映画の豆

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「殿、利息でござる」

2016年05月17日 | 実話系

江戸時代、あまりぱっとしない宿場町、吉岡は、
公用の荷を隣の宿場町へ運搬する費用を負担する伝馬役という、
藩から課せられた義務に苦しんでいた。
生活に行き詰まって夜逃げする者も徐々に増え、
このままでは町が廃れてしまうと案じた穀田屋は、
菅原屋に知恵を借り、千両の金を貯めて
伊達家に貸し付け、その利子を伝馬役の費用に充てる、
という計画を立てて仲間を募る、というあらすじ。

人情もの+時代劇がお好きな人におすすめ。
ご年配のかたとも安心して一緒に見られます。

阿部サダヲさんは安定のコミカルな演技だし、
泣かせるところはきっちりと泣かせてくるし、
伊達家の会計を司る松田龍平は
主人公たちにとってはいわば敵役なのですが、
いつもの味のある演技で全然憎めません。
瑛太さん、妻夫木聡さん、西村雅彦さん
寺脇康文さん、きたろうさん、と他キャストも手堅いメンバー。

内容ばれ
無私、謙虚、黙っていても伝わる家族の絆、と
滅びの一途をたどる日本人の好きなパターンがみっしり詰まっていて、
来るぞ来るぞと分かっていても泣かされます。
特に阿部サダヲさんとその父のエピソード。

でも外国の方が見たらたぶんすごい謎な話だと思う。
多数のために貢献すればするほど謙虚に振舞わなければならない
というのはまあ分かるとして、
道の端を歩かなければならないとか、
上座に座ってはいけない下座に座るべしとか、
あのあたりは、日本人の私でも普通でいいのでは?と思う。
まあ実話なので、当時のフィーリングなのだろう。

伊達の殿様がフィギュアスケートの羽生さんに似た人だな、
でもそんな訳ないから誰だろう?って思ってたら
本当に羽生さん映画デビューでした。びっくりしますね。

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