映画の豆

映画の感想をだらだらと。
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「アイリッシュマン」

2019年11月21日 | 実話系

2019年11月27日より配信予定のNetflix映画。
一部劇場で期間限定公開中です。

20世紀半ば、加入者は150万人を越えた、
トラック運転手組合の理事を務め、
経営者相手に一歩も引かぬ交渉力と胆力を称賛された一方、
他のライバル組合を潰して回り、
目的のためにはマフィアとも手を結ぶ非情さを恐れられていたジミー・ホッファ。
1975年に起きた彼の失踪事件を中心として、
犯行を告白したのち死亡したフランク・シーランとの交流を
シーランの回想という体裁で描く。

ジミー・ホッファ失踪事件が知識にあった方が、
見ている間、頭の中が整理しやすいかな?という気はしたが
絶対に知っておいた方がいいという程でもない。

スーパーカリフラジリスティックエクスピアリホモソーシャル。
ホモソーシャルの誕生と全盛期、そして老化と臨終を
じっくりじっくり、おじいちゃんがぽたぽた焼きあげた
ホモソ~~シャル焼き。

言葉にせずとも視線で察して、多くを語らず仕事は確実、
ひとかどの男として認められ、尊敬を払われる事が肝要で、
なめられたら終わり。メンツ!仲間!野心!男!
しかし3じかん30ぷんは長い。特に老境に入ってからが長い。
年寄りの15分と若者の15分は違うんよ。私も年寄りだから言うけど。

公開前に監督がマーベルのアメコミ映画をdisって物議を醸しました。
MCU叩きって、もはや無料プロモーションと同義になってますが、
まあ、スクリーンの占領をやめて無名の若者にもチャンスを与えよ、
という話なら一応分かる。
でもワシの長編大作にスクリーンを譲れ!という話だと賛成しかねるなあ…。
というか今後の映画界は配信の比率が徐々に増えていくのでは。

今回の騒動関係なく、人間が描けている、描けてない、よく話題になりますが、
映画界の巨匠の大作における「人間」って、
イコール「オッサン」であることが多いなと3じかん30ぷんの間に考えてました。
オッサンの政治的信条や信仰、野心や友愛、様々な社会活動が描かれるが、
女性登場人物は愛情や家庭にしか関心がなく、カナリア並みの自我しかない。
まあ若者にとって人間とは若者だろうし、
貧者にとっては貧者が人間。巨匠監督は圧倒的にオッサンが多いので、
人間を描くとなると、やはりオッサンが描かれるのだろう。



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