り出してくれるという錯覚。

○「アルコール(煩悩)」がトラブルの原因になっていると認めたくない。気付いていない。

○依存しているがゆえ、なくなることに強い抵抗感が生まれる。(摂取を正当化したくなる。)

○やめる以外の治療法は無い。



こうやって見ていくと、洋の東西を問わず様々な宗教で飲酒が禁じられている理由が分かるような気がします。



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※おまけのマメ知識
以前、このブログでちょこっと書いた「アダルトチルドレン」という用語。
これも元々の定義は「Adult Children of Alcoholics(アルコール依存症の親のもとで育ち、成人した人々)」という意味なんです。
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