「スタートレック」が大好きなウェンディは自閉症のため、
自立支援施設で暮らしていた。
スタートレック50周年を記念した
脚本コンテストが開催されているのを知った彼女は、
500ページにわたる長編脚本を執筆するが、
色々あって郵送の期限を過ぎてしまったために、
パラマウント社へ直接持ち込みをしようと
ロサンゼルスに向けて旅立つが…というあらすじ。
架空の物語への情熱が、
日常の困難を乗り越える助けになる系のお話は、
やっぱりオタクとしてグッときます。
スタトレファン同士が通じ合い、手を差し伸べる様は
なんとなくフリーメーソンを連想した。
しかしウェンディに降りかかる困難があまりにも連続しているので、
ハラハラするというより「いくらなんでも酷くない!?」
という気もちょっとした。
ラストまでばれ
認識能力に問題のある人が、
そのために不利益を被ったり犯罪被害に遭ったりするのを見るのが苦手で
(いや、それが大好きって人は、そんなにいないだろうけど)
早く終わってほしかった。
色々あってコンテスト応募作品を投函できなかった。
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その時点で、施設の人に相談したら
何とかなったと思うけど、夜明けに施設を抜け出して
1人でロサンゼルスに向かう。
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犬が付いてきてしまって、長距離バスの中で粗相してしまい、
途中で降ろされてしまう。
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困っていたら、乳児連れの女性に話しかけられ、
彼女にipodとお金を盗まれる。
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食料を買おうとしたら店主にぼったくられそうになって
助けてくれた老女の、養護施設に向かうバスに乗せてもらう。
が、そのバスが居眠り運転で事故る。
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病院に収容される。
彼女を必死に捜索していた施設の所長さんと実の姉が
病院に向かったので、待っていれば解決したのだが病院を脱走。
逃げる過程で原稿用紙の半数を失う。
足りない部分を手書きする。
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再度バスのチケットを買おうとするがお金が足りない
行方不明者捜索の警察に追いかけられる。
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結末へ。
自立支援施設の所長やお姉さんが当てもなく夜中まで探しまわったり、
全然悪くない病院の人が責められたり、ああいうのも心臓に悪かった。
早くAIが状況判断を代わりにしてくれて
「貴重品から目を離さないで」
「合計金額は○○ドルです」
「このまま病院にとどまりなさい」
とか音声で指示してくれるようになればいいのに…とか
SF空想逃避していました。
原題は「スタートレック」でよく使用される(らしい)「待機せよ」というセリフで、
パニックを起こした彼女への指示と、ダブル(トリプル?)ミーニングになっている。
クリンゴン語はガチオタクを表現するために
映画でよく使用される言語ですが、
完成度が非常に高い架空の言語であるため、
上級者は日常会話できるそうですね。
バスのチケットセンターの人が、
「ER 緊急救命室」のケリー・ウィーバー医師の人だった。
懐かしい。