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「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVOLUME 3」

2023年05月04日 | バトル映画
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3部作、一応の区切りです。
戦闘で重傷を負ったロケットを治療しようとしたクイルだが、
ロケットの体には機密保持のロックがかけられており、
それを解除しなければ彼は死ぬということが分かる…というあらすじ。
(注意としてはロケット含む動物が酷い目に遭うシーンがあります)

見に行くつもりの人は下記を読まなくて良いですが、
面白かったです。MCUを見てきてよかった!と思った。たぶんこれで3回目くらい。
ファンの方には申し訳ないが、ペットの話やご家族の事などでクリス・プラットさんにはやや思うところがあり、
ガン監督にも少しだけモヤ…と思っているが、でもそれでも文句なしに面白かった。
1から見返したくなった。ディズニー+に入っていてよかった!(CM風)

みんなそれぞれに駄目なところがあり、真面目なシーンでも悪ふざけがあり、思い出したようにグロがあり、
でも決めるところはビシっと決め、登場人物は音楽を愛していて、
そして自由っていうのが一貫しているシリーズでした。

ラストまでばれ
私は全然ユニバース疲れもアメコミ疲れもしてないので、
時々こういう真芯に当たるエンタテインメント作品が来るならどこまででも追う所存。
(でも疲れた人は休んだり離れたりして全然いいと思います)

MCUの音楽考察本に、ガン監督は作中にかかる音楽は、編集で入れるのではなく
演技をしている時に流す必要があり、役者は音楽を理解する必要があると考えておられるというようなことが書いてあり、
へ~~と思ったが、今回とくに納得だった。作品に占める音楽の割合が本当に大きい。

お話は「ロケットを救う」というメインプロットに、
・ロケットの過去の昇華
・スターロードのガモーラへの執着
・クラグリンのヤカの矢の継承
・アダムの更生
・マンティスとネビュラの意見の食い違い
・クラグリンとコスモの和解
っていう普通の映画3本分ほどのテーマが絡んで、段階を踏んでいい具合に収まっていき、
尚且つ所々挟まるアクションもすごく良くて、
本当にハイカロリーで見ごたえのある映画だった。

冷蔵庫の女展開は飽きたので犬か猫か象にしろやと常々言ってますが
冷蔵庫のアニマルきた。
筋としては、パスコード奪取が2回もあったり、マンティスドラックス組と行違ったりするくだりは
ややグダグダしたが、いいセリフいいアクションシーンの連続だったので気にならなかった。
あのシークエンスのセリフの中では、マンティスがネビュラに、個人を知能や能力でしか評価しないのはおかしい
ドラックスはバカだけどいいところがあると怒鳴って、
ネビュラが父親から植え付けられた価値観をぶち壊すやつが一番好き。
ネビュラがマンティスの事「虫」って言うけど、三匹の大触手戦で
ちゃんとドラックスと背で挟んでマンティスをかばってあげているところもいいです。
(結局勝利するのはマンティスの能力のおかげなのも)

ジョークセンス、私はスカしたやつが好きですがGoGの小学生っぽいセンス
笑わずにはいられない。マイクのスイッチの色分けがカオスのやつ
アダムがアダムの創造するところ、アイーシャを虐待するとき中の人の背が高すぎて台が必要なところ、
ロボコップ、こねくり乳首、グルートの遊星からの物体X、
結局アライグマだったんかい!からの名乗り。

美術も、有機体の敵の本拠地の外観と内装、
むかしのクローネンバーグ監督を思い出す感じで私は好きでした。

今回のヴィラン君、尺がないわりに印象強かった。
カーンがもっさかったので輝いて見えた。
侵略支配とか、救済とかよりも、執着や嫉妬やデカイ愛情が話の推進力となったほうが
なんか興味が持てる。
自分より優れたものを創造してしまった造物主の発狂で、GoG名物クズ父の変形だな。

私はキャラクターが死んだらすぐに代わりの個体が出て元通りになる展開が苦手ですが
この映画のガモーラは身代わり全否定だったの、好ましい(あと引くくらい凶悪だった)。
「私たち楽しかった?」ってセリフが好きです。「愛し合ってた?」とかそういう重いセリフはGotGらしくない。
みんなのこと気に入るけど、グルートの言葉も理解できるようになるけど、でも自分の人生へ戻っていくのが好き。
ガモーラはクイルのヒロインじゃなくて主人公だから。
あとクイルといい感じになったガモーラはAVIWで父親に殺されて失われた彼女だから。
悲劇だけど、他人が塗り替えてはならない。(ネビュラとの絆はちゃんとある。ガモネビュ勝利ウホ)

今回誰も死ななくて良かった。
完璧な締め方だったので、できればこのままGoGは閉じてほしい。
登場人物がほかのシリーズで活躍したり、チラッと出てきたり、そういうのがいいです。


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